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2025年3月28日(金)-4 花粉情報

さて、それでは1日に100個/cm2を超える日は、どのくらいあるでしょうか。当地で調べた結果が以下のとおりです。

過去の飛散状況

年度 100個/cm2

以上の日数

300個/cm2

以上の日数

シーズン

花粉総数

R7 15 4 ?
R6 16 4 6300.2
R5 16 7 7862.7
R4 18 2 5172.0
R3 14 3 4567.3
R2 6 1 2841.6
H31 22 4 6199.4
H30 22 8 8057.4
H29 7 0 2573.4
H28 10 2 4147.8
H27 7 2 2938.1

年に数日、治療が効果を発揮できないほど、多くの花粉が飛散する時があります。そのような日々の最も有効な対策は、外出を避ける、または短時間に止めることです。諸外国の中には、花粉飛散最盛期には、自治体によっては、1週間ほど休日(花粉症休み)にする自治体があると聞いています。


2025年3月28日(金)-3 花粉情報

観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測:遠藤 朝彦)

午後10時から翌日の午後10時(24時間)の落下花粉を測定。数値は1平方cm内の花粉数

  捕集開始日時 天気   花粉数(個/㎠」落下法)
    時 分   スギ ヒノキ その他
1 (土) 22:00

 

晴れ 158.3 0.6 2.2
2 (日) 晴時々曇り 251.5 1.2 3.1
3 (月)   曇り〜小雨 56.8 0.0 0.6
4 (火)   曇り〜小雨〜霙 52.5 0.0 1.5
5 (水)   霙〜小雨〜曇り 0.3 0.0 0.0
6 (木)   曇り一時小雨 173.8 0.0 0.3
7 (金)   曇り〜晴れ 92.3 0.3 0.0
8 (土)   曇り一時雪〜雨 34.6 0.0 0.3
9 (日)   霙〜曇り〜晴れ 6.5 0.3 0.3
10 (月)   晴れ 104.6 11.7 1.5
11 (火)   曇り〜雨 25.6 1.9 0.9
12 (水)   曇り〜雨 0.6 0.0 0.0
13 (木)   曇り〜晴〜曇り 217.0 9.0 3.1
14 (金)   曇り〜晴れ 300.0 11.4 4.6
15 (土)   晴〜曇り〜小雨 164.8 9.9 5.6
16 (日)   小雨一時曇り 16.7 0.3 1.9
17 (月)   曇り〜晴れ一時小雨 193.5 12.0 2.8
18 (火)   曇り〜晴〜雨 20.1 1.5 1.2
19 (水)   雨一時霙〜曇り〜晴 21.0 3.1 0.9
20 (木)   晴れ 26.2 2.5 0.3
21 (金)   晴れ 60.8 15.1 4.3
22 (土)   晴れ 217.3 42.6 17.9
23 (日)   晴れ 225.0 46.0 21.0
24 (月)   薄曇り〜晴れ 327.8 58.0 17.9
25 (火)   晴れ 64.5 54.6 26.5
26 (水)   晴れ 309.6 243.8 50.9
27 (木)   晴れ一時曇り 214.2 136.7 54.9
28 (金)   曇り一時雨〜晴 47.5 71.0 17.9

落下法・カルベラ液染色による計測結果です。

夜間雨が降り、一時花粉の飛散が止まりましたが、気温の上昇とともに飛散花粉数が急激に増加すると共に、スギとヒノキが逆転し、多彩な其の他の花粉が飛散し始めました。

本日(28日)は、イチョウ0.3個/cm2、オオバヤシャブシ0.3個/cm2、イヌシデ0.9個/cm2、ハンノキ0.6個/cm2、ヤマモモ0.9個/cm2、カツラ1.5個/cm2、シラカンバ3.4個/cm2、クリ1.2個/cm2、ヤマグア4.0個/cm2 ,シラカバ2.8個/cm2、ワスレナグサ0.6個/cm2、その他0.3個/cm2でした。

 


2025年3月28日(金)-2 花粉情報

本日(3月28日)の花粉飛散予報(日本気象協会)

地域 予報
品川区 非常に多い
世田谷区 非常に多い
大田区 非常に多い
目黒区 非常に多い
港区 非常に多い
渋谷区 非常に多い
西東京市 非常に多い
千葉県富里市 非常に多い

当地および周辺の予報は、非常に多い(50個〜100個未満)です。


2025年3月28日(金)-1 花粉情報

令和07年03月27日の観測花粉数

  天気 スギ ヒノキ その他
3月27日(金) 晴れ一時曇り 214.2 136.7 54.9

ダーラム花粉補修器:カルベラ染色:個/cm2

27日のその他の花粉は、イチョウ14.2個/cm2、オオバヤシャブシ1.9個/cm2、イヌシデ4.3個/cm2、ハンノキ3.4個/cm2、ヤマモモ1.9個/cm2、カツラ5.2個/cm2、シラカンバ6.2個/cm2、クリ1.2個/cm2、シデコブシ6.2個/cm2 ,マンサク0.9個/cm2、その他8.6個/cm2でした。

27日の予報は、「極めて多い:1cm2当たり100個以上」でした。


2025年3月27日(木)-11 花粉情報

飛散花粉数には、日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」が令和5年12月に改訂、定めた表示ランクがあります。以下のとおりです。

花粉数(1平方cmあたり)のランク(基準)

少ない      :10個未満

やや多い     :10個〜30個未満

多い        :30個〜50個未満

非常に多い    :50個〜100個未満

極めて多い    :100個以上

私が経験上おおよその目安にしている治療基準がありますので、以下にお示しします。

治療の目安

薬が効果を発揮できるレベル:「多い」ならほぼ有効

「非常に多い」では、マスクの併用が必要

「極めて多い」では、薬の効果が出にくい

減感作療法は       :「非常に多い」までは、ほぼ100%効果的

101〜300個では、効果的の方が明らかに多い

300個以上では、薬の併用が必要かつ効果的。

さて、それでは1日に100個/cm2を超える日は、どのくらいあるでしょうか。当地で調べた結果が以下のとおりです。

過去の飛散状況

年度 100個/cm2

以上の日数

300個/cm2

以上の日数

シーズン

花粉総数

R7 15 4 ?
R6 16 4 6300.2
R5 16 7 7862.7
R4 18 2 5172.0
R3 14 3 4567.3
R2 6 1 2841.6
H31 22 4 6199.4
H30 22 8 8057.4
H29 7 0 2573.4
H28 10 2 4147.8
H27 7 2 2938.1

年に数日、治療が効果を発揮できないほど、多くの花粉が飛散する時があります。そのような日々の最も有効な対策は、外出を避ける、または短時間に止めることです。諸外国の中には、花粉飛散最盛期には、自治体によっては、1週間ほど休日(花粉症休み)にする自治体があると聞いています。


2025年3月27日(木)-10 花粉情報

このHPは、1997年2月1日に『慈恵医大耳鼻科花粉症のページ(PH担当:故今井 透先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)』として、開設され、2014年1月7日までの17年間に561万件のアクセスがありました。その後、遠藤、今井両医師が慈恵医大を定年退職したため、HPを「東京都の耳鼻科医による花粉症のページ」と改称(HP担当:永倉仁史先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)として継続、2017年12月1日から当院の「花粉症のページ」として継続(HP担当:遠藤 朝彦、花粉観測担当:遠藤 朝彦)と受け継がれています。当HPは昨年末までで、41年になります。本年は42シーズン目となります。ご担当の皆様、よろしくお願い申し上げます。

2017年12月1日から2024年末までのアクエス数は、計886562件でした。

本HPのアクセス数は、昨日1075件、元旦からの累積数は44490件でした。

 

3日、TV(フジTV)にて、スギ花粉症に関する報道があり、当院での花粉観測の様子が放映されました。結果、当院のHPは、591件ものアクセスをいただきました。花粉症の皆様のお役に立つと嬉しいです。

10日、TBSテレビの取材を受けました。また、主に花粉の観測法や鏡検時の花粉の判別について、お話しました。

14日、日本テレビの取材を受けました。今回も花粉の観測法や鏡検時の花粉の判別について、お話しました。14日夜(newszero)に放送予定でしたが、政治問題が起こり、翌日朝(Oha!4)の放映となりました。14日には当HPに非常に多くのアクセスをいただきました。ありがとうございます。

ヒノキ花粉が1.9個/cm2観測されました。また、その他にはイチョウと思われる花粉が1.2個/cm2含まれます。イチョウは・イチョウ科雌雄異株で4〜5月に開花。花粉症は1978年に舘野 幸司がアレルギー28 220―220に花粉症を報告しています。

