月別: 2024年9月

2024年09月10日-1 花粉情報

3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)で、比較的過ごしやすい日々でした。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6      
10 18.9 23.7 14.7      

今年の8月は記録的高温でした。「しかし、6〜8月で比較すると昨年の方が気温が高く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」と考えられます。今後の花芽調査の結果が待たれます。


2024年09月09日-6 花粉情報

下記要領で来春の花粉飛散についてセミナーが開催されます。

「夏の気象条件と2024年春の花粉数から2025年春の花粉数は西日本では2024年より増加する可能性が高いと推定されます。一方、東海地方から東北にかけてはほぼ前年並みかやや少ない地域もあるでしょう。北陸から東北の一部で例年よりやや少なくなりますが、その他の地域は例年並みかやや多く、2024年春に花粉数が少なかった西日本では例年よりかなり多くなる見込みです。2025年の飛散開始日はほぼ例年並みになる見込みです。」との内容で、製薬企業の担当者様&MR様、薬品問屋様、医療関係者様向けに開催されるそうです。

 

2025年春のスギ・ヒノキ花粉飛散予測セミナー

日  時 : 2024年9月19日(木曜日)  開演 15:00~16:30

主  催 : NPO花粉情報協会

 

場  所 : 東京都千代田区紀尾井町4-1ホテルニューオータニ ガーデンコート1F

紀尾井フォーラム http://kioi-forum.com

講  演 : 「花粉情報と花粉観測ついて

南 利幸   NPO花粉情報協会理事  NHK気象解説担当者/気象予報士

株式会社 南気象予報士事務所 代表取締役

「秋のスギ花粉の異常飛散について」

佐橋 紀男     NPO花粉情報協会事務局

「2025年春の花粉飛散予測」

村山 貢司    NPO花粉情報協会理事 / 気象予報士

このセミナーで来年の大凡の予測は、可能と思われます。詳細がわかりましたら、再度ご報告いたします。


2024年09月09日-5 花粉情報

佐橋 紀男先生から富里における9月の観測データをいただきました。富里でも、ブタクサ花粉が観測されたようです。

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2)
9 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
1 0.0 0.3 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
2 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
3 0.0 0.0 1.2 1.9 0.0 0.0 0.0
4 0.3 0.3 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
5 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
6 0.3 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.3
7              
8              
9              
10              

2024年09月09日-4 花粉情報

9月も半ばになるとハウスダスト(ダニ、真菌など)の季節になります。そこで、本日からしばらくの間、ダニについて、ご説明したいと思います。

ダニは、昆虫類ではなく、サソリ類、クモ類などとともに、蛛形綱(クモ綱)に属しており、ダニ目は、7亜目に分けられ、日本では今までに5亜目に属する2000種余りが知られている。地球上に存在するのは、3万種以上から5万種とも言われていて、次々に新種が見つかっている。小型ないし微小な生き物で、1mm前後の種が多い。とは言え、花粉に比べると非常に大きい。卵・幼虫・若虫・成虫の段階を経て発育する。さなぎの時期はない。土壌中や、動・植物体上・住環境など地球上のあらゆる場所に生息する(名古屋市衛生研究所、生活環境部)。


2024年09月09日-3 花粉情報

1〜2月の降雪量とその後のスギ花粉観測数

年度 降雪量(cm) 花粉数 年度 降雪量(cm) 花粉数
2022 12 3839 1994 35 274
2018 24 4162 1992 14 803
2014 49 1300 1990 15 2499
2006 12 1133 1987 24 817
2001 12 4877 1986 36 1778
1998 38 1625 1984 91 1324
1996 18 1032      

これまで、1〜2月の降雪量が多い(10cm以上)とスギ花粉の飛散が少ない傾向


2024年09月09日-2 花粉情報

9月です。9月に当地では、イネ科(イネ、ハルガヤ、オオアワガエリなど)、キク科(ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、ニガヨモギ、ブタクサモドキ、フランスギク、タンポポ、アキノキリンソウ、オナモミなど)、アサ科(カナムグラ)などの花粉が飛散しますが、どれも背が低い草花で、花粉の飛散距離が短いため、狭い範囲しか飛散せず、花粉症は多くの場合近燐のみで発症すると言われています。主に9月に症状が最も強い方は、念頭に入れておく必要があります。

