月別: 2021年10月

2021年10月7日-1 花粉情報

10月5日に日本気象協会が2022年春の花粉飛散予測(スギ+ヒノキ)の第1報を発表しました。関東甲信地方の予測は2021年夏の気候が、気温が高く、降水量がかなり多く、日照時間が平年並みであったので、例年比やや多い(140%)、前シーズン比(160%)との予報になりました。

この予測を当地(品川)に当てはめますと、飛散数(スギ+ヒノキ)が7300〜7900個/cm2・シーズンとなりますので、かなり多いと考えられ、相応の対応が必要と考えられます。


2021年10月6日 花粉情報

昨日から晴が続き、早朝の冷え込みも弱く(午前6時:21.0℃)、朝に一時曇りましたが、午前中も晴が続き、午前10時には27.5℃まで上がりました。午後も晴れて、暖かな日中でしたが、夕方から曇り、予報では明日は一日曇りのようです。

○室内塵中の抗原となる物質、例えば犬や猫の抜け毛、フケは同時にダニの餌にもなります。人の食物残渣も同様です。真菌は感染症と同時にアレルギーを起こすこともあります。繁殖時期もそれぞれ異なりますので、室内塵アレルギーの方は、始終症状があるかというと、そうでもありません。室内塵アレルギーの方も花粉症の方と同様に症状に季節変動が認められる方が大半です。つまり、室内塵アレルギー(ハウスダストアレルギー)や花粉症の診断は容易かというとそうでもありません。にもかかわらず、薬だけで治る病気でもありません。薬だけで抑えようとすると多くの併発症や合併症が起こり、病態が複雑になってしまって、さらに診断、治療が容易でなくなってしまいます。晩秋から冬の時期には鼻のアレルギー症状は比較的軽くなります。この間にしっかり診断して、対応しておく必要があります(初期療法)。


2021年10月5日 花粉情報

昨日から快晴が続いています。早朝の冷え込みも弱く(午前5〜6時:20.5℃)、午前中も晴が続き、昨日同様、午後1時には28.5℃まで上がりました。午後も晴れて、暖かな日中でしたが、夕方一時曇り、夜も気温が下がることなく(午後8時:24.5℃)晴れでした。

○室内塵アレルギーの主な原因は室内塵中のダニです。その大部分がチリダニ(ヤケヒョウダニ、コナヒョウダニ)です。チリダニは気温20〜30℃、湿度60〜80%で繁殖しやすく、温度、湿度、餌、住処が整うと活動が活発になります。温度25℃、湿度65〜75%で活動が最も活発になると言われています。冷暖房を調節するときは、この温湿度にご注意ください。また、室内塵中の抗原(アレルギーの原因物質)はダニだけではありません。塵を捕集した場所(家庭、駅、デパートなど)によって、室内塵がアレルギーを起こす程度(抗原性)に違いがあることは、古くから指摘されています。室内塵にはダニの他にも、抗原となる物質(真菌、ゴキブリ、ペット、食品、花粉など)の存在が指摘されています。


2021年10月4日 花粉情報

昨日から晴が続いています。、早朝の冷え込みも弱く(午前5〜6時:20.5℃)、午前中も晴が続き、午後1時には28.5℃まで上がりました。午後も晴れて、暖かな日中でしたので、夜も気温が下がりませんでした。

○過去の観測データ(東京都福祉保健局の花粉情報:東京アレルギー情報nabi)によると都心の秋の花粉の飛散は10月になると次第に減少するようです。今後は花粉もさることながら室内塵アレルギー(とりわけダニアレルギー)対策を始めるべき時期になりました。室内塵アレルギーは衣替え、転居、大掃除などを契機に悪化します。室内塵アレルギーの主な原因であるダニは、繁殖力が旺盛で数ヶ月で数万から数十万匹に増殖します。抗原となるのは主に糞、抜け毛、フケですが、これらを掃除で完全に排除するのは至難の技です。ダニは畳、絨毯、布団などの内部に生息しますので、これを退治するのも至難の技です。ダニを増やさない方策が必要です。繁殖前に餌を断つことが大事です。早い時期に餌を断つ掃除を心がけて下さい。また、衣替えをする際は吸入防止のためマスクを着用してください。くどいようですが、アレルギーの方には、大切なことです。


2021年10月3日 花粉情報

未明から晴、早朝の冷え込みも弱く(午前4〜6時:20.0℃)、午前中も晴が続き、予報より低いものの、午後1時には26.5℃まで上がりました。午後も晴れて、予報ほど気温が下がらず、穏やかな1日でした。

○最近1週間に観測された花粉は、「スギ花粉がこの秋始めて0.3個/cm2/週観測され、ヒノキ花粉は0.0個/cm2/ 週でした。イネ科2.5個/cm2/週、ブタクサ属2.2個/cm2/週と飛散が減少、ヨモギ属2.8個/cm2/週、カナムグラ0.0個/cm2/週も少なくなりました。その他の花粉は20.4個/cm2/週でしたので、総計も28.1個/cm2/週で前週より減りました。ブタクサ属にはオオブタクサ、セイタカアワダチソウを含みます。」