27日は、イチョウ14.2個/cm2、オオバヤシャブシ1.9個/cm2、イヌシデ4.3個/cm2、ハンノキ3.4個/cm2、ヤマモモ1.9個/cm2、カツラ5.2個/cm2、シラカンバ6.2個/cm2、クリ1.2個/cm2、シデコブシ6.2個/cm2 ,マンサク0.9個/cm2、その他8.6個/cm2でした。

3月26日は、イチョウ5.2個/cm2、オオバヤシャブシ4.0個/cm2、イヌシデ3.1個/cm2、ハンノキ4.3個/cm2、ヤマモモ12.1個/cm2、エノキ2.8個/cm2、シラカシ4.3個/cm2、シラカンバ2.5個/cm2、クリ1.5個/cm2、その他11.1個/cm2でした。

3月25日)は、イチョウ1.2個/cm2、オオバヤシャブシ1.5個/cm2、イヌシデ3.4個/cm2、ハンノキ0.6個/cm2、ヤマモモ3.7個/cm2、マツ0.3個/cm2、ヤマグア0.3個/cm2、シラカシ0.3個/cm2、カツラ2.5個/cm2、ウツボグサ0.6個/cm2、シラカンバ6.5個/cm2、不明5.2個/cm2でした。

3月24日の其の他は、オオバヤシャブシ0.6個/cm2、イヌシデ2.2個/cm2、ハンノキ0.9個/cm2、ヤマグア1.5個/cm2、シラカシ0.3個/cm2、シラカンバ4.3個/cm2、不明8.1個/cm2でした。

3月23日のその他はイチョウ1.5個/cm2、オオバヤシャブシ1.5個/cm2、イヌシデ2.5個/cm2、ハンノキ0.6個/cm2、ヤマモモ1.2個/cm2、マンサク6.5個/cm2、ヤマグア2.5個/cm2、シロモジ0.9個/cm2、ワスレナグサ0.9個/cm2、不明2.8個/cm2でした。気温の上昇と共に、多くの植物が開花したようです。

3月15日のその他はオオバヤシャブシ 0.9個/cm2、イヌシデ0.6個/cm2を含みます。

3月10日のその他は、ハンノキ0.3個/cm2を含みます。

3月2日のその他には、ハンノキ0.6個/cm2が含まれます。

東京都内でスギ、ヒノキ花粉を観測しているのは、公共機関では、東京都(東京都健康安全研究センター)の12地点のみ、民間では、当院(遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック:品川区西五反田)と兼子耳鼻咽喉科医院(西東京市東伏見)の僅か2ヶ所のみ、HPで公表しているのは、東京都の12ヶ所の他には、当院のみです。また、結果を通知している機関は、当院が19ヶ所、兼子耳鼻咽喉科医院が11ヶ所、計30ヶ所にすぎません。今後、観測地点が増えることを期待します。


2025年3月27日(木)-9 花粉情報

観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測:遠藤 朝彦)

本年は、ある方の依頼により、花粉の染色をカルベラ液からグリセリンゼリーに変えました。ところが、計測値が保谷市の兼子先生や富里市の佐橋 紀男先生と比較して、当院の測定値が余りにも低値なので、疑問に思い、3月20日にカルベラ液による染色で計測、グリセリンゼリーと比較しました。その結果、カルベラ液とグリセリンゼリーでは、約2.6倍の差異が生じていました。グリセリンゼリーの花粉捕捉率が大変低く、明らかに検出数が低く出てしまうことが判明しました。これでは他施設との比較や、過去の記録との比較検討が出来ないので、21日からカルベラ液、グリセリンゼリー両方で染色、過去のデータも含めて再測定をすることにいたしました。手間がかかりますが、過去のデータを生かすための措置なので、仕方がないと納得しています。当院の測定値を参考に、予防や治療を行なっておられる方に申し訳なく思っています。本日、カルベラ液による染色で計測した結果をお届けいたします。

  捕集開始日時 天気   花粉数(個/㎠」落下法)
    時 分   スギ ヒノキ その他
1 (土) 22:00

 

晴れ 158.3 0.6 2.2
2 (日) 晴時々曇り 251.5 1.2 3.1
3 (月)   曇り〜小雨 56.8 0.0 0.6
4 (火)   曇り〜小雨〜霙 52.5 0.0 1.5
5 (水)   霙〜小雨〜曇り 0.3 0.0 0.0
6 (木)   曇り一時小雨 173.8 0.0 0.3
7 (金)   曇り〜晴れ 92.3 0.3 0.0
8 (土)   曇り一時雪〜雨 34.6 0.0 0.3
9 (日)   霙〜曇り〜晴れ 6.5 0.3 0.3
10 (月)   晴れ 104.6 11.7 1.5
11 (火)   曇り〜雨 25.6 1.9 0.9
12 (水)   曇り〜雨 0.6 0.0 0.0
13 (木)   曇り〜晴〜曇り 217.0 9.0 3.1
14 (金)   曇り〜晴れ 300.0 11.4 4.6
15 (土)   晴〜曇り〜小雨 164.8 9.9 5.6
16 (日)   小雨一時曇り 16.7 0.3 1.9
17 (月)   曇り〜晴れ一時小雨 193.5 12.0 2.8
18 (火)   曇り〜晴〜雨 20.1 1.5 1.2
19 (水)   雨一時霙〜曇り〜晴 21.0 3.1 0.9
20 (木)   晴れ 26.2 2.5 0.3
21 (金)   晴れ 60.8 15.1 4.3
22 (土)   晴れ 217.3 42.6 17.9
23 (日)   晴れ 225.0 46.0 21.0
24 (月)   薄曇り〜晴れ 327.8 58.0 17.9
25 (火)   晴れ 64.5 54.6 26.5
26 (水)   晴れ 309.6 243.8 50.9
27 (木)   晴れ一時曇り 214.2 136.7 54.9

落下法・カルベラ液染色による計測結果です。

気温の上昇とともに飛散花粉数が急激に増加すると共に、多彩な其の他の花粉が飛散し始めました。本日(27日)は、イチョウ14.2個/cm2、オオバヤシャブシ1.9個/cm2、イヌシデ4.3個/cm2、ハンノキ3.4個/cm2、ヤマモモ1.9個/cm2、カツラ5.2個/cm2、シラカンバ6.2個/cm2、クリ1.2個/cm2、シデコブシ6.2個/cm2 ,マンサク0.9個/cm2、その他8.6個/cm2でした。


2025年3月27日(木)-8 花粉情報

前項でも述べましたように、3月は1〜2月とは風向きをはじめ天候が変わります。今週の品川区の気象予報によりますと、以下のような予報となっています。

日付 最高気温 最低気温 品川区の天気予報 花粉飛散予測 実測値(品川)
3月 1日 17.0 8.0 晴れ 非常に多い 158.3
   2日 19.0 9.0 晴れ時々曇り 極めて多い 251.5
   3日 6.0 6.0 雨一時雪 少ない 56.8
   4日 8.0 2.0 曇りのち雨 少ない 52.5
   5日 8.0 2.0 雪のち雨 少ない 0.3
   6日 14.0 8.0 曇り 多い 173.8
   7日 11.0 3.0 晴時々曇り 多い 92.6
   8日 8.0 2.0 曇り時々小雨〜晴 多い 34.6
   9日 5.0 4.0 曇り〜雨〜雪 非常に多い 6.5
  10日 13.0 1.0 晴れ一時雪 極めて多い 116.3
  11日 14.0 7.0 曇り〜雨 非常に多い 27.5
  12日 14.0 9.0 曇りのち雨 非常に多い 0.6
  13日 20.0 11.0 曇り時々晴れ 非常に多い 226.0
  14日 19.0 8.0 晴れ 極めて多い 311.4
  15日 15.0 6.0 晴のち曇り やや多い 174.7
  16日 9.0 5.0 曇り時々雨 少ない 17.0
  17日 16.0 8.0 曇時々晴 極めて多い 205.5
  18日 12.0 5.0 晴れ一時雨 非常に多い 21.6
  19日 11.0 4.0 雨のち晴れ やや多い 24.1
  20日 11.0 3.0 晴れ時々曇り 極めて多い 28.7
  21日 15.0 4.0 晴れ 極めて多い 75.9
   22日 20.0 8.0 晴れ 極めて多い 259.9
   23日 21.0 10.0 晴れ 極めて多い 271.0
   24日 17.0 10.0 曇り時々晴れ 非常の多い 385.8
  25日 21.0 11.0 晴れ 極めて多い 119.1
  26日 25.0 15.0 晴れ時々曇り 極めて多い 553.4
  27日 21.0 12.0 曇り時々晴れ 極めて多い 350.9
  28日 23.0 16.0 曇り やや多い  
  29日 12.0 11.0 曇り時々雨 やや多い  
  30日 13.0 6.0 曇り時々雨 極めて多い  