昨年、主な秋の花粉の飛散開始は、いずれも9月で、ブタクサは9/11〜17の週、カナムグラは9/4〜10の週、ヨモギは9/18〜24の週でした。

本年の初観測は、ブタクサが8/19〜8/25、ヨモギ、カナムグラが9/2〜9/8、いずれも昨年よりやや早く初観測でした。


2024年09月09日-1 花粉情報

3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)で、比較的過ごしやすい日々でした。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6      
10 18.9 23.7 14.7      

今年の8月は記録的高温でした。「しかし、6〜8月で比較すると昨年の方が気温が高く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」と考えられます。今後の花芽調査の結果が待たれます。


2024年09月08日-10 花粉情報

夏から秋の飛散花

観測期間 スギ ヒノキ イネ科 ブタクサ ヨモギ カナムグラ マツ その他 総計
7/29〜8/4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 3.4 3.4
8/5〜8/11 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0 2.5 3.1
8/12〜8/18 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3 0.3
8/19〜8/25 0.0 0.0 0.3 0.3 0.0 0.0 0.0 1.9 2.5
8/26〜9/1 0.0 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.9 1.2
9/2〜9/8 0.0 0.0 0.0 1.2 0.9 0.6 0.0 4.2 7.1
9/9〜9/15 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
9/16〜9/22 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
9/23〜9/29 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
9/30〜10/6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
10/7〜10/13 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
10/14〜10/20 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
10/21〜10/27 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
10/28〜10/31 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
合 計 0.0 0.0 0.9 1.8 0.9 0.6 0.0 13.2 17.6

遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック

その他の花粉には、ヒメスイバ1.5個/cm2、ヘラオオバコ0.3個/cm2、イタドリ0.3個/cm2、不明花粉2.2個/cm2が含まれます。


2024年09月08日-9 花粉情報

今週の観測値:

種別 観測期間
9/2〜9/8 昨年9/4〜9/10
スギ 0.0 0.0
ヒノキ 0.0 0.0
イネ科(カモガヤ、イネ他) 0.0 0.0
ブタクサ属 1.2 0.0
ヨモギ属 0.9 0.0
カナムグラ 0.6 0.6
マツ型 0.0 0.0
その他 4.2 2.2
合計 7.1 2.8

昨年は9月4日から9月10日までの1週間は、カナムグラ花粉が0.6個/cm2、その他(種別不明)の花粉が2.2個/cm2観測されただけでした。今年もブタクサ花粉1.2個/cm2、ヨモギ花粉0.9個/cm2、カナムグラ.0.6個/cm2、その他が4.2個/cm2と急激に気温が低下した為か、多くの花粉がそれも一斉に観測されました。ブタクサ、ヨモギ、カナムグラが同時に飛散しました。


2024年09月08日-8 花粉情報

下記要領で来春の花粉飛散についてセミナーが開催されます。

「夏の気象条件と2024年春の花粉数から2025年春の花粉数は西日本では2024年より増加する可能性が高いと推定されます。一方、東海地方から東北にかけてはほぼ前年並みかやや少ない地域もあるでしょう。北陸から東北の一部で例年よりやや少なくなりますが、その他の地域は例年並みかやや多く、2024年春に花粉数が少なかった西日本では例年よりかなり多くなる見込みです。2025年の飛散開始日はほぼ例年並みになる見込みです。」との内容で、製薬企業の担当者様&MR様、薬品問屋様、医療関係者様向けに開催されるそうです。

 

2025年春のスギ・ヒノキ花粉飛散予測セミナー

日  時 : 2024年9月19日(木曜日)  開演 15:00~16:30

主  催 : NPO花粉情報協会

 

