日: 2023年9月29日

2023年9月29日-2 花粉情報

NPO花粉情報協会は、2024年春のスギ・ヒノキ花粉予測セミナー(10月5日)の案内で冒頭に次のコメントを発表しています。

「スギやヒノキの花粉量は夏の天候と前年春の飛散量に大きな影響を受けます。2023年6月は、全国的に気温は平年よりやや高くなりましたが、日照時間は東海地方から九州にかけてと新潟から東北の日本海側で平年より少なくなりました。関東から北陸および福島にかけての日照時間は平年よりやや多くなりました。特にスギやヒノキの雄花ができ始める6月上旬の日照時間は関東から西日本の広い範囲で平年よりも少なくなっています。2024年春の花粉数に影響を与えるもう一つの要因は、2023年春の花粉数です。2023年春に飛散したスギやヒノキの花粉はほぼ全国的に多くなりました。スギやヒノキの花(花粉)は前年に多いと、翌年は少なくなる傾向がはっきりしています。夏の気象条件と2023年春の花粉数からも2024年春のスギ・ヒノキの花粉数は前年より減少する可能性が高いと推定されます。

スギやヒノキの花粉数と医療機関を訪れる花粉症患者数の間には高い相関があります。長年調査している都内の医療機関の場合、花粉症患者総数は花粉が少ない年で900人前後、非常に多い年は1100人前後で、花粉数の大きな変動に比較すると患者数の増減は小さいと考えてください。

2024年の飛散開始日はほぼ例年並みかやや遅くなる見込みです。これは11月まで高温が続き、スギ雄花が休眠に入る時期がやや遅くなること、猛暑の次の冬は低温になる傾向が高いためです。しかし、世界的な高温が当たり前のような状態では、20024年の1月も暖冬になる可能性があり、飛散開始日がずれる可能性があります。」

セミナーは以下の要領で開催されます。

日  時 :2023年10月5日(木曜日)  開演 15:00~16:30

場  所 : 東京都千代田区紀尾井町4-1ホテルニューオータニ ガーデンコート1F

紀尾井フォーラム http://kioi-forum.com

講  演 :

「神奈川県における2023年春の花粉飛散数と予測された花粉数について」

齋藤 央嗣 NPO花粉情報協会副理事長  神奈川県自然環境保全センター主任研究員

「過去30年間あまりのスギ・ヒノキ花粉の年次飛散推移」

佐橋 紀男     NPO花粉情報協会事務局長

「2024年春の花粉飛散予測」

村山 貢司    NPO花粉情報協会理事 / 気象予報士

◎申し込みは9月11日よりFAX、メールにて受け付けます。締切日9月日                 FAX:050-3730-9540    e-mail : npokafun@aol.com

◎受講料: 22,000円 (9月30日までにお振込み下さい)

振込み先 三井住友銀行 習志野支店  普通口座 4154963  NPO花粉情報協会

主  催 : NPO花粉情報協会 (理事長 今井 透)

詳細につきましては、セミナー終了後にご報告いたします。


2023年9月29日-1 花粉情報

9月には当地では、イネ科(イネ、ハルガヤ、オオアワガエリなど)、キク科(ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、ニガヨモギ、ブタクサモドキ、フランスギク、タンポポ、アキノキリンソウ、オナモミなど)、アサ科(カナムグラ)などの花粉が飛散しますが、どれも背が低い草花で、花粉の飛散距離が短いため、狭い範囲しか飛散せず、多くの場合近燐のみで発症します。当地は今年の猛暑の影響で飛散が遅くなり、先週やっと種々花粉の飛散が多くなり始めました。