天気はNHK、花粉飛散予測は、日本気象協会から。太字は予測値が外れでした。正答率48%でした。


2025年3月27日(木)-7 花粉情報

さて、ここまでのお話から、一地域の飛散花粉数のみでは、我々医師は局地のことしか判断できません。患者様の行動範囲は思いの外広く、行き先も千差万別です。これらを全てカバーするには地点毎の情報では、不足です。広範な計測結果を、天気図の様な方法で、作ることは出来ないものか、と思いあぐねています。そこで、日本における観測地点について、大まかですが、調べました。一応、これでほぼ網羅したと考えられる地方別の結果です。

近畿地方(落下法19ヶ所:ポーレンロボ64ヶ所、計83ヶ所)

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
65.三重県桑名市 2/26 24同近江八幡 po
65同津市 2/16 24同堅田 po
65同名張市 2/26 24同大津 po
65同松阪市 2/13 24同甲賀 po
65同御浜市 2/13 68和歌山県田辺市 2/16
65同四日市市 po 68同橋本 po
65同鈴鹿市 po 68同和歌山 po
65同伊賀市 po 68同有田 po
65同津市 po 68同御坊 po
65同名張市 po 68同田辺 po
65同伊勢市 po 68同中辺路 po
65同鳥羽市 po 68同白浜 po
65同志摩市 po 68同新宮 po
65同尾鷲市 po 68同串本 po
65同熊野市 po 69大坂府茨城市 2/26
66奈良県奈良市 po 69同泉佐野市 2/26
66同大和高田 po 69同藤井寺市 3/2
66同橿原市 po 69同高槻市 3/3
66同桜井市 po 69同枚方市 2/26
66同五條 po 69同守口市 2/28
66同吉野 po 69同寝屋川市 2/26
66同大台ヶ原 po 69同能瀬 po
66同十津川 po 69同豊中 po
67京都府宮津 po 69同牧方 po
67同舞鶴 po 69同大阪 po
67同福知山 po 69同東大阪 po
67同和知 po 69同堺 po
67同亀山 po 69同岸和田 po
67同京都 po 69同河内長野 po
67同八幡 po 69同阪南 po
67同宇治 po 38兵庫県宝塚市 2/16
67同城陽 po 38同龍野 2/15
24滋賀県大津市 3/1 38同豊岡  2/14
24同余呉 po 38同洲本 2/13
24同高島 po 38同加古川 2/15
24同長浜 po 38同神戸市須磨区 3/1
24同米原 po 38同城崎 po
24同彦根 po 38同豊岡 po

 

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
38同朝來 po 38同神戸 po
38同丹波 po 38同尼崎 po
38同宝塚 po 38同北淡 po
38同姫路 po 38同南淡 po
38同明石 po

 

65三重県花粉情報                        65,66.67,24.68.69.38

24滋賀医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座

68坂口耳鼻咽喉科医院:田辺市医師会

69大阪府茨木保健所

69大阪府泉佐野保健所

69大阪府藤井寺保健所

69-1大阪医科大学

69-2市立ひらかた病院

69-3守口敬仁会病院

69-4小松病院 1〜4スギ・ヒノキ花粉情報

38兵庫県立健康科学研究所・各健康福祉事務所

38稲守耳鼻咽喉科医院(神戸市須磨区)

 

近畿地方では、ネットで簡単に調べただけで、83ヶ所もの測定地点があることがわかりました。これらの情報を合わせて分析すれば、花粉の流れが分析でき、治療に新たな展開が開けるように思われます。花粉観測は花粉症の診療において、患者の皆さんの症状をある程度計ることもできます。また、花粉症治療に用いられる薬剤を重複して用いなくともよくなります。つまり、花粉症治療の根幹ともなる重要な情報源です。大幅な医療費削減にもつながると思います。

花粉観測は、どなたでも顕微鏡の少しの訓練と講義を受ければ、どなたにもできると思います。観測者が少なくなっていることから、花粉情報協会さんには、こうした花粉観測者の養成プログラムの作成や講習会を開催することを強く求めたいと思います。

この調査は、まだ終わっていません。判明次第加筆します。


2025年3月27日(木)-6 花粉情報

飛散開始日、本格飛散開始日(20個/cm2以上になった日)

飛散開始日 積算400℃

到達日

本格飛散

開始日

最大飛散日 同年飛散総
H26(2014) 2月03日 2月07日 3月04日 3月21日 1993.4
H27(2015) 2月11日 2月10日 2月23日 3月10日 2938.1
H28(2016) 2月14日 2月08日 2月21日 3月09日 4184.6
H29(2017) 2月16日 2月06日 2月17日 3月07日 2570.7
H30(2018) 2月10日 2月12日 2月24日 3月04日 8057.4
H31(2019) 2月12日 2月07日 2月20日 3月22日 6199.4
R2(2020) 2月05日 2月05日 2月13日 2月23日 2841.6
R3(2021) 2月11日 2月06日 2月14日 2月23日 4567.3
R4(2022) 2月26日 2月12日 2月27日 3月16日 5172
R5(2023) 2月12日 2月08日 2月18日 3月02日 7862.7
R6(2024) 2月13日 2月11日 2月15日 3月02日 6300.2
R7(2025) 2月11日 2月04日 2月26日    

今年は、積算温度400℃に達したのは、2月4日で、2001年以来最も早く到達しました。ところが、その後寒波が来て、その影響で気温が下がり、しかも寒波は結構ながく日本に止まり、飛散開始は平年並みの2月11日になりました。最大飛散日は、すでに超えたかもしれませんが、飛散のピークは例年より、やや遅いように、感じます。


2025年3月27日(木)-5 花粉情報

兼子 順男先生(保谷市東伏見)からも観測値をいただきました。やはり、飛散パターンは、同じ傾向ですが、飛散量が当地とは大きく違うようです。

過去のデータの分析では、当地に飛来する花粉は、群馬や埼玉で放出された花粉が、北風に乗って都下を横切り、多摩川に沿って飛散する流路(人工衛星の画像から)があるようです。13、14日保谷市に近い練馬はまさに北風でした。

染色法を変えたことの影響で、この傾向が見えてきませんでしたが、染色をカルベラ液による染色に変えたところ、これまでと変わらない傾向が見られています。

ダーラム型(個/cm2)

3   天気 スギ花粉 ヒノキ花粉
1 86.6 0.0
2 221.3 0.0
3 雨雪 138.3 0.0
4 曇雨雪 38.3 0.0
5 1.0 0.0
6 679.0 0.0
7 149.6 2.3
8 曇雨雪 28.0 0.3
9 16.6 0.3
10 37.3 8.3
11 曇雨 41.3 6.6
12 曇雨 9.6 6.3
13 833.3 26.0
14 655.3 228.3
15 126.6 17.3
16 4.3 6.6
17 275.3 17.3
18 曇雨 28.6 17.0
19 雪雨晴 10.0 4.0
20 49.6 19.6
21 73.3 29.6
22 200.6 24.0
23 266.0 52.0
3月合計   3969.8 465.5
2月合計   330.7 0
2月3月合計   4300.5 465.5

2月16日飛散開始。飛散開始後、大小はありますが、多くの飛散が続いています。

保谷市では、ヒノキ花粉の飛散が始まっています。ヒノキ花粉は、アレルギーの原因となる構成蛋白が、主な2種はスギと共通していますが、他の1種はスギと異なることが判明しています。また、新たな抗原性を持つ蛋白が見つかっています。


2025年3月27日(木)-4 花粉情報

2月下旬からスギ花粉の飛散が始まり、すでに3月も27日になりました。昨年同期のスギ花粉は、佐橋 紀男先生や兼子 順男先生のところと当地で飛散数が、ほぼ同じ傾向で推移しました。今年は、やや遅い傾向がありますが、飛散パターンは同じ傾向が認められます。

富里市:ダーラム型(個/cm2)

3月 スギ ヒノキ イチイ属 ハンノキ属 シデ属 マツ属 イネ科 スゲ属 その他
1 532.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
2 1221.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
3 155.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
4 250.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
5 34.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
6 489.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
7 266.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
8 96.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

 

富里市:ロータリー型

3月 スギ ヒノキ イチイ属 ハンノキ属 シデ属 マツ属3) イネ科 スゲ属 その他
1 834.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
2 1886.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
3 124.1 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
4 249.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
5 49.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
6 454.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
7 575.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
8 117.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