場  所 : 東京都千代田区紀尾井町4-1ホテルニューオータニ ガーデンコート1F

紀尾井フォーラム http://kioi-forum.com

講  演 : 「花粉情報と花粉観測ついて

南 利幸   NPO花粉情報協会理事  NHK気象解説担当者/気象予報士

株式会社 南気象予報士事務所 代表取締役

「秋のスギ花粉の異常飛散について」

佐橋 紀男     NPO花粉情報協会事務局長

「2025年春の花粉飛散予測」

村山 貢司    NPO花粉情報協会理事 / 気象予報士

このセミナーで来年の大凡の予測は、可能と思われます。詳細がわかりましたら、再度ご報告いたします。


2024年09月08日-7 花粉情報

東京都保険医療局 東京都アレルギー情報navi.によりますと、千代田、杉並、八王子でブタクサが、八王子でカナムグラが観測されました。

さて、そろそろダニアレルギーの季節です。ダニアレルギーの原因(抗原)は、もちろんダニですが、 ダニの仲間は地球上に1万種とも3万種ともいわれ、現在も種が見つかっています。これらの中で、ダニアレルギーの抗原(原因)となるのは、主にチリダニ(ヒョウヒダニ)で、チリダニにはヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニなどがいます。これらのダニは20〜30日で卵から成虫になり、高温の場合はより早く育ちます。

チリダニの寿命は至適条件下では3ヵ月~1年で、雄よりも雌の方が寿命が長いといわれています。雌は通常、1日1~3個、多いときでは7個の卵を産み、一生の産卵数は約80個と推定されています。

チリダニの至適温度は25~30℃ですが、至適湿度はヤケヒョウヒダニでは75%前後、コナヒョウヒダニでは65%前後と考えられています。そのため、チリダニの除去には部屋の湿度を45%以下、室温を20~25℃に保つよう努めることが望ましいとされています。

日本の夏は温度・湿度ともに年々上昇傾向にあり、最近の住居は気密性も高いので、換気や除湿はこまめに行いましょう。

 

高岡正敏:ダニ病学 暮らしのなかのダニ問題, 2013, pp. 27-28, 東海大学出版会, 神奈川

日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会:鼻アレルギー診療ガイドライン ―通年性鼻炎と花粉症― 2020年版(改訂第9版), 2020, p. 42, ライフ・サイエンス, 東京


2024年09月08日-6 花粉情報

佐橋 紀男先生から富里における9月の観測データをいただきました。富里でも、ブタクサ花粉が観測されたようです。

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2)
9 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
1 0.0 0.3 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
2 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
3 0.0 0.0 1.2 1.9 0.0 0.0 0.0
4 0.3 0.3 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
5 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
6 0.3 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.3
7              
8              
9              
10              

2024年09月08日-5 花粉情報

例年当院の患者の皆さんは残暑が続く間は原因抗原に関わらずアレルギー症状が軽い方が多い傾向にあります。その理由は、気候条件にあって、残暑によって高温、高湿の気候であった方が鼻のコンディションが良く保たれ、また暑い日が続く間は秋の花粉の本格的な飛散開始前であり、かつ室内塵の季節も来ていないからと思われます。今年の8月は猛暑でしたが、9月も引き続き暑さが続きそうです。したがって、秋の花粉の季節は9月中旬から、室内塵は衣替えが引き金となりますので当地では10月が本番となりそうです。とはいえ、突然気温が変わりますと、花粉症、アレルギー性鼻炎ともに温度差の刺激によってアレルギー様症状が出ることがあります。また、室内塵アレルギーの方は、冷暖房の影響、収納していた寝具や衣類などの出し入れの際に埃をあびて一時的に症状の悪化がもたらされることがありますのでご注意下さい


2024年09月08日-4 花粉情報

実は、花粉症の発症に関わる環境因子、身体的因子には、原因となる花粉以外に数多くの因子が指摘されています。

その一つに環境因子があります(例えば大気汚染など)。都道府県別花粉症発症率(ウェザーニュース)を見ると、上位に山梨県(1位)、埼玉県(3位)、神奈川県(4位)、東京都(5位)、栃木県(6位)、群馬県(7位)、千葉県(11位)、茨城県(15位)と関東周辺の都県が上位15位までに全て入っています。ところが、スギの人工林面積は、下位10位中に神奈川県、東京都、山梨県、埼玉県と4県も認められますが、上位10県には、1件も見られません。むしろ、上位の県は、秋田県(41位)、宮崎県(41位)、岩手県(31位)、青森県(37位)、山形県(35位)、鹿児島県(43位)、熊本県(30位)、大分県(44位)と発症率が低く、発症率が高いのは高知県(22位)、福島県(8位)の2県だけでした(林野庁「都道府県別スギ・ヒノキ人工林面積」、ホームページ林野庁、全国森林協会「森林は誰のもの?」より:毎日新聞)。


