日: 2024年4月30日

2024年04月30日-8 花粉情報

本日の当地の飛散予測は、「少ない10個未満)」でした。落下法による当地の落下飛散花粉数は、スギ、ヒノキを合わせて0.6個/cm2、「少ない」となります。患者様はヒノキに反応するか否かで明暗が大きく分かれそうです。この時期の飛散予測は、天気を始め、様々な要因が影響しますので、大変困難です。

○4月30日(月):東京都品川区の予報:日本気象協会

日付 30日

(火)

 

予測

少ない

 

日本気象協会の本日の品川の予想は、「少ない」でした。曇り空が続き、風もほとんど吹かず、結果花粉はスギ、ヒノキ合わせて「少ない」飛散でした。

スギ花粉の飛散が終わり、ヒノキ花粉も終わろうとしています。来院される患者様の症状もホボ軽快しました。そこで、この予測は本日をもって今年度は最終といたします。来シーズンもよろしくお願いいたします。


2024年04月30日-7 花粉情報

令和06年04月30日の観測花粉(スギ花粉調査表と総計が異なるのは、その他の花粉はスギ、ヒノキ花粉と別に観察しているためです。)

ヒノキ科 スギ 0.3

0.3

ヒノキ
カバノキ科 ハンノキ

シラカンバ

オオバヤシャ

イヌシデ

 

 

ブナ科 コナラ

クヌギ

クリ

シラカシ、クルミ

ブナ・イヌブナ

ヤマモモ

0.3

4.0

1.5

0.3

2.5

 

イネ科 イネ

カモガヤ

ガマ

 

0.6

マツ科 アカマツ

クロマツ

トウヒ

ヒマラヤスギ

カラマツ

ツガ

コメツガ

0.3

 

 

 

0.6

 

0.3

ケヤキ(ニレ科) 0.6
イチョウ(イチョウ科) 0.3
クルミ(クルミ科)  
スゲ(カヤツリグサ科)  
ギンヨウアカシア(マメ科)  
ソメイヨシノ(バラ科)       0.3
エゴノキ(エゴノキ科) 0.3
マンサク・チドリノキ 1.5
アカザ(ヒユ科)  
その他 5.2
18.5

ブナ科スタジィにはブナ、イヌブナを含みます。マツ科カラマツにはツガ、コメツガを含みます。

その他には、ヤマグワ0.3個/cm2、ミズキ0.9個/cm2、シナノキ0.9個/cm2と思われる花粉が含まれます。


2024年04月30日-6 花粉情報

観測結果(個/cm2/日: 2024年

観測期間 スギ ヒノキ その他 自動
4/30 0.3 0.3 17.9 ――
4月計 119.6 537.0 1388.9 ――
1〜4月計 5265.5 1023.3 1755.6  

本日、当地は明け方まで曇りが続き、その後も曇りが続きました。花粉は昨日より多くなり多種多様な花粉が大量飛しました。本日はスギ0.3個/cm2、ヒノキ0.3個/cm2でした。その他の花粉は17.9個/cm2観測され、その多くがブナ科の花粉でした。中には、例年なら5月以後に飛散する花粉が少なからず観測されました。10年に一度の暑い日々が続いた影響と思われます。また、飛散花粉は例年より多彩です。


2024年04月30日-5 花粉情報

○ヒノキ花粉飛散状況

年度 飛散開始日 最大飛散日(飛散数) 飛散終了日
H24(2012) 3月27日 4月13日(16.0個/㎠) 5月 6日
H25(2013) 3月 6日 3月30日(220.7個/㎠) 5月 1日
H26(2014) 3月16日 3月29日(133.6個/㎠) 5月12日
H27(2015) 3月 4日 3月31日(28.4個/㎠) 5月 1日
H28(2016) 3月15日 3月31日(81.2個/㎠) 5月 8日
H29(2017) 3月16日 4月15日(50.6個/㎠) 5月11日
H30(2018) 3月 1日 3月30日(814.5個/㎠) 5月 1日
H31(2019)   3月11日 4月5日(252.5個/㎠) 5月25日
R2(2020) 3月11日 3月22日(57.4個/cm2) 5月 5日
R3(2021) 3月10日 3月30日(76.5個/cm2) 5月 5日
R4(2022) 3月10日 4月7日(124.7個/cm2) 5月1日
R5(2023) 2月28日 4月1日(106.8個/cm2) 5月12日
R6(2024) 2月26日 3月31日(249.0個/cm2)  