2025年3月27日(木)-3 花粉情報

2月の測定数とシーズンの総数の関係(2016年以後)

2月の測定数とシーズンの総数の関係(2001年以後)は下表の通りです。(落下法、カルベラ液で染色)

年 度 ス  ギ ヒ ノ キ そ の 他 スギ・ヒノキ

総飛散数

2016年 473.8 2.1 21.6 4184.6
2017年 389.7 0.3 22.9 2570.7
2018年 341.3 3.3 12.8 8057.4
2019年 811.2 0.0 20.6 6199.4
2020年 1412.0 0.0 23.4 2841.6
2021年 445.7 3.0 27.5 4567.3
2022年 57.3 0.0 10.0 5172.0
2023年 1129.3 16.5 27.7 7862.7
2024年 900.6 5.6 33.9 6300.2
2025年 336.1 0.6 14.9

2月は、主にスギ花粉が飛散、ヒノキはほとんど観測されず、その他の花粉も少ない傾向にあります。今年は2022年(57.3個/cm2)に次いで少数でした。2月に襲来した強い寒波が影響したようです。2月少数すなわち総数が少ないと言うわけでもありません。ここ数日、大量飛散の気配があり、3月後半は要注意です。


2025年3月27日(木)-2 花粉情報

3月も後半です。例年は、3月前半に観測数が大きく、全体の半数を超えることが多い

傾向にありました。今年は、少し様子が違うようです。昨日、今シーズン最大の飛散を認めました。

3月前半(1〜15日)のスギ花粉飛散状況

年度 総飛散数 3月前半

(3/1〜3/15)

比率=3月前半/総飛散数
H21(2009) 5000.5 1704.0 34.1
H22(2010) 1491.3 1107.7 74.3
H23(2011) 9625.2 4022.3 41.8
H24(2012) 1971.2 1106.6 56.1
H25(2013) 6407.3 5472.0 85.5
H26(2014) 1299.8 469.0 36.1
H27(2015) 2694.1 1520.4 56.4
H28(2016) 3479.1 1988.0 57.1
H29(2017) 2273.5 908.8 40.0
H30(2018) 4162.0 3161.6 76.0
H31(2019) 4867.8 2540.6 52.2
 R2(2020) 2466.7 897.4 36.6
R3(2021) 3913.2 1751.4 44.8
R4(2022) 3838.8 1863.9 47.9
R5(2023) 6636.5 4860.2 73.2
R6(2024) 5271.0 1800.0 34.1
R7(2025) 1639.2

全調査日数:120日(うるう年:121日)  3月前半は調査全期間の12.5% この3月前半の2週間に飛散総数の34〜85%のスギ花粉が飛散します。昨年は平成21年以来、平成21年と並んで最も比率の低い年でした。今シーズンも多くの飛散があったとは言えません。今シーズンは、飛散開始もやや遅く、ピークも遅くなる傾向が見られます。


2025年3月27日(木)-1 花粉情報

落下花粉の染色、測定方法には、種々ありますが、それぞれの測定法には、長所、短所があって、目的によって選択する必要がありそうです。花粉情報は、何のために、誰のためにあるかと言うと、医療つまり患者様のためであって、 得られた結果(情報)は、無条件で公表され、医療に役立たせなければなりません。

観測結果の医療情報としての分析も詳細な測定結果があって、はじめて可能になります。染色法で測定値が変わることなど、文献には全く記載はありませんでした(ダーラムとロータリーでは、捕獲率が異なり、ロータリーの方が計測数が多く出ます)。また、今後、自動計測機が開発されると思いますが、その情報も同様です。結果にはそれなりの精度が求められることになります。現状では、自動計測を信じ込むのは危険です。精度だけでなく、故障や機器が停止した場合のバックアップは絶対に必要です。どんなに精度が精密でも、停止しないと言う保証はありません。異なる測定方法で検証が必要なことも言うに及びません。自動計測に全てを委ねるのは、まだ無理と思われます。昨日、スギ、ヒノキを合わせると550個/cmを超える花粉が観測されました。近年では、最大値となりそうです。花粉症の方は外出はできる限り短時間で済ませて下さい。

今後、さらに検証結果をご報告いたします。


2025年3月26日(火)-10 花粉情報

このHPは、1997年2月1日に『慈恵医大耳鼻科花粉症のページ(PH担当:故今井 透先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)』として、開設され、2014年1月7日までの17年間に561万件のアクセスがありました。その後、遠藤、今井両医師が慈恵医大を定年退職したため、HPを「東京都の耳鼻科医による花粉症のページ」と改称(HP担当:永倉仁史先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)として継続、2017年12月1日から当院の「花粉症のページ」として継続(HP担当:遠藤 朝彦、花粉観測担当:遠藤 朝彦)と受け継がれています。当HPは昨年末までで、41年になります。本年は42シーズン目となります。ご担当の皆様、よろしくお願い申し上げます。

2017年12月1日から2024年末までのアクエス数は、計886562件でした。

本HPのアクセス数は、昨日951件、元旦からの累積数は42897件でした。

3日、TV(フジTV)にて、スギ花粉症に関する報道があり、当院での花粉観測の様子が放映されました。結果、当院のHPは、591件ものアクセスをいただきました。花粉症の皆様のお役に立つと嬉しいです。

10日、TBSテレビの取材を受けました。また、主に花粉の観測法や鏡検時の花粉の判別について、お話しました。

14日、日本テレビの取材を受けました。今回も花粉の観測法や鏡検時の花粉の判別について、お話しました。14日夜(newszero)に放送予定でしたが、政治問題が起こり、翌日朝(Oha!4)の放映となりました。14日には当HPに非常に多くのアクセスをいただきました。ありがとうございます。

東京都内でスギ、ヒノキ花粉を観測しているのは、公共機関では、東京都(東京都健康安全研究センター)の12地点のみ、民間では、当院(遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック:品川区西五反田)と兼子耳鼻咽喉科医院(西東京市東伏見)の僅か2ヶ所のみ、HPで公表しているのは、東京都の12ヶ所の他には、当院のみです。また、結果を通知している機関は、当院が19ヶ所、兼子耳鼻咽喉科医院が11ヶ所、計30ヶ所にすぎません。今後、観測地点が増えることを期待します。


2025年3月26日(火)-11 花粉情報

飛散花粉数には、日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」が令和5年12月に改訂、定めた表示ランクがあります。以下のとおりです。

花粉数(1平方cmあたり)のランク(基準)

 

少ない      :10個未満

やや多い     :10個〜30個未満

多い        :30個〜50個未満

非常に多い    :50個〜100個未満

極めて多い    :100個以上

 

私が経験上おおよその目安にしている治療基準がありますので、以下にお示しします。

治療の目安

薬が効果を発揮できるレベル:「多い」ならほぼ有効

「非常に多い」では、マスクの併用が必要

「極めて多い」では、薬の効果が出にくい

減感作療法は       :「非常に多い」までは、ほぼ100%効果的

101〜300個では、効果的の方が明らかに多い

300個以上では、薬の併用が必要かつ効果的。

 

さて、それでは1日に100個/cm2を超える日は、どのくらいあるでしょうか。当地で調べた結果が以下のとおりです。

過去の飛散状況

年度 100個/cm2

以上の日数

300個/cm2

以上の日数

シーズン

花粉総数

R7 14 3 ?
R6 16 4 6300.2
R5 16 7 7862.7
R4 18 2 5172.0
R3 14 3 4567.3
R2 6 1 2841.6
H31 22 4 6199.4
H30 22 8 8057.4
H29 7 0 2573.4
H28 10 2 4147.8
H27 7 2 2938.1

年に数日、治療が効果を発揮できないほど、多くの花粉が飛散する時があります。そのような日々の最も有効な対策は、外出を避ける、または短時間に止めることです。諸外国の中には、花粉飛散最盛期には、自治体によっては、1週間ほど休日(花粉症休み)にする自治体があると聞いています。


2025年3月26日(火)-9 花粉情報

観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測:遠藤 朝彦)

本年は、ある方の依頼により、花粉の染色をカルベラ液からグリセリンゼリーに変えました。ところが、計測値が保谷市の兼子先生や富里市の佐橋 紀男先生と比較して、当院の測定値が余りにも低値なので、疑問に思い、3月20日にカルベラ液による染色で計測、グリセリンゼリーと比較しました。その結果、カルベラ液とグリセリンゼリーでは、約2.6倍の差異が生じていました。グリセリンゼリーの花粉捕捉率が大変低く、明らかに検出数が低く出てしまうことが判明しました。これでは他施設との比較や、過去の記録との比較検討が出来ないので、21日からカルベラ液、グリセリンゼリー両方で染色、過去のデータも含めて再測定をすることにいたしました。手間がかかりますが、過去のデータを生かすための措置なので、仕方がないと納得しています。当院の測定値を参考に、予防や治療を行なっておられる方に申し訳なく思っています。本日、カルベラ液による染色で計測した結果をお届けいたします。