2024年09月08日-3 花粉情報

1〜2月の降雪量とその後のスギ花粉観測数

年度 降雪量(cm) 花粉数 年度 降雪量(cm) 花粉数
2022 12 3839 1994 35 274
2018 24 4162 1992 14 803
2014 49 1300 1990 15 2499
2006 12 1133 1987 24 817
2001 12 4877 1986 36 1778
1998 38 1625 1984 91 1324
1996 18 1032      

これまで、1〜2月の降雪量が多い(10cm以上)とスギ花粉の飛散が少ない傾向にありました。しかし、最近は大雪が降っても、スギ花粉の飛散が少なくなる傾向が見られない年もあります。


2024年09月08日-2 花粉情報

9月です。9月に当地では、イネ科(イネ、ハルガヤ、オオアワガエリなど)、キク科(ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、ニガヨモギ、ブタクサモドキ、フランスギク、タンポポ、アキノキリンソウ、オナモミなど)、アサ科(カナムグラ)などの花粉が飛散しますが、どれも背が低い草花で、花粉の飛散距離が短いため、狭い範囲しか飛散せず、花粉症は多くの場合近燐のみで発症すると言われています。主に9月に症状が最も強い方は、念頭に入れておく必要があります。

昨年、主な秋の花粉の飛散開始は、いずれも9月で、ブタクサは9/11〜17の週、カナムグラは9/4〜10の週、ヨモギは9/18〜24の週でした。


2024年09月08日-1 花粉情報

3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)で、比較的過ごしやすい日々でした。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6      
10 18.9 23.7 14.7      

今年の8月は記録的高温でした。「しかし、6〜8月で比較すると昨年の方が気温が高く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」と考えられます。今後の花芽調査の結果が待たれます。


2024年09月07日-8 花粉情報

下記要領で来春の花粉飛散予測についてセミナーが開催されます。

「夏の気象条件と2024年春の花粉数から2025年春の花粉数は西日本では2024年より増加する可能性が高いと推定されます。一方、東海地方から東北にかけてはほぼ前年並みかやや少ない地域もあるでしょう。北陸から東北の一部で例年よりやや少なくなりますが、その他の地域は例年並みかやや多く、2024年春に花粉数が少なかった西日本では例年よりかなり多くなる見込みです。2025年の飛散開始日はほぼ例年並みになる見込みです。」との内容で、製薬企業の担当者様&MR様、薬品問屋様、医療関係者様向けに開催されるそうです。

 

2025年春のスギ・ヒノキ花粉飛散予測セミナー

日  時 : 2024年9月19日(木曜日)  開演 15:00~16:30

主  催 : NPO花粉情報協会

 

場  所 : 東京都千代田区紀尾井町4-1ホテルニューオータニ ガーデンコート1F

紀尾井フォーラム http://kioi-forum.com

講  演 : 「花粉情報と花粉観測ついて

南 利幸   NPO花粉情報協会理事  NHK気象解説担当者/気象予報士

株式会社 南気象予報士事務所 代表取締役

「秋のスギ花粉の異常飛散について」

佐橋 紀男     NPO花粉情報協会事務局長

「2025年春の花粉飛散予測」

村山 貢司    NPO花粉情報協会理事 / 気象予報士

このセミナーで来年の大凡の予測は、可能と思われます。詳細がわかりましたら、再度ご報告いたします。

 

 

 


2024年09月07日-7 花粉情報

東京都保険医療局 東京都アレルギー情報navi.によりますと、千代田、杉並、八王子でブタクサが、八王子でカナムグラが観測されました。

さて、そろそろダニアレルギーの季節です。ダニアレルギーの原因(抗原)は、もちろんダニですが、 ダニの仲間は地球上に1万種とも3万種ともいわれ、現在も種が見つかっています。これらの中で、ダニアレルギーの抗原(原因)となるのは、主にチリダニ(ヒョウヒダニ)で、チリダニにはヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニなどがいます。これらのダニは20〜30日で卵から成虫になり、高温の場合はより早く育ちます。

チリダニの寿命は至適条件下では3ヵ月~1年で、雄よりも雌の方が寿命が長いといわれています。雌は通常、1日1~3個、多いときでは7個の卵を産み、一生の産卵数は約80個と推定されています。

