月: 2022年7月

2022年7月9日-1 花粉情報

梅雨から夏になると、鼻の調子が良くなることを経験した方が少なくないと思います。実はこれは鼻内の湿度が関わります。少し古くなりますが、このことを実験的に確かめた研究があります(鼻閉と鼻腔内湿度に関する 実験的研究―乾燥空気負荷による鼻腔抵抗の変化を中心に― :山口 猛:耳 展38: 1;21〜34,1995)。この研究では

「鼻閉及び鼻閉感の原因を追求する目的で、諸条件の許に乾燥空気を鼻腔内に与えることにより、鼻腔内湿度変化に伴う鼻腔抵抗値の変化から双方の関与を検索し、また,高齢者における鼻腔機能を青壮年者と比較検討し、加えて高齢者における鼻閉感と鼻腔内乾燥との関連をも併せて検討した。」とあり、以下の結果を得ている。

(1)青壮年群における鼻内の乾燥化は、鼻腔内湿度の低下・鼻腔抵抗値の増大・粘液繊毛機能の低下を惹起し、自覚的には鼻閉感を生じさせる。その原因と推察できるものとして、粘膜表面の摩擦抵抗の増大あるいは乱流の発生を推定した。

(2)高齢者においては、青壮年群と比較し、鼻腔内湿度の低下・鼻腔抵抗値の減少が確認された。また鼻腔内湿度が増加すると抵抗値が減少することを認め、同時に鼻閉感といった症状の改善が認められた。

(3)高齢者における加湿後の鼻腔抵抗値の減少の要因として、粘膜表面の摩擦抵抗の減少および乱流発生の抑制などが推察された。

(4)鼻腔形態不良を伴わない高齢者の鼻、鼻閉感の治療にあたっては、鼻粘膜の乾燥を是正することが有用と認められた。

つまり、「乾燥した空気を吸い込むと鼻づまりが起こる。鼻づまりは高齢者の方が強い。この鼻づまりは加湿により軽減する。」ので、鼻内の形態が不良でない鼻づまりの治療に際して鼻の乾燥を是正することは有用である。という研究の結果であった。


2022年7月8日-3 花粉情報

本日も未明から朝までは晴れ、昼前には薄曇りでした。気温は明け方は昨日よりやや低くかったのですが、日中は「晴れて暑くなる」との予報通り、晴れて、暑く(午後2時:30.0℃)なり、そのまま夜まで晴れが続きました。


2022年7月8日-2 花粉情報

本日、午前11時半頃、奈良市大和西大寺駅付近で安倍元総理大臣が街頭演説中に散弾銃で背後から撃たれたというニュースが突然流れました。その場で、40代位の男が警察に確保され、その後銃が押収され、殺人未遂容疑で逮捕されました。安倍元総理大臣は午後5時過ぎに死亡が確認されました(TVニュース)。


2022年7月8日-1 花粉情報

昨年の7月8日は東京五輪を政府や大会組織委員会、東京都などが、コロナ対策として「東京と神奈川、千葉、埼玉の1都3県で行われる競技会場を完全無観客とする」と同日夜に行われた国際オリンピック委員会(IOC)などとの5者協議で正式に決定しました。今年は、緊急事態宣言は出ていませんが、コロナ感染が急激に増加していて、第7波の可能性があります。昨年にも増して注意がいる状況と思われます。

一昨年のこの日の当HPのコメントは、「この週は雨が目立つ一週間でした。マスコミが「令和2年7月豪雨」と称するほど、九州の各地では大きな被害に見舞われました。花粉観測数も前週からさらに少ない1週間でした。患者様の症状も軽い方がほとんどでした。」との内容でした。昨年も当地では「この日を除いて、雨続きでした。九州南部では大雨となりました。中四国、関西でも雨が続いており、明日は関東北部も注意が必要との予報でした。」と報じています。本日、当地は幸い晴れていますが、毎年この時期は変わりやすい天気が続いています。体調には十分注意して下さい。


2022年7月7日-2 花粉情報

未明から明け方まで晴れ、朝から曇りましたが雨は降らず、気温が下がり(午前2〜3時:24.0℃)、昼前まで曇りが続き、昼過ぎから再び晴れましたが、気温は29.℃(午後2〜3時)が最高でした。明日の予報は「晴れ」です。


2022年7月7日-1 花粉情報

昨年のこの時期は、12日からの緊急事態宣言とオリンピック無観客開催の話題で一杯でした。今年は、幸い緊急事態宣言は出ていませんが、コロナ再流行の気配です。ご注意ください。昨日は、「西日本豪雨から4年目、犠牲者の追悼式が開かれた」とニュースが流れました。

