日: 2024年9月20日

2024年09月20日-6 花粉情報

9月もすでに下半期、この時期には、昨年を例にとりますと秋の草木の花粉が飛散する季節になります。しかし、気候は昨年と大きく異なっていますので、花粉はまだ多くの飛散をみとめていません。注意すべきは花粉だけでなく、室内塵アレルギー(とりわけダニアレルギー)に対しても、注意が必要です。

1.都心ではヨモギ属(キク科)とカナムグラ(アサ科カラハナゾウ属)が飛散します。草木の花粉は飛散距離が短いので、地域による差があり、しかもその差が大きいと思われます。また秋に飛散する草木の花粉は口腔アレルギー症候群を起こす可能性がありますので、気候の影響とともに注意が必要です。

2. 室内塵アレルギー(とりわけダニアレルギー)は、衣替え、転居、大掃除などによる室内塵の被曝によって、悪化します。室内塵の主な原因はダニです。ダニは地球上に3万とも6万種とも言われ、新種が次々に発見されています。これらの内95%は人に無害です。人を刺すダニはツメダニ、イエダニ、マダニの3種です。アレルギーの原因(抗原)として日本では、チリダニ科ヒョウダニ属のヤケヒョウダニとコナヒョウダニの2種が最重要と言われています。


2024年09月20日-5 花粉情報

9月に当地では、イネ科(イネ、ハルガヤ、オオアワガエリなど)、キク科ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、ニガヨモギ、ブタクサモドキ、フランスギク、タンポポ、アキノキリンソウ、オナモミなど)、アサ科(カナムグラ)などの花粉が飛散しますが、どれも背が低い草花で、花粉の飛散距離が短いため、狭い範囲しか飛散せず、花粉症は多くの場合近燐のみで発症すると言われています。主に9月に症状が最も強い方は、念頭に入れておく必要があります。

昨年、主な秋の花粉の飛散開始は、いずれも9月で、ブタクサは9/11〜17の週、カナムグラは9/4〜10の週、ヨモギは9/18〜24の週でした。

本年の初観測は、ブタクサが8/19〜8/25、ヨモギ、カナムグラが9/2〜9/8、いずれも昨年よりやや早い初観測でした。おそらく、一時的に気温が下がった為と思われます。昨年の秋の花粉のピークは、ブタクサが9/18〜9/24、ヨモギが9/25〜10/1、カナムグラが9/18〜9/24でした。ブタクサが1.2個/cm2が2日続き、9月2〜8日にの秋が飛散開始週となりました。今週の測定値を見れば、今後がおおよそ予測可能と思われます。ヨモギ、カナムグラも今後多くなると思われます。


2024年09月20日-3 花粉情報

1〜2月の降雪量とその後のスギ花粉観測数

年度 降雪量(cm) 花粉数 年度 降雪量(cm) 花粉数
2022 12 3839 1994 35 274
2018 24 4162 1992 14 803
2014 49 1300 1990 15 2499
2006 12 1133 1987 24 817
2001 12 4877 1986 36 1778
1998 38 1625 1984 91 1324
1996 18 1032      

これまで、1〜2月の降雪量が多い(10cm以上)と春のスギ花粉の飛散が少ない傾向にありました。しかし、最近(2018、2022年)は雪が降っても、スギ花粉の飛散が少なくなりませんでした。年明けの1〜2月がどのような天候になるか、注意深く見守りたいと思います。


2024年09月20日-2 花粉情報

マスコミは連日今夏を記録的猛暑とのニュースを流しています。しかし、上表を見ていただければ、今夏が飛び抜けて暑いとも言えないようです。例えば、猛暑日数ですが、東京では昨年22日、今年は昨日まで20日でした。過去、最高となるか否かは、もう少し様子を見る必要があるのではないかと考えます。また、日照時間も今年の方があきらかに長く、来春の第飛散をうかがわせます。―昨日、都心は35℃まで上がり、最も遅い猛暑日でした。とはいえ、観測史上最も気温が高いことは、確かですので前項でも述べましたように、油断はできません。


2024年09月20日-1 花粉情報

3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)、比較的過ごしやすい日々でした。6日以後、晴れて再び暑くなり、平均気温は28.0℃を超え、最高気温は33℃を超える猛暑が続いています。9月としては、記録的猛暑で、13日は歴史上最も遅い夏日だったそうです。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6      
10 18.9 23.7 14.7      

今年の8月は記録的高温でした。「しかし、6〜8月で比較すると昨年の方が気温が高く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」とも考えられます。また、9月になって、3〜5日以外は高温が続き、連日真夏日を記録していますので、この気象条件が来春のスギ、ヒノキ花粉の飛散量に、どのような影響があるのか、未経験の暑さで、定かではありません。また、雨量は昨年9月15日までに157.5mmでしたが、今年は81.5mmで半減しています。今後の花芽調査の結果が待たれますし、ご注目下さい。


2024年09月19日-6 花粉情報

9月もすでに下半期、この時期には、昨年を例にとりますと秋の草木の花粉が飛散する季節になります。しかし、気候は昨年と大きく異なっていますので、花粉はまだ多くの飛散をみとめていません。注意すべきは花粉だけでなく、室内塵アレルギー(とりわけダニアレルギー)に対しても、注意が必要です。

1.都心ではヨモギ属(キク科)とカナムグラ(アサ科カラハナゾウ属)が飛散します。草木の花粉は飛散距離が短いので、地域による差があり、しかもその差が大きいと思われます。また秋に飛散する草木の花粉は口腔アレルギー症候群を起こす可能性がありますので、気候の影響とともに注意が必要です。