チリダニの至適温度は25~30℃ですが、至適湿度はヤケヒョウヒダニでは75%前後、コナヒョウヒダニでは65%前後と考えられています。そのため、チリダニの除去には部屋の湿度を45%以下、室温を20~25℃に保つよう努めることが望ましいとされています。

日本の夏は温度・湿度ともに年々上昇傾向にあり、最近の住居は気密性も高いので、換気や除湿はこまめに行いましょう。

 

高岡正敏:ダニ病学 暮らしのなかのダニ問題, 2013, pp. 27-28, 東海大学出版会, 神奈川

日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会:鼻アレルギー診療ガイドライン ―通年性鼻炎と花粉症― 2020年版(改訂第9版), 2020, p. 42, ライフ・サイエンス, 東京


2024年09月07日-6 花粉情報

佐橋 紀男先生から過日、千葉県富里の観測データをいただきました。富里でも、イネ型以外の花粉は飛散していないようです。

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2)
8 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
1 0.0 0.0 3.4 0.0 0.0 0.0 0.3
2 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
3 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
4 0.0 0.0 1.4 0.0 0.0 0.0 0.0
5 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
6 0.0 0.3 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
8 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.3
9 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
10 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
11 0.0 0.0 0.5 0.0 0.0 0.0 0.3
12 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
13 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
14 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
15 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 0.0 0.0
16 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
17 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
18 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3
19 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
20 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
21 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 0.0 0.0
22 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.9
23 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
24 0.0 0.0 0.5 0.0 0.0 0.0 0.0
25 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
26 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3
27 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.3
28 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
29 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
30 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
31 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
  合計 0.3 0.3 13.4 0.0 0.0 0.0 2.7

 

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2)
9 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
1 0.0 0.3 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0

 


2024年09月07日-5 花粉情報

例年当院の患者の皆さんは残暑が続く間は原因抗原に関わらずアレルギー症状が軽い方が多い傾向にあります。その理由は、気候条件にあって、残暑によって高温、高湿の気候であった方が鼻のコンディションが良く保たれ、また暑い日が続く間は秋の花粉の本格的な飛散開始前であり、かつ室内塵の季節も来ていないからと思われます。今年の8月は猛暑でしたが、9月も引き続き暑さが続きそうです。したがって、秋の花粉の季節は9月中旬から、室内塵は衣替えが引き金となりますので当地では10月が本番となりそうです。とはいえ、突然気温が変わりますと、花粉症、アレルギー性鼻炎ともに温度差の刺激によってアレルギー様症状が出ることがあります。また、室内塵アレルギーの方は、冷暖房の影響、収納していた寝具や衣類などの出し入れの際に埃をあびて一時的に症状の悪化がもたらされることがありますのでご注意下さい。


2024年09月07日-4 花粉情報

実は、花粉症の発症に関わる環境因子、身体的因子には、原因となる花粉以外に数多くの因子が指摘されています。

その一つに環境因子があります(例えば大気汚染など)。都道府県別花粉症発症率(ウェザーニュース)を見ると、上位に山梨県(1位)、埼玉県(3位)、神奈川県(4位)、東京都(5位)、栃木県(6位)、群馬県(7位)、千葉県(11位)、茨城県(15位)と関東周辺の都県が上位15位までに全て入っています。ところが、スギの人工林面積は、下位10位中に神奈川県、東京都、山梨県、埼玉県と4県も認められますが、関東の都県は、上位10県には、1件も見られません。むしろ、上位の県は、秋田県(41位)、宮崎県(41位)、岩手県(31位)、青森県(37位)、山形県(35位)、鹿児島県(43位)、熊本県(30位)、大分県(44位)と発症率が低く、森林面積が上位で、発症率が高いのは高知県(22位)、福島県(8位)の2県だけでした(林野庁「都道府県別スギ・ヒノキ人工林面積」、ホームページ林野庁、全国森林協会「森林は誰のもの?」より:毎日新聞)。


2024年09月07日-3 花粉情報

1〜2月の降雪量とその後のスギ花粉観測数

年度 降雪量(cm) 花粉数 年度 降雪量(cm) 花粉数
2022 12 3839 1994 35 274
2018 24 4162 1992 14 803
2014 49 1300 1990 15 2499
2006 12 1133 1987 24 817
2001 12 4877 1986 36 1778
1998 38 1625 1984 91 1324
1996 18 1032      

