日: 2024年7月6日

2024年07月06日-5 花粉情報

梅雨から夏の落下花粉総数

  令和2年 令和3年 令和4年 令和5年 令和6年
5月2週 291.4 224.6 201.2 148.7 179.3
3週 92.5 50.6 118.6 189.3 95.3
4週 152.7 180.2 132.5 126.4 113.0
6月1週 74.0 46.2 65.7 51.2 29.7
2週 57.1 39.2 11.1 18.5 16.6
3週 16.6 9.2 13.0 0.3 8.0
4週 3.7 9.3 9.3 8.5 13.3
5週 5.3 1.5 12.7 8.6 11.7
7月1週 2.8 3.7 5.2 5.2  
2週 0.9 2.1 0.9 1.9  
3週 0.9 4.9 1.5 4.3  
4週 1.5 4.3 0.6 0.9  
5週   1.5 0.9 1.5      2.1  

毎年、風媒花植物より虫媒花植物が多くなるためか、7月になりますと落下花粉は大きく減少する傾向にあります。


2024年07月06日-4 花粉情報

ここ数年7月上旬の当HPのコメントは、「この週は雨が目立つ一週間でした。マスコミが「令和2年7月豪雨」と称するほど、九州の各地では大きな被害に見舞われました。花粉観測数も前週からさらに少ない1週間でした。患者様の症状も軽い方がほとんどでした。」との内容でした。昨年も当地では「この日を除いて、雨続きでした。九州南部では大雨となりました。中四国、関西でも雨が続いており、明日は関東北部も注意が必要との予報でした。」と報じています。今年、当地は幸い晴れていますが、九州、西日本では変わりやすい天気が続き、線状降水帯が発生して水害の報道が後を絶ちません。

いよいよ夏本番です。夏の花粉に対する注意が必要と思われます。当地では、飛散数が数少ないのですが、主にイネ科の花粉です。原因になるのは、カモガヤ、ネズミホソムギ、オニウシノケグサ、ハルガヤ、オオアワガエリなどです。 これらは牧草として輸入され広く利用されていますが、寒さに強く繁殖力があることから、雑草として日本全国に広がりました。 とくに花粉症の原因になりやすいのはカモガヤです。


2024年07月06日-3 花粉情報

7月、日々の天気(気象庁:東京)

月日 降雨量(mm) 平均気温 日照時間 天気概況
1日 12.5 26.3 0.1 雨一時曇り〜雨
2日 0.0 27.3 2.2 曇り一時雨
3日 0.0 27.7 7.2 曇り時々晴れのち曇り
4日 29.3 9.1 晴れ一時曇り
5日 30.2 13.2 晴れ一時曇り

    6月24〜30日は、日照時間は19.5時間と短く、大雨が1日降り、毎日のように小雨が短時間でしたが降り続き、日差しのある時は、反対に夏の天気で、気温が高い日が続きました。そのため、結果として落下花粉の種類が大きく変わったと思われます。今後は、夏の花粉が主に観測されると思われます。7月、いよいよ夏本番の天気となり、昨日は今年初めて、1日の平均気温が30.℃を超え、30.2℃を記録しました。


2024年07月06日-2 花粉情報

夏に注目すべき点は、いくつかあります。すなわち、

梅雨から夏になると、鼻の調子がよくなることを経験した方が少なくないと思います。実はこれは鼻内の湿度が関わります。少し古くなりますが、このことを実験的に確かめた研究があります(鼻閉と鼻腔内湿度に関する 実験的研究 ―乾燥空気負荷による鼻腔抵抗の変化を中心に― :山口 猛:耳鼻咽喉科展望38: 1;21〜34,1995 )。この研究では

「鼻閉及び鼻閉感の原因を追求する目的で、諸条件の許に乾燥空気を鼻腔内に与えることにより、鼻腔内湿度変化に伴う鼻腔抵抗値の変化から双方の関与を検索し、また,高齢者における鼻腔機能を青壮年者と比較検討し、加えて高齢者における鼻閉感と鼻腔内乾燥との関連をも併せて検討した。」とあり、以下の結果を得ています。

(1)青壮年群における鼻内の乾燥化は、鼻腔内湿度の低下・鼻腔抵抗値の増大・粘液繊毛機能の低下を惹起し、自覚的には鼻閉感を生じさせる。その原因と推察できるものとして、粘膜表面の摩擦抵抗の増大あるいは乱流の発生を推定した。

(2)高齢者においては、青壮年群と比較し、鼻腔内湿度の低下・鼻腔抵抗値の減少が確認された。また鼻腔内湿度が増加すると抵抗値が減少することを認め、同時に鼻閉感といった症状の改善が認められた。

(3)高齢者における加湿後の鼻腔抵抗値の減少の要因として、粘膜表面の摩擦抵抗の減少および乱流発生の抑制などが推察された。

(4)鼻腔形態不良を伴わない高齢者の鼻、鼻閉感の治療にあたっては、鼻粘膜の乾燥を是正することが有用と認められた。


2024年07月06日-1 花粉情報

当地における花粉飛散シーズンもほぼおわりました。いわゆる夏は主に虫媒花の植物の開花期となり、飛来する花粉は大幅に減少します。

観測総数は過去4年間ほぼ同じ傾向、つまり7〜8月は落下花粉が少ない時期といえます。

観測総数(個/cm2/週)

時期 7/5 7/12〜 7/19〜 7/26〜 8/2〜 8/9〜 8/16〜 8/23〜
観測数 2020 0.9 0.9 1.5 2.1 2.4 0.6 3.1 1.5
2021 3.7 2.1 4.9 4.3 0.9 0.6 1.2 2.8
2022 5.2 0.9 1.5 0.6 1.5 1.8 1.8 1.2
2023 5.2 1.8 4.3 0.9 2.1 0.6 0.6 0.0

開花する植物が風媒花から虫媒花に変わるためと思われます。