2.室内塵アレルギー(とりわけダニアレルギー)は、衣替え、転居、大掃除などによる室内塵の被曝によって、悪化します。室内塵の主な原因はダニです。ダニは地球上に3万とも6万種とも言われ、新種が次々に発見されています。これらの内95%は人に無害です。人を刺すダニはツメダニ、イエダニ、マダニの3種です。アレルギーの原因(抗原)として日本では、チリダニ科ヒョウダニ属のヤケヒョウダニとコナヒョウダニの2種が最重要と言われています。


2024年09月19日-5 花粉情報

9月に当地では、イネ科(イネ、ハルガヤ、オオアワガエリなど)、キク科ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、ニガヨモギ、ブタクサモドキ、フランスギク、タンポポ、アキノキリンソウ、オナモミなど)、アサ科(カナムグラ)などの花粉が飛散しますが、どれも背が低い草花で、花粉の飛散距離が短いため、狭い範囲しか飛散せず、花粉症は多くの場合近燐のみで発症すると言われています。主に9月に症状が最も強い方は、念頭に入れておく必要があります。

昨年、主な秋の花粉の飛散開始は、いずれも9月で、ブタクサは9/11〜17の週、カナムグラは9/4〜10の週、ヨモギは9/18〜24の週でした。

本年の初観測は、ブタクサが8/19〜8/25、ヨモギ、カナムグラが9/2〜9/8、いずれも昨年よりやや早い初観測でした。おそらく、一時的に気温が下がった為と思われます。昨年の秋の花粉のピークは、ブタクサが9/18〜9/24、ヨモギが9/25〜10/1、カナムグラが9/18〜9/24でした。ブタクサが1.2個/cm2が2日続き、9月2〜8日にの秋が飛散開始週となりました。今週の測定値を見れば、今後がおおよそ予測可能と思われます。ヨモギ、カナムグラも今後多くなると思われます。


2024年09月19日-4 花粉情報

昨日、下記要領で来春の花粉飛散についてセミナーが開催されました。

「夏の気象条件と2024年春の花粉数から2025年春の花粉数は西日本では2024年より増加する可能性が高いと推定されます。一方、東海地方から東北にかけてはほぼ前年並みかやや少ない地域もあるでしょう。北陸から東北の一部で例年よりやや少なくなりますが、その他の地域は例年並みかやや多く、2024年春に花粉数が少なかった西日本では例年よりかなり多くなる見込みです。2025年の飛散開始日はほぼ例年並みになる見込みです。」との内容で、製薬企業の担当者様&MR様、薬品問屋様、医療関係者様向けに開催されるそうです。

 

2025年春のスギ・ヒノキ花粉飛散予測セミナー

日  時 : 2024年9月19日(木曜日)  開演 15:00~16:30

主  催 : NPO花粉情報協会

 

場  所 : 東京都千代田区紀尾井町4-1ホテルニューオータニ ガーデンコート1F

紀尾井フォーラム http://kioi-forum.com

講  演 :

「花粉情報と花粉観測ついて

南 利幸   NPO花粉情報協会理事  NHK気象解説担当者/気象予報士

株式会社 南気象予報士事務所 代表取締役

「秋のスギ花粉の異常飛散について」

佐橋 紀男     NPO花粉情報協会事務局長

「2025年春の花粉飛散予測」

村山 貢司    NPO花粉情報協会理事 / 気象予報士

このセミナーで来年の大凡の予測は、可能と思われます。今後、内容の詳細がわかりましたら、再度ご報告いたします。


2024年09月19日-3 花粉情報

1〜2月の降雪量とその後のスギ花粉観測数

年度 降雪量(cm) 花粉数 年度 降雪量(cm) 花粉数
2022 12 3839 1994 35 274
2018 24 4162 1992 14 803
2014 49 1300 1990 15 2499
2006 12 1133 1987 24 817
2001 12 4877 1986 36 1778
1998 38 1625 1984 91 1324
1996 18 1032      

これまで、1〜2月の降雪量が多い(10cm以上)と春のスギ花粉の飛散が少ない傾向にありました。しかし、最近(2018、2022年)は雪が降っても、スギ花粉の飛散が少なくなりませんでした。年明けの1〜2月がどのような天候になるか、注意深く見守りたいと思います。


2024年09月19日-2 花粉情報

マスコミは連日今夏を記録的猛暑とのニュースを流しています。しかし、上表を見ていただければ、今夏が飛び抜けて暑いとも言えないようです。例えば、猛暑日数ですが、東京では昨年22日、今年は昨日まで20日でした。過去、最高となるか否かは、もう少し様子を見る必要があるのではないかと考えます。昨日、都心は35℃まで上がり、最も遅い猛暑日でした。とはいえ、観測史上最も気温が高いことは、確かですので前項でも述べましたように、油断はできません。


2024年09月19日-1 花粉情報

3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)、比較的過ごしやすい日々でした。6日以後、晴れて再び暑くなり、平均気温は28.0℃を超え、最高気温は33℃を超える猛暑が続いています。9月としては、記録的猛暑で、13日は歴史上最も遅い夏日だったそうです。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6      
10 18.9 23.7 14.7      

今年の8月は記録的高温でした。「しかし、6〜8月で比較すると昨年の方が気温が高く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」とも考えられます。また、9月になって、3〜5日以外は高温が続き、連日真夏日を記録していますので、この気象条件が来春のスギ、ヒノキ花粉の飛散量に、どのような影響があるのか、未経験の暑さで、定かではありません。今後の花芽調査の結果が待たれますし、ご注目下さい。