  捕集開始日時 天気   花粉数(個/㎠」落下法)
    時 分   スギ ヒノキ その他
1 (土) 22:00

 

晴れ 158.3 0.6 2.2
2 (日) 晴時々曇り 251.5 1.2 3.1
3 (月)   曇り〜小雨 56.8 0.0 0.6
4 (火)   曇り〜小雨〜霙 52.5 0.0 1.5
5 (水)   霙〜小雨〜曇り 0.3 0.0 0.0
6 (木)   曇り一時小雨 173.8 0.0 0.3
7 (金)   曇り〜晴れ 92.3 0.3 0.0
8 (土)   曇り一時雪〜雨 34.6 0.0 0.3
9 (日)   霙〜曇り〜晴れ 6.5 0.3 0.3
10 (月)   晴れ 104.6 11.7 1.5
11 (火)   曇り〜雨 25.6 1.9 0.9
12 (水)   曇り〜雨 0.6 0.0 0.0
13 (木)   曇り〜晴〜曇り 217.0 9.0 3.1
14 (金)   曇り〜晴れ 300.0 11.4 4.6
15 (土)   晴〜曇り〜小雨 164.8 9.9 5.6
16 (日)   小雨一時曇り 16.7 0.3 1.9
17 (月)   曇り〜晴れ一時小雨 193.5 12.0 2.8
18 (火)   曇り〜晴〜雨 20.1 1.5 1.2
19 (水)   雨一時霙〜曇り〜晴 21.0 3.1 0.9
20 (木)   晴れ 26.2 2.5 0.3
21 (金)   晴れ 60.8 15.1 4.3
22 (土)   晴れ 217.3 42.6 17.9
23 (日)   晴れ 225.0 46.0 21.0
24 (月)   薄曇り〜晴れ 327.8 58.0 17.9
25 (火)   晴れ 64.5 54.6 26.5
26 (水)   晴れ 309.6 243.8 50.9

落下法・カルベラ液染色による計測結果です。

気温の上昇とともに飛散花粉数が急激に増加すると共に、多彩な其の他の花粉が飛散し始めました。本日(26日)は、イチョウ5.2個/cm2、オオバヤシャブシ4.0個/cm2、イヌシデ3.1個/cm2、ハンノキ4.3個/cm2、ヤマモモ12.1個/cm2、エノキ2.8個/cm2、シラカシ4.3個/cm2、シラカンバ2.5個/cm2、クリ1.5個/cm2、その他11.1個/cm2でした。


2025年3月26日(火)-8 花粉情報

前項でも述べましたように、3月は1〜2月とは風向きをはじめ天候が変わります。今週の品川区の気象予報によりますと、以下のような予報となっています。

日付 最高気温 最低気温 品川区の天気予報 花粉飛散予測 実測値(品川)
3月 1日 17.0 8.0 晴れ 非常に多い 158.3
   2日 19.0 9.0 晴れ時々曇り 極めて多い 251.5
   3日 6.0 6.0 雨一時雪 少ない 56.8
   4日 8.0 2.0 曇りのち雨 少ない 52.5
   5日 8.0 2.0 雪のち雨 少ない 0.3
   6日 14.0 8.0 曇り 多い 173.8
   7日 11.0 3.0 晴時々曇り 多い 92.6
   8日 8.0 2.0 曇り時々小雨〜晴 多い 34.6
   9日 5.0 4.0 曇り〜雨〜雪 非常に多い 6.5
  10日 13.0 1.0 晴れ一時雪 極めて多い 116.3
  11日 14.0 7.0 曇り〜雨 非常に多い 27.5
  12日 14.0 9.0 曇りのち雨 非常に多い 0.6
  13日 20.0 11.0 曇り時々晴れ 非常に多い 226.0
  14日 19.0 8.0 晴れ 極めて多い 311.4
  15日 15.0 6.0 晴のち曇り やや多い 174.7
  16日 9.0 5.0 曇り時々雨 少ない 17.0
  17日 16.0 8.0 曇時々晴 極めて多い 205.5
  18日 12.0 5.0 晴れ一時雨 非常に多い 21.6
  19日 11.0 4.0 雨のち晴れ やや多い 24.1
  20日 11.0 3.0 晴れ時々曇り 極めて多い 28.7
  21日 15.0 4.0 晴れ 極めて多い 75.9
   22日 20.0 8.0 晴れ 極めて多い 259.9
   23日 21.0 10.0 晴れ 極めて多い 271.0
   24日 17.0 10.0 曇り時々晴れ 非常の多い 385.8
  25日 21.0 11.0 晴れ 極めて多い 119.1
  26日 25.0 15.0 晴れ時々曇り 極めて多い 553.4
  27日 21.0 12.0 曇り時々晴れ 極めて多い  
  28日 23.0 16.0 曇り やや多い  
  29日 12.0 11.0 曇り時々雨 やや多い  
  30日 13.0 6.0 曇り時々雨 極めて多い  

天気はNHK、花粉飛散予測は、日本気象協会から。太字は予測値が外れでした。正答率46%でした。


2025年3月26日(火)-7 花粉情報

さて、ここまでのお話から、一地域の飛散花粉数のみでは、我々医師は局地のことしか判断できません。患者様の行動範囲は思いの外広く、行き先も千差万別です。これらを全てカバーするには地点毎の情報では、不足です。広範な計測結果を、天気図の様な方法で、作ることは出来ないものか、と思いあぐねています。そこで、日本における観測地点について、大まかですが、調べました。一応、これでほぼ網羅したと考えられる地方別の結果です。

近畿地方(落下法19ヶ所:ポーレンロボ64ヶ所、計83ヶ所)

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
65.三重県桑名市 2/26 24同近江八幡 po
65同津市 2/16 24同堅田 po
65同名張市 2/26 24同大津 po
65同松阪市 2/13 24同甲賀 po
65同御浜市 2/13 68和歌山県田辺市 2/16
65同四日市市 po 68同橋本 po
65同鈴鹿市 po 68同和歌山 po
65同伊賀市 po 68同有田 po
65同津市 po 68同御坊 po
65同名張市 po 68同田辺 po
65同伊勢市 po 68同中辺路 po
65同鳥羽市 po 68同白浜 po
65同志摩市 po 68同新宮 po
65同尾鷲市 po 68同串本 po
65同熊野市 po 69大坂府茨城市 2/26
66奈良県奈良市 po 69同泉佐野市 2/26
66同大和高田 po 69同藤井寺市 3/2
66同橿原市 po 69同高槻市 3/3
66同桜井市 po 69同枚方市 2/26
66同五條 po 69同守口市 2/28
66同吉野 po 69同寝屋川市 2/26
66同大台ヶ原 po 69同能瀬 po
66同十津川 po 69同豊中 po
67京都府宮津 po 69同牧方 po
67同舞鶴 po 69同大阪 po
67同福知山 po 69同東大阪 po
67同和知 po 69同堺 po
67同亀山 po 69同岸和田 po
67同京都 po 69同河内長野 po
67同八幡 po 69同阪南 po
67同宇治 po 38兵庫県宝塚市 2/16
67同城陽 po 38同龍野 2/15
24滋賀県大津市 3/1 38同豊岡  2/14
24同余呉 po 38同洲本 2/13
24同高島 po 38同加古川 2/15
24同長浜 po 38同神戸市須磨区 3/1
24同米原 po 38同城崎 po
24同彦根 po 38同豊岡 po

 

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
38同朝來 po 38同神戸 po
38同丹波 po 38同尼崎 po
38同宝塚 po 38同北淡 po
38同姫路 po 38同南淡 po
38同明石 po    
       
       
       

 

65三重県花粉情報                        65,66.67,24.68.69.38

24滋賀医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座

68坂口耳鼻咽喉科医院:田辺市医師会

69大阪府茨木保健所

69大阪府泉佐野保健所

69大阪府藤井寺保健所

69-1大阪医科大学

69-2市立ひらかた病院

69-3守口敬仁会病院

69-4小松病院 1〜4スギ・ヒノキ花粉情報

38兵庫県立健康科学研究所・各健康福祉事務所

38稲守耳鼻咽喉科医院(神戸市須磨区)

 