春のスギ花粉飛散量を予測する指標には、幾つかあります。これまで、1〜2月の降雪量が多い(10cm以上)とスギ花粉の飛散が少ない傾向にありました。しかし、最近は大雪が降っても、スギ花粉の飛散が少なくなる傾向が見られない年もあります。


2024年09月07日-2 花粉情報

9月です。9月に当地では、イネ科(イネ、ハルガヤ、オオアワガエリなど)、キク科(ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、ニガヨモギ、ブタクサモドキ、フランスギク、タンポポ、アキノキリンソウ、オナモミなど)、アサ科(カナムグラ)などの花粉が飛散しますが、どれも背が低い草花で、花粉の飛散距離が短いため、狭い範囲しか飛散せず、花粉症は多くの場合近燐のみで発症すると言われています。主に9月に症状が最も強い方は、念頭に入れておく必要があります。

昨年、主な秋の花粉の飛散開始は、いずれも9月で、ブタクサは9/11〜17の週、カナムグラは9/4〜10の週、ヨモギは9/18〜24の週でした。


2024年09月07日-1 花粉情報

3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)で、比較的過ごしやすい日々でした。本日は、日差しも強く、暑さが戻りました。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6      
10 18.9 23.7 14.7      

今年の8月は記録的高温でした。「しかし、6〜8月で比較すると昨年の方が気温が高く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか?」と考えてしまいます。今後の花芽調査の結果が待たれます。


2024年09月06日-8 花粉情報

下記要領で来春の花粉飛散についてセミナーが開催されます。

「夏の気象条件と2024年春の花粉数から2025年春の花粉数は西日本では2024年より増加する可能性が高いと推定されます。一方、東海地方から東北にかけてはほぼ前年並みかやや少ない地域もあるでしょう。北陸から東北の一部で例年よりやや少なくなりますが、その他の地域は例年並みかやや多く、2024年春に花粉数が少なかった西日本では例年よりかなり多くなる見込みです。2025年の飛散開始日はほぼ例年並みになる見込みです。」との内容で、製薬企業の担当者様&MR様、薬品問屋様、医療関係者様向けに開催されるそうです。

 

2025年春のスギ・ヒノキ花粉飛散予測セミナー

日  時 : 2024年9月19日(木曜日)  開演 15:00~16:30

主  催 : NPO花粉情報協会

 

場  所 : 東京都千代田区紀尾井町4-1ホテルニューオータニ ガーデンコート1F

紀尾井フォーラム http://kioi-forum.com

講  演 : 「花粉情報と花粉観測ついて

南 利幸  NPO花粉情報協会理事  NHK気象解説担当者/気象予報士

株式会社 南気象予報士事務所 代表取締役

「秋のスギ花粉の異常飛散について」

佐橋 紀男     NPO花粉情報協会事務局長

「2025年春の花粉飛散予測」

村山 貢司    NPO花粉情報協会理事 / 気象予報士

このセミナーで来年の大凡の予測は、可能と思われます。詳細がわかりましたら、再度ご報告いたします。

 


2024年09月06日-7 花粉情報

東京都保険医療局 東京都アレルギー情報navi.によりますと、千代田、杉並、八王子でブタクサが、八王子でカナムグラが観測されました。

さて、そろそろダニアレルギーの季節です。ダニアレルギーの原因(抗原)は、もちろんダニですが、 ダニの仲間は地球上に1万種とも3万種ともいわれ、現在も種が見つかっています。これらの中で、ダニアレルギーの抗原(原因)となるのは、主にチリダニ(ヒョウヒダニ)で、チリダニにはヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニなどがいます。これらのダニは20〜30日で卵から成虫になり、高温の場合はより早く育ちます。

チリダニの寿命は至適条件下では3ヵ月~1年で、雄よりも雌の方が寿命が長いといわれています。雌は通常、1日1~3個、多いときでは7個の卵を産み、一生の産卵数は約80個と推定されています。

チリダニの至適温度は25~30℃ですが、至適湿度はヤケヒョウヒダニでは75%前後、コナヒョウヒダニでは65%前後と考えられています。そのため、チリダニの除去には部屋の湿度を45%以下、室温を20~25℃に保つよう努めることが望ましいとされています。