いよいよ夏本番です。今年は昨年より早く暑くなりましたので、夏の花粉に対する注意が必要と思われます。当地では、飛散数が数少ないのですが、主にイネ科の花粉です。原因になるのは、カモガヤ、ネズミホソムギ、オニウシノケグサ、ハルガヤ、オオアワガエリなどです。これらは牧草として輸入され広く利用されていますが、寒さに強く繁殖力があることから、雑草として日本全国に広がりました。とくに花粉症の原因になりやすいのはカモガヤです。


2022年7月6日-2 花粉情報

予報に反して、未明から明け方まで晴れ、朝から曇りましたが雨は降らず、気温が下がり(午前35時:24.5℃)、一時小雨が降ったところもあったようですが、当地は曇りが続き、夜には晴れました。気温は30.0℃止まり(1213時)でした。


2022年7月6日-1 花粉情報

昨年のこの時期は日本の各地で大雨、熱海市の土石流のニュースと大雨に対する警報が続きました。今年も台風4号の影響で雨が多くなりそうです。本格的な夏の気候になり、現在は大半の患者様の症状が落ち着いています。稀に、急激に症状が悪化する方がおられますが、恐らく衣替えなどによって大量の埃を浴びた可能性やエアコンの不適切な管理などの影響の可能性があります。また、湿度が高いとカビなどが繁殖してアレルギーの原因となります。こうした症状は寝不足や疲労によって助長されますのでご注意下さい。


2022年7月5日-2 花粉情報

未明から曇り、朝から晴れて当地は青空、気温が上がり(午前9時:29.7℃)、再び暑い午前中でした。しかし、昼過ぎには小雨が降り出し、この雨は夕方には止みましたが、次第に涼しくなりました。


2022年7月5日-1 花粉情報

本格的な夏の気候になり、大半の患者様の症状が落ち着いています。稀に、急激に症状が悪化する方がおられますが、恐らく衣替えなどによって大量の埃を浴びた可能性やエアコンの不適切な管理などの影響の可能性があります。こうした症状は寝不足や疲労によって助長されますのでご注意下さい。


2022年7月4日-2 花粉情報

未明は曇り、明け方から朝は曇りのち小雨、気温が高く(午前36時:27.0℃)、大変蒸し暑い午前中でした。本日の雨は11日ぶりです。雨は昼過ぎには止み、夕方には青空も見られ、気温は午後3時の29.5℃が最高でした。


2022年7月4日-1 花粉情報

昨年のこの時期の1週間(6/28〜7/4)は、まだ梅雨が明けず、ほとんど雨でした。今年の1週間は、早々に梅雨が明けて、晴れが続きました。その結果、飛散花粉は少数とはいえ、昨年の8.46倍も多く観測されました。

  雨量 日照時間 平均気温 花粉数
令和3年(6/28〜7/4) 259.5 9.6 21.7 1.5
令和4年(6/27〜7/3) 0.0 75.3 29.7 12.7

2022年7月3日-2 花粉情報

今年の梅雨入りは6月6日、梅雨明けは6月27日(昨年は7月16日)でした。今週(6/27〜7/3)の天気は昨年と大きく異なり、晴れが続きました。観測された花粉は、スギ花粉0.0個/cm2/週、ヒノキ花粉0.0個/cm2/週、マツ型2.5個/cm2/週、カバノキ科0.0個/cm2/週、ブナ科2.2個/cm2/週、イネ科1.5個/cm2/週、ニレ科0.6個/cm2/週でした。その他の花粉は5.9個/cm2/週でした。計12.7個/cm2/週、昨年より早いタイミングで梅雨入り、6月27日あっという間に梅雨明け。昨年と比較すると雨が降らず、日照時間ははるかに長い状況でした。花粉の観測数は昨年より明らかに多数観測されました。

明け方まで晴れが続きましたが、明け方から曇り朝には小雨が降り出しました。気温が高く(午前3時:26.0℃)、午前8時には30.0℃を超え、日中も上昇して正午には33.0℃まで上昇しました。都心の猛暑日は本日も続き、9日連続となりました。この1週間は昨年と同時期と花粉観測数が大きく異なりました。