種別 観測期間
9/27〜10/3 昨年(9/27〜10/3)
スギ 0.6 0.3
ヒノキ 0.0 0.0
イネ科(カモガヤ、イネ他) 1.9 2.5
ブタクサ属 4.6 2.2
ヨモギ属 0.6 2.8
カナムグラ 4.6 0.0
マツ 0.3 0.0
その他 7.1 20.4
合計 19.8 28.1

今週(9/27〜10/3)観測された花粉は、スギ花粉0.6個/cm2/週、ヒノキ花粉0.0個/cm2/週、イネ科1.9個/cm2/週、ブタクサ属4.6個/cm2/週、ヨモギ属0.6個/cm2/週、カナムグラ4.6個/cm2/週、マツ0.3個/cm2/週でした。その他の花粉は7.1個/cm2/週でした。今年のブタクサ花粉初観測は昨年と同じ週でした。今週のブタクサ花粉の飛散数は、昨年のピーク(昨年9/20〜9/26:12. 8個/cm2/週)と比較して、少数です。総計は19.8個/cm2/週でした。


2021年10月2日 花粉情報

未明から快晴、早朝の冷え込みは厳しかった(16.5℃)ものの、午前中も快晴が続き、午後1時には29.0℃まで上がりました。そして午後8時には急に雨が降り出し、深夜には晴れの予報ですが、気温は急降下です。寒暖差に注意して下さい。

○秋は春ほどではありませんが春に次いで寒暖差の大きな季節です。温度差はアレルギーの原因にはなりませんが、アレルギー症状を悪化させます。衣類、冷暖房を適切に用いるなど温度調節が大切です。これから冬に向かって気温が下がりますが、気温の低下とともに大気の乾燥が進みます。東京は国内で一番冬の乾燥が激しい都市です。暖房によっても室内の乾燥が進みます。乾燥は単独でも粘膜にダメージを与えます。住居内が過剰に乾燥しないようにご注意ください。

○秋はもう一点、注意することがあります。ダニアレルギーの原因とされるチリダニは、室内温度25℃〜27℃、湿度60〜80%の環境が最も繁殖しやすいと言われています。家庭のチリダニは夏に増えますが、秋になるとチリダニ自体は減りますが、アレルギーの原因となるアレルゲン量(死骸、フケ、糞など)は秋にピークを迎えます。その後は冬にむかつて減りますが、なくなるわけではありませんので、ご注意ください。


2021年10月1日-2 花粉情報

予報通り台風の影響で未明から雨が降り続き、気温も上がらず(午前8時:20.5℃)肌寒い状況でしたが、午後はむしろさらに気温が下がる気配でした。やはり、気温は上がらず、強い風(10m/s)が吹きました。

○本日から10月です。秋も半ばになります。過去の観測データ(東京都福祉保健局の花粉情報:東京アレルギー情報nabi)によれば、都心では10〜11月には、花粉の飛散はほとんどなく、イネ科花粉が僅かに観測されるのみでした。この時期にアレルギーの方が注意する必要があるのは、抗原としては室内塵。悪化因子としては寒暖差と乾燥、上気道炎やインフルエンザがあります。暦の上では衣替えの時期です。最近は一斉に行う習慣がなくなりましたので、以前ほど衣替えの現場を見聞きすることはありませんが、個々に衣替えをされる家庭は少なくないと思います。ご自身でされる場合は、ぜひマスクを装着して下さい。周囲の方が衣替えを行なっている時、上気道炎やインフルエンザに罹患している時は距離をとって下さい。


2021年10月1日-1 花粉情報

9月は昨年と比較して上旬が1.9℃、中旬も1.9℃平均気温が低く、下旬は2.2℃高いという寒暖差の激しく、例年とは経過が異なる異常な天気でした。上旬の気温は90数年振りの異常のようです。私の記憶では、こうした異常を知らせる言葉として、冷夏や暖冬は、例年と比較して平均気温が1℃違うことと記憶していましたが、違っていました。国土通省、気象庁の基準は以下の通りでした。地方によっても異なります。

例えば、気象庁における冷夏の基準は

・地域平均気温の平年差(1981〜2010年:過去30年の平年値による)

北日本―0.6℃以下

東日本―0.5℃以下

西日本―0.2℃以下

南西諸島―0.3℃以下

・暖冬の基準は以下の通りです。

北日本0.5℃以上

東日本0.5℃以上

西日本0.5℃以上

南西諸島0.3℃以上

今年9月は平均気温が22.3℃、平年値が23.3℃でしたので、今の所、大変な異常気象ということになります。体調にご注意下さい。

当院で平年値と1℃差と間違った説明をしてしまった患者様には心からお詫び申し上げます。