本日も未明から曇り、風はあるものの(5m/s)、南風なので気温は高いまま(午前5時:22.5℃)、湿度も高く(88〜94%)、日中はさほど気温が上がらず(午後1時:28.0℃)、本日は真夏日とはなりませんでした。

KH3000は本日も日付がかわつて以後は0.0〜1.0個/m3・時の記録が続き、交通量の増えた朝も数値が上昇せず一桁が続きました。1日としては1.7個/m3・時(少ない)でした。

○私共(慈恵医大耳鼻科アレルギー研究班)は、花粉症とりわけスギ花粉症の治療(初期療法)をより効果的、かつ確実にするためにスギ、ヒノキ花粉の観測、測定を昭和59年(1984年)にはじめました。当時の抗アレルギー薬は服用を始めてから効果発現および最大効果が得られるまで、1〜2週間必要でした。また、ほとんどの薬剤が眠気の副作用がありました。その上、「花粉が何時からどの様に、そしてどれだけ飛散するか」が不明であったため、「何時から治療を開始すべきか?」でまず悩まされました。花粉の観測を重ねますと、スギ花粉の飛散開始をある程度予測できる様になり、この予測に従って副作用が少なく、予防的効果が期待できて、安価な薬剤を用いることによって、初期療法を効果的かつ確実に行える様になりました。

○当地の飛散開始は大凡ですが、元日からの1日の最高気温の積算値440℃前後が当地の飛散開始の目安となります。

スギ花粉飛散開始日(積算400℃到達日):

H23(2011) 2月22日(2月12日)
H24(2012) 2月26日(2月17日)
H25(2013) 2月14日(2月9日)
H26(2014) 2月3日(2月7日)
H27(2015) 2月11日(2月10日)
H28(2016) 2月14日(2月8日)
H29(2017) 2月16日(2月6日)
H30(2018) 2月10日(2月12日)
H31(2019) 2月12日(2月7日)
R2(2020) 2月5日(2月5日)
R3(2021) 2月11日(2月6日)
スギ飛散開始日:1個/日以上が2日以上連続した時、その初日