日: 2023年7月26日

2023年7月26日-3 花粉情報

真夏の気候となって花粉の飛散はオフシーズンとなりました。そこで、暫く花粉症以外の鼻の病気に触れていきたいと思います。

鼻腔の内面は呼吸上皮と呼ばれる粘膜で覆われています。表面には無数の繊毛と呼ばれる毛が生えていて、その上に粘液があり、繊毛が一定のリズムで一定の方向に波打つのに従って粘液が流れています。これを鼻粘膜粘液繊毛輸送機能と呼びます。この機能によって吸気に湿気を与え(加湿)、温め(加温)、浄化(除塵)することで、呼吸器のコンディションを保つ役割を担います。感染や外傷のみならず寒暖差や空気の乾燥、冷気によってもこの鼻の粘膜機能は低下、損傷します。エアコンによる過剰な冷気や乾燥は要注意です。エアコンは適正にご使用ください。

真夏は多くの方が海やプールで泳ぐ機会が増えていると思います。暑い日が続き、海の事故にニュースが続いています。水の影響はいわゆる事故だけではありません。プールの水は鼻や眼の粘膜に影響します。水の消毒が不十分ならば感染性鼻炎が、消毒剤が過剰になると消毒剤そのものによる薬剤性鼻炎が起こる可能性があります。泳ぐときは、適正に管理されたプールや海水浴場を選んで下さい。


2023年7月26日-2 花粉情報

7月後半から8月前半の総日照時間と翌年のスギ花粉飛散数は相関があると言われています。昨年の7月後半は猛暑で始まりました。今年も本日は猛暑でした。16日から気象庁過去の気象データから東京都東京の日照時間の観測値を抜粋して、日々加算した数値を本HPで報告致します。

(25日は13.2時間でしたので、25日までの日照時間の総計は94.8時間でした。)

昨年の7月16日から25日までの日照時間の総計は63.4時間)でした。今年は25日まで日照期間が昨年の1.5倍長い結果でした。


2023年7月26日-1 花粉情報

7月夏本番の季節になりました。夏は落下花粉数が少ないので、落下法による観察は1週間毎に行い、当地の観測結果は適宜報告いたします。都内の状況は「東京都アレルギー情報navi(東京都福祉保健局):東京都の花粉情報」にてご確認下さい。また、6月以後秋までは室内塵アレルギーのシーズンです。梅雨に入る(6月上旬の予報)と多くの皆様が衣替えを行うと思います。衣替えは転居、大掃除と並んで室内塵アレルギー悪化の契機となりますので、行う場合は室内塵に対する吸入防止対策を十分に施して下さい。