2022年7月3日-1 花粉情報

昨年の梅雨入りは6月14日(一昨年と同じ)でした。昨年の6/28から7/4に観測された花粉は、スギ花粉0.0個/cm2/週、ヒノキ花粉0.0個/cm2/週、マツ型0.0個/cm2/週、カバノキ科0.0個/cm2/週、ブナ科0.0個/cm2/週、イネ科0.3個/cm2/週、ニレ科0.0個/cm2/週でした。その他の花粉は1.2個/cm2/週でした。昨年と同じタイミングで梅雨入り、その後の1週間、雨が続き、昨年と比較すると雨量は多く、日照時間ははるかに短い状況でした。そのためプレパラートの汚れが目立たず、花粉の観測数は一昨年(5.3個/cm2・週)よりさらに半減しました。

週間飛散数の比較

種別 観測期間
6/27〜7/3 昨年(6/28〜7/4)
スギ 0.0 0.0
ヒノキ 0.0 0.0
マツ型(アカマツ、クロマツ他) 2.5 0.0
カバノキ科(ハンノキ、シラカンバ他) 0.0 0.0
ブナ科(コナラ、クヌギ、クリ) 2.2 0.0
イネ科(カモガヤ、イネ他) 1.5 0.3
ニレ科(ケヤキ) 0.6 0.0
その他(イチョウ、クルミ他を含む) 5.9 1.2
合計 12.7 1.5

2022年7月2日-2 花粉情報

晴れが続き、未明から明け方まで風が弱く(1〜2m/s)、気温が高く(午前2〜5時:26.0℃)、朝には気温が急上昇、午前8時には30.0℃を超え、日中もどんどん上昇して昼前には34.0℃まで上昇しまし当地では、夕方久しぶりにいちじ曇りまし た。都心は昨日に続いて本日も猛暑日になり、8日続けて猛暑日となりました。梅雨が明けて、いきなり真夏になった感じです。


2022年7月2日-1 花粉情報

鼻アレルギー診療ガイドライン2016によると木本の花粉と草本の花粉の評価基準には違いがあり、木本の花粉の場合は、多い(50.1〜個/cm2/日)、やや多い(5.1〜50.0個/cm2/日)、少ない(0.1〜5.0個/cm2/日)ですが、草本の花粉では、多い(5.1〜個/cm2/日)、やや多い(1.1〜5.0個/cm2/日)、少ない(0.05〜1.0個/cm2/日)となっています。とはいえ、飛散数と吸入される数は異なりますのでこの飛散数と花粉症の方の症状の強さが一致するかというとそうでもありません。また、当地では検証していません。そこで、この情報は、吸入防止対策を取る時の目安と考えていただくと良いと思います。

○落下法(ダーラム法)による測定値の基準(鼻アレルギー診療ガイドライン2016)

ランク 木本 草本
少ない 0.1〜5.0個/cm2/日 0.05〜1.0個/cm2/日
やや多い 5.1〜50.0個/cm2/日 1.1〜5.0個/cm2/日
多い 50.1〜個/cm2/日 5.1〜個/cm2/日

2022年7月1日-2 花粉情報

晴れが続き、未明から明け方まで風が弱く(1〜2m/s)、気温が高く(午前2〜6時:26.0℃)、朝には気温が急上昇、午前9時には30.0℃を超え、日中もどんどん上昇して昼前には34.6℃の予想でしたが、当地でも35.5℃を記録。都心は昨日に続いて本日も猛暑日になり、7日続けて猛暑日となりました。梅雨が明けて、いきなり真夏になった感じです。


2022年7月1日-1 花粉情報

本日から7月、夏本番です。夏の気候は鼻の粘膜には好コンディションでアレルギーによる鼻炎は一休み、気をつけるのはエアコンの不適切な使用によって起こる上気道炎やプールの水の汚れや消毒剤の濃度が高過ぎると起きる鼻炎です。さらに、「暑気あたり」などで体調を崩すと鼻の調子も悪くなります。これらは秋のアレルギーにも影響しますので気をつけましょう。

最近のように天気の変化大きいと、アレルギー性鼻炎や花粉症の方も、温湿度の刺激に敏感な為(過去に鼻過敏症と呼ばれました)、症状が発現する、あるいは悪化することが少なくありません。しかも、アレルギー性鼻炎や花粉症の方の症状は、決め手となる症状があるかというとそうではなく、多彩な上に常時あるわけでもありません。また他のアレルギー疾患を併発することや鼻副鼻腔の疾患を合併することが多く、その場合はさらに多彩な症状を呈します。にもかかわらず、鼻の症状はそれぞれの疾患に共通する症状も多く、症状だけで確定診断を下すのは必ずしも容易ではありません。突然の発症や悪化が見られた場合、慌てずに原因を見極めてから治療してください。