近畿地方では、ネットで簡単に調べただけで、83ヶ所もの測定地点があることがわかりました。これらの情報を合わせて分析すれば、花粉の流れが分析でき、治療に新たな展開が開けるように思われます。花粉観測は花粉症の診療において、担当医師の医療行為の基礎であり、観測値を見れば患者の皆さんの症状をある程度計ることもできます。また、花粉症治療に用いられる薬剤を重複して用いなくともよくなります。つまり、花粉症治療の根幹です。これが実現しますと大幅な医療費削減につながります。私が大まかに計算したところ、削減額は数十億円にのぼります。さて、これだけ多くの方が関わっているのに、またこれほど医療に役立つのに、これほど医療費の削減ができるのに、つまり飛散花粉の観測は、花粉症治療上の根本あるいは治療の命脈とも考えられます。花粉観測に対して、なぜ医療保険の適応はできないのでしょうか?これまで誰もこの点を主張なかったのでしょうか?今後、多くの医師が関わらないといけないのでしょうか?花粉観測は、医師でなくとも、検査技師、看護師あるいは事務担当の方でも、少し訓練と講義を受ければ、どなたにもできると思います。ただし、担当者が安心して仕事ができるように、身分と収入の保証が必要と考えます。現状を見ますと、これらのことは今後の花粉症医療において、急務と考えられます。花粉情報協会さんには、こうした技術者の養成プログラム作成と講習会を開催することを強く求めたいと思います。

この調査は、まだ終わっていません。判明次第加筆します。

 


2025年3月26日(火)-6 花粉情報

飛散開始日、本格飛散開始日(20個/cm2以上になった日)

飛散開始日 積算400℃

到達日

本格飛散

開始日

最大飛散日 同年飛散総
H26(2014) 2月03日 2月07日 3月04日 3月21日 1993.4
H27(2015) 2月11日 2月10日 2月23日 3月10日 2938.1
H28(2016) 2月14日 2月08日 2月21日 3月09日 4184.6
H29(2017) 2月16日 2月06日 2月17日 3月07日 2570.7
H30(2018) 2月10日 2月12日 2月24日 3月04日 8057.4
H31(2019) 2月12日 2月07日 2月20日 3月22日 6199.4
R2(2020) 2月05日 2月05日 2月13日 2月23日 2841.6
R3(2021) 2月11日 2月06日 2月14日 2月23日 4567.3
R4(2022) 2月26日 2月12日 2月27日 3月16日 5172
R5(2023) 2月12日 2月08日 2月18日 3月02日 7862.7
R6(2024) 2月13日 2月11日 2月15日 3月02日 6300.2
R7(2025) 2月11日 2月04日 2月26日    

今年は、積算温度400℃に達したのは、2月4日で、2001年以来最も早く到達しました。ところが、その後寒波が来て、その影響で気温が下がり、しかも寒波は結構ながく日本に止まり、飛散開始は平年並みの2月11日になりました。最大飛散日は、すでに超えたかもしれません。


2025年3月26日(火)-5 花粉情報

兼子 順男先生(保谷市東伏見)からも観測値をいただきました。やはり、飛散パターンは、同じ傾向ですが、飛散量が当地とは大きく違うようです。

過去のデータの分析では、当地に飛来する花粉は、群馬や埼玉で放出された花粉が、北風に乗って都下を横切り、多摩川に沿って飛散する流路(人工衛星の画像から)があるようです。13、14日保谷市に近い練馬はまさに北風でした。

染色法を変えたことの影響で、この傾向が見えてきませんでしたが、染色をカルベラ液による染色に変えたところ、これまでと変わらない傾向が見られています。

ダーラム型(個/cm2)

3   天気 スギ花粉 ヒノキ花粉
1 86.6 0.0
2 221.3 0.0
3 雨雪 138.3 0.0
4 曇雨雪 38.3 0.0
5 1.0 0.0
6 679.0 0.0
7 149.6 2.3
8 曇雨雪 28.0 0.3
9 16.6 0.3
10 37.3 8.3
11 曇雨 41.3 6.6
12 曇雨 9.6 6.3
13 833.3 26.0
14 655.3 228.3
15 126.6 17.3
16 4.3 6.6
17 275.3 17.3
18 曇雨 28.6 17.0
19 雪雨晴 10.0 4.0
20 49.6 19.6
21 73.3 29.6
22 200.6 24.0
23 266.0 52.0
3月合計   3969.8 465.5
2月合計   330.7 0
2月3月合計   4300.5 465.5

2月16日飛散開始。飛散開始後、大小はありますが、多くの飛散が続いています。

保谷市では、ヒノキ花粉の飛散が始まっています。ヒノキ花粉は、アレルギーの原因となる構成蛋白が、主な2種はスギと共通していますが、他の1種はスギと異なることが判明しています。また、新たな抗原性を持つ蛋白が見つかっています。


2025年3月26日(火)-4 花粉情報

2月下旬からスギ花粉の飛散が始まり、すでに3月も26日になりました。昨年同期のスギ花粉は、佐橋 紀男先生や兼子 順男先生のところと当地で飛散数が、ほぼ同じ傾向で推移しました。今年も同じ傾向が認められます。

富里市:ダーラム型(個/cm2)

3月 スギ ヒノキ イチイ属 ハンノキ属 シデ属 マツ属 イネ科 スゲ属 その他
1 532.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
2 1221.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
3 155.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
4 250.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
5 34.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
6 489.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
7 266.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
8 96.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

 

富里市:ロータリー型

3月 スギ ヒノキ イチイ属 ハンノキ属 シデ属 マツ属3) イネ科 スゲ属 その他
1 834.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
2 1886.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
3 124.1 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
4 249.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
5 49.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
6 454.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
7 575.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
8 117.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

 


2025年3月26日(火)-3 花粉情報

2月の測定数とシーズンの総数の関係(2016年以後)

2月の測定数とシーズンの総数の関係(2001年以後)は下表の通りです。(落下法、カルベラ液で染色)

年 度 ス  ギ ヒ ノ キ そ の 他 スギ・ヒノキ

総飛散数

2016年 473.8 2.1 21.6 4184.6
2017年 389.7 0.3 22.9 2570.7
2018年 341.3 3.3 12.8 8057.4
2019年 811.2 0.0 20.6 6199.4
2020年 1412.0 0.0 23.4 2841.6
2021年 445.7 3.0 27.5 4567.3
2022年 57.3 0.0 10.0 5172.0
2023年 1129.3 16.5 27.7 7862.7
2024年 900.6 5.6 33.9 6300.2
2025年 336.1 0.6 14.9

2月は、主にスギ花粉が飛散、ヒノキはほとんど観測されず、その他の花粉も少ない傾向にあります。今年は2022年(57.3個/cm2)に次いで少数でした。2月に襲来した強い寒波が影響したようです。2月少数すなわち総数が少ないと言うわけでもありません。ここ数日、大量飛散の気配があり、3月後半は要注意です。


2025年3月26日(火)-2 花粉情報

3月も後半です。例年は、3月前半に観測数が大きく、全体の半数を超えることが多い

傾向にありました。

3月前半(1〜15日)のスギ花粉飛散状況

年度 総飛散数 3月前半

(3/1〜3/15)

比率=3月前半/総飛散数
H21(2009) 5000.5 1704.0 34.1
H22(2010) 1491.3 1107.7 74.3
H23(2011) 9625.2 4022.3 41.8
H24(2012) 1971.2 1106.6 56.1
H25(2013) 6407.3 5472.0 85.5
H26(2014) 1299.8 469.0 36.1
H27(2015) 2694.1 1520.4 56.4
H28(2016) 3479.1 1988.0 57.1
H29(2017) 2273.5 908.8 40.0
H30(2018) 4162.0 3161.6 76.0
H31(2019) 4867.8 2540.6 52.2
 R2(2020) 2466.7 897.4 36.6
R3(2021) 3913.2 1751.4 44.8
R4(2022) 3838.8 1863.9 47.9
R5(2023) 6636.5 4860.2 73.2
R6(2024) 5271.0 1800.0 34.1
R7(2025) 1639.2

全調査日数:120日(うるう年:121日)  3月前半は調査全期間の12.5% この3月前半の2週間に飛散総数の34〜85%のスギ花粉が飛散します。昨年は平成21年以来、平成21年と並んで最も比率の低い年でした。今シーズンも多くの飛散があったとは言えません。今シーズンは、飛散開始もやや遅く、ピークも遅くなる傾向が見られます。


2025年3月26日(火)-1 花粉情報

落下花粉の染色、測定方法には、種々ありますが、それぞれの測定法には、長所、短所があって、目的によって選択する必要がありそうです。花粉情報は、何のために、誰のためにあるかと言うと、医療つまり患者様のためであって、 得られた結果(情報)は、無条件で公表され、医療に役立たせなければなりません。