日本の夏は温度・湿度ともに年々上昇傾向にあり、最近の住居は気密性も高いので、換気や除湿はこまめに行いましょう。

 

高岡正敏:ダニ病学 暮らしのなかのダニ問題, 2013, pp. 27-28, 東海大学出版会, 神奈川

日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会:鼻アレルギー診療ガイドライン ―通年性鼻炎と花粉症― 2020年版(改訂第9版), 2020, p. 42, ライフ・サイエンス, 東京


2024年09月06日-6 花粉情報

佐橋 紀男先生から一昨日富里の観測データをいただきました。富里でも、イネ型以外の花粉は飛散していないようです。

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2)
8 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
1 0.0 0.0 3.4 0.0 0.0 0.0 0.3
2 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
3 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
4 0.0 0.0 1.4 0.0 0.0 0.0 0.0
5 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
6 0.0 0.3 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
8 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.3
9 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
10 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
11 0.0 0.0 0.5 0.0 0.0 0.0 0.3
12 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
13 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
14 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0
15 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 0.0 0.0
16 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
17 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
18 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3
19 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
20 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
21 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 0.0 0.0
22 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.9
23 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
24 0.0 0.0 0.5 0.0 0.0 0.0 0.0
25 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
26 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3
27 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.3
28 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
29 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
30 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
31 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
  合計 0.3 0.3 13.4 0.0 0.0 0.0 2.7

 

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2)
9 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
1 0.0 0.3 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0

2024年09月06日-5 花粉情報

例年当院の患者の皆さんは残暑が続く間は原因抗原に関わらずアレルギー症状が軽い方が多い傾向にあります。その理由は、気候条件にあって、残暑によって高温、高湿の気候であった方が鼻のコンディションが良く保たれ、また暑い日が続く間は秋の花粉の本格的な飛散開始前であり、かつ室内塵の季節も来ていないからと思われます。今年の8月は猛暑でしたが、9月も引き続き暑さが続きそうです。したがって、秋の花粉の季節は9月中旬から、室内塵は衣替えが引き金となりますので当地では10月が本番となりそうです。とはいえ、突然気温が変わりますと、花粉症、アレルギー性鼻炎ともに温度差の刺激によってアレルギー様症状が出ることがあります。また、室内塵アレルギーの方は、冷暖房の影響、収納していた寝具や衣類などの出し入れの際に埃をあびて一時的に症状の悪化がもたらされることがありますのでご注意下さい


2024年09月06日-4 花粉情報

実は、花粉症の発症に関わる環境因子、身体的因子には、原因となる花粉以外に数多くの因子が指摘されています。

その一つに環境因子があります(例えば大気汚染など)。都道府県別花粉症発症率(ウェザーニュース)を見ると、上位に山梨県(1位)、埼玉県(3位)、神奈川県(4位)、東京都(5位)、栃木県(6位)、群馬県(7位)、千葉県(11位)、茨城県(15位)と関東周辺の都県が上位15位までに全て入っています。ところが、スギの人工林面積は、下位10位中に神奈川県、東京都、山梨県、埼玉県と4県も認められますが、上位10県には、1件も見られません。むしろ、上位の県は、秋田県(41位)、宮崎県(41位)、岩手県(31位)、青森県(37位)、山形県(35位)、鹿児島県(43位)、熊本県(30位)、大分県(44位)と発症率が低く、発症率が高いのは高知県(22位)、福島県(8位)の2県だけでした(林野庁「都道府県別スギ・ヒノキ人工林面積」、ホームページ林野庁、全国森林協会「森林は誰のもの?」より:毎日新聞)。


2024年09月06日-3 花粉情報

1〜2月の降雪量とその後のスギ花粉観測数

年度 降雪量(cm) 花粉数 年度 降雪量(cm) 花粉数
2022 12 3839 1994 35 274
2018 24 4162 1992 14 803
2014 49 1300 1990 15 2499
2006 12 1133 1987 24 817
2001 12 4877 1986 36 1778
1998 38 1625 1984 91 1324
1996 18 1032      

これまで、1〜2月の降雪量が多い(10cm以上)とスギ花粉の飛散が少ない傾向にありました。しかし、最近は大雪が降っても、スギ花粉の飛散が少なくなる傾向が見られない年もあります。天候の他にも、飛散花粉数に影響する環境因子は多々あります。