ヒノキ花粉は3月下旬から4月上旬に最盛期を迎えます。


2024年04月30日-4 花粉情報

当地のスギ花粉飛散状況

年度 飛散開始日 本格飛散開始日  

最大飛散日

飛散終了日 日数
H13(2001) 2月20日 2月21日 3月7日 4月25日 65
H14(2002) 2月7日 2月7日 3月1日 4月12日 65
H15(2003) 2月12日 2月13日 3月28日 5月 1日 79
H16(2004) 2月20日 2月26日 2月26日 4月19日 60
H17(2005) 2月22日 2月23日 3月18日 5月 5日 73
H18(2006) 2月13日 2月15日 2月23日 4月26日 73
H19(2007) 2月6日 2月13日 3月6日 4月15日 69
H20(2008) 2月20日 2月23日 3月12日 4月22日 63
H21(2009) 2月6日 2月12日 2月16日 4月27日 81
H22(2010) 2月9日 2月21日 3月11日 4月16日 67
H23(2011) 2月22日 2月25日 3月16日 5月 4日 72
H24(2012) 2月26日 3月4日 3月 7日 4月25日 60
H25(2013) 2月14日 2月22日 3月10日 4月13日 59
H26(2014) 2月3日 3月4日 3月21日 4月24日 81
H27(2015) 2月11日 2月23日 3月11日 4月20日 69
H28(2016) 2月14日 2月21日 3月 9日 4月17日 64
H29(2017) 2月16日 2月17日 3月 7日 4月26日 70
H30(2018) 2月10日 2月24日  3月  4日 4月26日 70
H31(2019) 2月12日 2月20日 3月22日 5月5日 83
R2(2020) 2月5日 2月13日 2月23日 4月6日 62
R3(2021) 2月11日 2月14日 2月23日 4月15日 64
R4(2022) 2月26日 2月27日 3月16日 4月24日 58
R5(2023) 2月12日 2月18日 3月 2日 4月24日 72
R6(2024) 2月13日 2月15 日 3月16日 4月23日 71

飛散開始日は全て2月中、飛散終了は大半が4月中、飛散期は最大83日(2019年)、最小58日(2022年)、   飛散日数は68.4日で、飛散期間は2ケ月強です。本表に訂正があります。最高飛散日は本格飛散日です。最大飛散日を追加しました。


2024年04月30日-3 花粉情報

兼子 順男先生から28日までの観測データをいただきました。

保谷市東伏見:兼子耳鼻科医院屋上

曜日 天候 スギ ヒノキ
14 2.0 41.6
15 1.6 8.3
16 0.7 13.6
17 曇晴 1.3 2.6
18 曇雨 0.6 10.0
19 4.3 11.0
20 0.3 1.6
21 曇雨 0.0 2.3
22 雨曇 0.0 0.0
23 曇雨 0.0 1.0
24 0.0 0.0
25 0.3 2.3
26 0.0 3.3
27 雨曇 0.0 1.3
28 0.0 0.0
29    

スギ花粉およびヒノキ花粉を合わせますと2〜4月の総計は8000個/cm2を超えています。当地の方が観測数は少ないのですが、兼子先生の観測値と当地の観測値のパターンは良く近似しています。「スギ花粉症克服に向けた総合研究」において、故鈴木 宗男気象予報士が都心に飛散するスギ花粉の発生源からの飛散経路を人工衛星を用いて追跡した結果では、赤城山周辺を発生源に都下を横断して多摩川に沿って飛散するルートが指摘されています。この流れは平成21年2月2日の浅間山噴火時の火山灰の流れと近似することが確かめられています。このルートで飛散した日は、当地と保谷市東伏見のパターンが同じになります。


2024年04月30日-2 花粉情報

過日、佐橋 紀男先生から関東周辺の飛散情報をいただきました。それによりますと「昨晩戴いたデータではスギ花粉が3日連続0個になりましたので4月23日が飛散終了となるようです。自宅の富里市ではスギ花粉は 品川より1日早い22日に飛散終了になりました。昨年より7日早く終了しています。ヒノキは1桁飛散を続けています。」

スギ花粉は4月23日に飛散終了となりました。NPO花粉情報協会によりますと24地点中16地点で飛散終了しているようです。4月28日には、「ついにヒノキも0個になりましたが、あと2日見守りたいです。」また「これから39年目となった”2024年のスギ花粉前線“ の準備を致します。今年は異常な暖冬でしたので、飛散数や飛散パターンも地域差が何時もより大きいようです。」との情報を下さいました。

佐橋 紀男先生は、故幾瀬 マサ(東邦大学名誉教授)先生のお弟子さん。幾瀬 マサ氏は植物学者(花粉学、形態学を専攻)。1949年より花粉粒の研究に専念し、190科2300種の花粉粒を著書「日本植物の花粉」にまとめ刊行[2]

佐橋 紀男先生は、元東邦大学薬学部教授、日本花粉情報協会理事。1986年以来、毎年全国のスギ花粉観測データを収集して、これらを集例、解析して「スギ花粉前線」としてまとめて報告。本邦の花粉観測のリーダー的存在。


2024年04月30日-1 花粉情報

3月下旬から4月上旬は、例年スギ、ヒノキの逆転が起こる時期です。今シーズンは3月31日から逆転しています。4月23日にはスギ花粉の飛散が終わりました。ヒノキ花粉はもう暫く続きそうです。

○年度毎の4月の飛散数

年 度 ス  ギ ヒ ノ キ そ の 他
2011年 577.8 1709.9 5813.4
2012年 146.6 132.3 803
2013年 31.7 257.2 1574.4
2014年 39.8 410.3 1964
2015年 34.1 96.3 1248.7
2016年 73.3 437.6 2185.3
2017年 209.5 262.3 1655
2018年 88.8 1534.4 5242.4
2019年 156.2 880.9 1961.2
2020年 14.4 144.6 1305.3
2021年 52.2 144.1 196.3
2022年 286.8 833.6 1533.8
2023年 99.9 455.8 1853.5
2024年 119.6 537.0 1389.9

今年の、飛散数は昨年のスギ花粉(79.4%)、ヒノキ花粉(83.6%)やその他の花粉(59.5%)でした。スギ、ヒノキは昨年にかなり近く飛散しました。ヒノキ花粉は4月半ばまでには、飛散の最盛期は過ぎますが、下旬もしばらく飛散が続くと思われます。4月中旬以後は、ブナ科が比較的多く観測されます。その他種々花粉が飛散していますので、気温が高いためか、例年なら5〜6月が花期の花粉が多数検出されます。4月後半も症状が続く方はスギ、ヒノキ以外の花粉にも、ご注意下さい。