観測結果の医療情報としての分析も詳細な測定結果があって、はじめて可能になります。染色法で測定値が変わることなど、文献には全く記載はありませんでした(ダーラムとロータリーでは、捕獲率が異なり、ロータリーの方が計測数が多く出ます)。また、今後、自動計測機が開発されると思いますが、その情報も同様です。結果にはそれなりの精度が求められることになります。現状では、自動計測を信じ込むのは危険です。精度だけでなく、故障や機器が停止した場合のバックアップは絶対に必要です。どんなに精度が精密でも、停止しないと言う保証はありません。異なる測定方法で検証が必要なことも言うに及びません。自動計測に全てを委ねるのは、まだ無理と思われます。

今後、さらに検証結果をご報告いたします。


2025年3月25日(火)-11 花粉情報

飛散花粉数には、日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」が令和5年12月に改訂、定めた表示ランクがあります。以下のとおりです。

花粉数(1平方cmあたり)のランク(基準)

 

少ない      :10個未満

やや多い     :10個〜30個未満

多い        :30個〜50個未満

非常に多い    :50個〜100個未満

極めて多い    :100個以上

 

私が経験上おおよその目安にしている治療基準がありますので、以下にお示しします。

治療の目安

薬が効果を発揮できるレベル:「多い」ならほぼ有効

「非常に多い」では、マスクの併用が必要

「極めて多い」では、薬の効果が出にくい

減感作療法は       :「非常に多い」までは、ほぼ100%効果的

101〜300個では、効果的の方が明らかに多い

300個以上では、薬の併用が必要かつ効果的。

 

さて、それでは1日に100個/cm2を超える日は、どのくらいあるでしょうか。当地で調べた結果が以下のとおりです。

過去の飛散状況

年度 100個/cm2

以上の日数

300個/cm2

以上の日数

シーズン

花粉総数

R7 13 2 ?
R6 16 4 6300.2
R5 16 7 7862.7
R4 18 2 5172.0
R3 14 3 4567.3
R2 6 1 2841.6
H31 22 4 6199.4
H30 22 8 8057.4
H29 7 0 2573.4
H28 10 2 4147.8
H27 7 2 2938.1

年に数日、治療が効果を発揮できないほど、多くの花粉が飛散する時があります。

そのような日々の最も有効な対策は、外出を避ける、または短時間に止めることです。

諸外国の中には、花粉飛散最盛期には、自治体によっては、1週間ほど休日(花粉症休み

)にする自治体があると聞いています。


2025年3月25日(火)-10 花粉情報

のHPは、1997年2月1日に『慈恵医大耳鼻科花粉症のページ(PH担当:故今井 透先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)』として、開設され、2014年1月7日までに561万件のアクセスがありました。その後、遠藤、今井両医師が慈恵医大を定年退職したため、HPを「東京都の耳鼻科医による花粉症のページ」と改称(HP担当:永倉仁史先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)として継続、2017年12月1日から当院の「花粉症のページ」として継続(HP担当:遠藤 朝彦、花粉観測担当:遠藤 朝彦)と受け継がれています。当HPは昨年末までで、41年になります。本年は42シーズン目となります。ご担当の皆様、よろしくお願い申し上げます。

2017年12月1日から2024年末までのアクエス数は、計886562件でした。

本HPのアクセス数は、昨日1162件、元旦からの累積数は42322件でした。

 

3日、TV(フジTV)にて、スギ花粉症に関する報道があり、当院での花粉観測の様子が放映されました。結果、当院のHPは、591件ものアクセスをいただきました。花粉症の皆様のお役に立つと嬉しいです。

10日、TBSテレビの取材を受けました。また、主に花粉の観測法や鏡検時の花粉の判別について、お話しました。

14日、日本テレビの取材を受けました。今回も花粉の観測法や鏡検時の花粉の判別について、お話しました。14日夜(newszero)に放送予定でしたが、政治問題が起こり、翌日朝(Oha!4)の放映となりました。14日には当HPに非常に多くのアクセスをいただきました。ありがとうございます。

 

本日は、ヒノキ花粉が1.9個/cm2観測されました。また、その他にはイチョウと思われる花粉が1.2個/cm2含まれます。イチョウは・イチョウ科雌雄異株で4〜5月に開花。花粉症は1978年に舘野 幸司がアレルギー28 220―220に花粉症を報告しています。

本日(3月25日)は、イチョウ1.2個/cm2、オオバヤシャブシ1.5個/cm2、イヌシデ3.4個/cm2、ハンノキ0.6個/cm2、ヤマモモ3.7個/cm2、マツ0.3個/cm2、ヤマグア0.3個/cm2、シラカシ0.3個/cm2、カツラ2.5個/cm2、ウツボグサ0.6個/cm2、シラカンバ6.5個/cm2、不明5.2個/cm2でした。

3月24日の其の他は、オオバヤシャブシ0.6個/cm2、イヌシデ2.2個/cm2、ハンノキ0.9個/cm2、ヤマグア1.5個/cm2、シラカシ0.3個/cm2、シラカンバ4.3個/cm2、不明8.1個/cm2でした。

3月23日のその他はイチョウ1.5個/cm2、オオバヤシャブシ1.5個/cm2、イヌシデ2.5個/cm2、ハンノキ0.6個/cm2、ヤマモモ1.2個/cm2、マンサク6.5個/cm2、ヤマグア2.5個/cm2、シロモジ0.9個/cm2、ワスレナグサ0.9個/cm2、不明2.8個/cm2でした。気温の上昇と共に、多くの植物が開花したようです。

3月15日のその他はオオバヤシャブシ 0.9個/cm2、イヌシデ0.6個/cm2を含みます。

3月10日のその他は、ハンノキ0.3個/cm2を含みます。

3月2日のその他には、ハンノキ0.6個/cm2が含まれます。

東京都内でスギ、ヒノキ花粉を観測しているのは、公共機関では、東京都(東京都健康安全研究センター)の12地点のみ、民間では、当院(遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック:品川区西五反田)と兼子耳鼻咽喉科医院(西東京市東伏見)の僅か2ヶ所のみ、HPで公表しているのは、東京都の12ヶ所の他には、当院のみです。また、結果を通知している機関は、当院が19ヶ所、兼子耳鼻咽喉科医院が11ヶ所、計30ヶ所にすぎません。今後、観測地点が増えることを期待します。


2025年3月25日(火)-9 花粉情報

観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測:遠藤 朝彦)

本年は、ある方の依頼により、花粉の染色をカルベラ液からグリセリンゼリーに変えました。ところが、計測値が保谷市の兼子先生や富里市の佐橋 紀男先生と比較して、当院の測定値が余りにも低値なので、疑問に思い、3月20日にカルベラ液による染色で計測、グリセリンゼリーと比較しました。その結果、カルベラ液とグリセリンゼリーでは、約2.6倍の差異が生じていました。グリセリンゼリーの花粉捕捉率が大変低く、明らかに検出数が低く出てしまうことが判明しました。これでは他施設との比較や、過去の記録との比較検討が出来ないので、21日からカルベラ液、グリセリンゼリー両方で染色、過去のデータも含めて再測定をすることにいたしました。手間がかかりますが、過去のデータを生かすための措置なので、仕方がないと納得しています。当院の測定値を参考に、予防や治療を行なっておられる方に申し訳なく思っています。本日、カルベラ液による染色で計測した結果をお届けいたします。

  捕集開始日時 天気   花粉数(個/㎠」落下法)
    時 分   スギ ヒノキ その他
1 (土) 22:00

 

晴れ 158.3 0.6 2.2
2 (日) 晴時々曇り 251.5 1.2 3.1
3 (月)   曇り〜小雨 56.8 0.0 0.6
4 (火)   曇り〜小雨〜霙 52.5 0.0 1.5
5 (水)   霙〜小雨〜曇り 0.3 0.0 0.0
6 (木)   曇り一時小雨 173.8 0.0 0.3
7 (金)   曇り〜晴れ 92.3 0.3 0.0
8 (土)   曇り一時雪〜雨 34.6 0.0 0.3
9 (日)   霙〜曇り〜晴れ 6.5 0.3 0.3
10 (月)   晴れ 104.6 11.7 1.5
11 (火)   曇り〜雨 25.6 1.9 0.9
12 (水)   曇り〜雨 0.6 0.0 0.0
13 (木)   曇り〜晴〜曇り 217.0 9.0 3.1
14 (金)   曇り〜晴れ 300.0 11.4 4.6
15 (土)   晴〜曇り〜小雨 164.8 9.9 5.6
16 (日)   小雨一時曇り 16.7 0.3 1.9
17 (月)   曇り〜晴れ一時小雨 193.5 12.0 2.8
18 (火)   曇り〜晴〜雨 20.1 1.5 1.2
19 (水)   雨一時霙〜曇り〜晴 21.0 3.1 0.9
20 (木)   晴れ 26.2 2.5 0.3
21 (金)   晴れ 60.8 15.1 4.3
22 (土)   晴れ 217.3 42.6 17.9
23 (日)   晴れ 225.0 46.0 21.0
24 (月)   薄曇り〜晴れ 327.8 58.0 17.9
25 (火)   晴れ 64.5 54.6 26.5

落下法・カルベラ液染色による計測結果です。

昨日(22日)から気温の上昇とともに飛散花粉数が急激に増加すると共に、多彩な其の他の花粉が飛散し始めました。本日(25日)は、イチョウ1.2個/cm2、オオバヤシャブシ1.5個/cm2、イヌシデ3.4個/cm2、ハンノキ0.6個/cm2、ヤマモモ3.7個/cm2、マツ0.3個/cm2、ヤマグア0.3個/cm2、シラカシ0.3個/cm2、カツラ2.5個/cm2、ウツボグサ0.6個/cm2、シラカンバ6.5個/cm2、、不明5.2個/cm2でした。

昨日(24日)午後、東京で桜の開花が宣言されました。


2025年3月25日(火)-8 花粉情報

前項でも述べましたように、3月は1〜2月とは風向きをはじめ天候が変わります。今週の品川区の気象予報によりますと、以下のような予報となっています。

日付 最高気温 最低気温 品川区の天気予報 花粉飛散予測 実測値(品川)
3月 1日 17.0 8.0 晴れ 非常に多い 158.3
   2日 19.0 9.0 晴れ時々曇り 極めて多い 251.5
   3日 6.0 6.0 雨一時雪 少ない 56.8
   4日 8.0 2.0 曇りのち雨 少ない 52.5
   5日 8.0 2.0 雪のち雨 少ない 0.3
   6日 14.0 8.0 曇り 多い 173.8
   7日 11.0 3.0 晴時々曇り 多い 92.6
   8日 8.0 2.0 曇り時々小雨〜晴 多い 34.6
   9日 5.0 4.0 曇り〜雨〜雪 非常に多い 6.5
  10日 13.0 1.0 晴れ一時雪 極めて多い 116.3
  11日 14.0 7.0 曇り〜雨 非常に多い 27.5
  12日 14.0 9.0 曇りのち雨 非常に多い 0.6
  13日 20.0 11.0 曇り時々晴れ 非常に多い 226.0
  14日 19.0 8.0 晴れ 極めて多い 311.4
  15日 15.0 6.0 晴のち曇り やや多い 174.7
  16日 9.0 5.0 曇り時々雨 少ない 17.0
  17日 16.0 8.0 曇時々晴 極めて多い 205.5
  18日 12.0 5.0 晴れ一時雨 非常に多い 21.6
  19日 11.0 4.0 雨のち晴れ やや多い 24.1
  20日 11.0 3.0 晴れ時々曇り 極めて多い 28.7
  21日 15.0 4.0 晴れ 極めて多い 75.9
   22日 20.0 8.0 晴れ 極めて多い 259.9
   23日 21.0 10.0 晴れ 極めて多い 271.0
   24日 17.0 10.0 曇り時々晴れ 非常の多い 385.8
  25日 21.0 11.0 晴れ 極めて多い 119.1
  26日 25.0 15.0 晴れ時々曇り 極めて多い
  27日 21.0 12.0 曇り時々晴れ 極めて多い
  28日 23.0 16.0 曇り やや多い
  29日 12.0 11.0 曇り時々雨 やや多い
  30日 13.0 6.0 曇り時々雨 極めて多い

天気はNHK、花粉飛散予測は、日本気象協会から。太字は予測値が外れでした。正答率44%でした。

12日は、天候の割に飛散が少なかったのですが、スギ花粉はある程度気温が高(10度前後)くないと開花しないようで、  昨日の気温では、午前中ほとんど飛散はありませんでした。13日〜14日は、予想通り多くの花粉が飛散すると思われます。13日、飛散花粉は、午後に集中したようです。患者の皆さんも、「午後から悪化した」と訴える方が少なくありませんでした。14日は予測に反して比較的少ない飛散花粉でした。13、14日は、晴れてかなり大量の花粉が飛散すると思っていました。結果は217.0個/cm2、300.0個/cm2でした。14日が最大飛散の可能性が出てきました。


2025年3月25日(火)-7 花粉情報

さて、ここまでのお話から、飛散花粉数のみでは、我々医師は局地のことしか判断できません。患者様の行動範範囲は思いの外広く、行き先も千差万別です。これらを全てカバーするには地点毎の情報では、不足です。広範な計測結果を、天気図の様な方法で、作ることは出来ないものか、と思いあぐねています。そこで、日本における観測地点について、大まかですが、調べました。一応、これでほぼ網羅したと考えられる地方別の結果です。

北陸・中部(落下法22ヶ所、ポーレンロボ:56ヶ所:計78ヶ所)

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
43新潟県南魚沼市   39同勝山市 3/7
43同県立吉田病院 2/27 39同坂井市 2/25
65同村上 po 39同鯖江市 2/28
65同新発田 po 39同敦賀市 2/26
65同新潟市 Po 39同あわら po
65同三条市 po 39同勝山 Po
65同阿賀 po 39同福井 po
65同長岡市 po 39同鯖江 po
65同柏崎市 po 39同越前 po
65同湯沢 po 39同大野 po
65同上越 po 39同武生 po
65同糸魚川 po 39同敦賀 po
40富山県黒部市 Po 39同高浜 po
40同富山市藤木 po 39同小浜 po
40同富山市森 Po 47山梨県上野原 2/14
40同富山市呉羽 po 47山梨県富士吉田 2/16
40同富山市婦中 po 47同富士吉田市 2/16
40同射水市 po 47同富士川町  
40同高岡市 po 51同南アルプス市 2/15
40同氷見市 po 47同中央市 2/25
40同砺波市 po 47山梨県甲府市 2/16
46石川県加賀市 不明 47同韮崎市 2/25
46同小松市 不明 47同北杜市 po
46同金沢市 不明 47同韮崎 po
46同金沢市 不明 47同甲府 po
46同七尾市 不明 47同塩山 po
46同白山市 不明 47同大月 po
46同輪島 po 47同市川大門 po
46同七尾 po 47同身延 po
46同羽咋市 Po 47同富士吉田 po
46同かほく po 25長野県中信地域  
46同金沢市 po 51長野県白馬 po
46同小松市 po 51同長野市 po
46同加賀市 po 51同上田市 po
46同白山白峰 po 51同軽井沢町 po
39福井県福井市 2/28 51同松本市 po
39同永平寺市 3/6 51同安曇 po
       

 

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
51同諏訪 po    
51同野辺山 po    
51同木曽福島 po    
51同伊那 po    
51同飯田 po    
       

43魚沼基幹病院        65,40,46.39.47.51ポーレンロボ

43-2新潟県立吉田病院

46石川県医師会

39福井県衛生環境研究センター

47山梨県環境アレルギー研究会

 

北陸・中部地方では、ネットで簡単に調べただけで、78ヶ所もの測定地点があることがわかりました。これらの情報を合わせて分析すれば、花粉の流れが分析でき、治療に新たな展開が開けるように思われます。花粉観測は花粉症の診療において、担当医師の医療行為の基礎であり、観測値を見れば患者の皆さんの症状をある程度計ることもできます。また、花粉症治療に用いられる薬剤を重複して用いなくともよくなります。つまり、花粉症治療の根幹です。これが実現しますと大幅な医療費削減につながります。私が大まかに計算したところ、削減額は数十億円にのぼります。さて、これだけ多くの方が関わっているのに、またこれほど医療に役立つのに、これほど医療費の削減ができるのに、つまり飛散花粉の観測は、花粉症治療上の根本あるいは治療の命脈とも考えられます。花粉観測に対して、なぜ医療保険の適応はできないのでしょうか?これまで誰もこの点を主張なかったのでしょうか?今後、多くの医師が関わらないといけないのでしょうか?花粉観測は、医師でなくとも、検査技師、看護師あるいは事務担当の方でも、少し訓練と講義を受ければ、どなたにもできると思います。ただし、担当者が安心して仕事ができるように、身分と収入の保証が必要と考えます。現状を見ますと、これらのことは今後の花粉症医療において、急務と考えられます。花粉情報協会さんには、こうした技術者の養成プログラム作成と講習会を開催することを強く求めたいと思います。

この調査は、まだ終わっていません。判明次第加筆します。