日: 2025年4月29日

2025年4月29日(火)-9 花粉情報

4月も20日を過ぎますと、当地ではスギ、ヒノキ花粉共に、飛散終了が間近です。佐橋 紀男先生の富里、兼子 順男先生の保谷市、当地共に、スギ、ヒノキの飛散終了が近いようです。今
後は、室内塵(ホコリ特にダニ)に注意が必要です。また花粉は、カバノキ科、ブナ科、マンサク科、ミズキ科

などが、飛散しますので、これらにも気を配る必要があります。もし、これらの花粉による花粉症の可能性があるならば、ぜひ専門医をお訪ねください。原因は、皮膚テストや血液検査で、検出可能です。


2025年4月29日(火)-8 花粉情報

令和07年04月29日(火):遅ればせながら、今回は花粉症の治療に触れておきたいと思います。花粉症は、花粉(含有する蛋白)が原因(抗原)のアレルギーによって起こります。治療の基本は、アレルギー治療です。

○抗原回避:抗原となる物質(室内塵、花粉、食物など)との接触を断つ。

○症状を抑える治療

治療に用いられる薬剤は、多々あります。 とはいえアレルギーの症状があるときに症状を抑えるための治療です。アレルギー性鼻炎の鼻水やくしゃみ、アトピー性皮膚炎の皮膚のかゆみなどに対しては、抗ヒスタミン薬などが使用されますが、根治にいたることは、ありません。

○手術:アレルギーの症状にかかわる粘膜の切除または、神経(ビデイアン神経)を切除。手術も症状軽減に役立ちますが、アレルギー体質まで変えることは出来ません。

○免疫療法:減感作と呼ばれ、原因となる抗原によって免疫をつけることで改善をはかり、臨床的根治が望めます。ただし、原因となる抗原を特定することが、必要条件です。また、少々長期にわたる(2年ほど)治療が必要です。効果が得られれば、5割の方が薬なしまたは、最小限の薬で、シーズンを乗り越えられます。通院していただくことで十分条件が満たされます。

 

 診断が確定したら、個々にその方に最も適した治療法を選択してお薦めします。


2025年4月29日(火)-7 花粉情報

和07年04月29日(火)の観測花粉

ヒノキ科

 

スギ

ヒノキ

ハイネズ

 
カバノキ科 ハンノキ

シラカンバ

オオバヤシャブシ

イヌシデ

ミヤマハンノキ

アカシデ

ツノハシバミ

0.9

 

 

0.6

ブナ科 コナラ

クヌギ

クリ

シラカシ

スタジイ

ブナ

カシワ

イヌブナ

アラカシ

ミズナラ

      0.9

1.9

2.8

 

 

 

1.5

イネ科 イネ

カモガヤ

ガマ

 

 

マツ科 マツ全体

アカマツ

クロマツ

トウヒ

ヒマラヤスギ

カラマツ

ツガ

コメツガ

1.5

 

 

 

 

0.3

イチイ科 ハイイヌガヤ

イヌガヤ

キャラボク

 

 

 

ヤナギ科 オノエヤナギ

スズメノテッポウ

 

0.6

カヤツリグサ科 スゲ

ヒメカンスゲ

ホタルイ

 

 

バラ科

 

シモツケ

ソメイヨシノ

カスミザクラ

 
アサ科 カラハナソウ

エノキ

 

0.6

ヤマモモ(ヤマモモ科)  
エゴノキ(エゴノキ科) 4.3
ギンヨウアカシア(マメ科)  
アカザ(ヒユ科)  
カツラ(カツラ科) 1.2
マンサク(マンサク科) 2.8
シデコブシ(モクレン科)  
ミズキ(ミズキ科) 0.3
ヤマグア(クワ科)  
サツキ(ツツジ科)  
シナノキ(アオイ科)  
ホタルブクロ(キキョウ科)  
ヘラオオバコ(オオバコ科)  
ヤブツバキ(ツバキ科)  
ホタルブクロ(キキョウ科)  
ラノキ(ウコギ科)  
トチノキ(ムクロジ科)  
トウダイグサ(トウダイグサ科)  
ヒサカキ(モッコク科)  
アブラナ(アブラナ科)  
レンギョウ(モクセイ科)  
ノグルミ(クルミ科)  
コウヤマキ(コウヤマキ科)  
ホトケノザ(シソ科)  
ミチヤナギ(タデ科)  
マツバギク(ハマミズナ科) 0.3
ヤエムグラ(アカネ科)  
ケヤキ(ニレ科) 0.6
コウヤマキ(コウヤマキ科)  
ホトケノザ(シソ科)  
オノエヤナギ(タデ科)  
マオウ(マオウ科)  
ヤマボウシ(ミズキ科)  
アカシデ(カバノキ科)  
テウチグルミ(クルミ科)  
ヤエムグラ(アカネ科)  
ハンショウヅル(キンポウゲ科)  
フサザクラ(フサザクラ科)  
シロモジ(クスノキ科)  
ケヤキ(ニレ科)  
イチョウ(イチョウ科)  
クルミ(クルミ科)  
ギンヨウアカシア(マメ科)  
エゴノキ(エゴノキ科)  
ヤマモモ(ヤマモモ科)  
アカザ(ヒユ科)  
カツラ(カツラ科)  
マンサク(マンサク科)  
シデコブシ(モクレン科)  
エノキ(アサ科)  
チドリノキ(ムクロジ科)  
ヤマグア(クワ科)  
サツキ(ツツジ科)  
ワスレナグサ(ムラサキ科)  
シナノキ(アオイ科)  
ホタルブクロ(キキョウ科)  
オオバコ(オオバコ科) 0.6
タラノキ(ウコギ科)  
トチノキ(ムクロジ科)  
トウダイグサ(トウダイグサ科)  
ヒサカキ(モッコク科)  
アブラナ(アブラナ科)  
レンギョウ(モクセイ科)  
フサザクラ(フサザクラ科)  
タツナミソウ(シソ科)  
ナンテン(メギ科)  
イチイ(イチイ科)  
イネ(イネ科)  
ハゼノキ(ウルシ科)  
ウラジロノキ(バラ科)  
ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科)  
ナギ(マキ科)  
スズカケノキ(スズカケノキ科)  
チガヤ(イネ科)  
シモツケ(バラ科)  
チドリノキ(ムクロジ科)  
サンゴジュ(ガマズミ科)  
マツバギク(ハマミズナ科)  
シナノキ(アオイ科)  
ハンショウヅル(キンポウゲ科)  
ナツメ(クロウメモドキ科)  
オナモミ(キク科)  
マオウ(マオウ科)  
ミヤマハンノキ(カバノキ科)  
ノグルミ(クルミ科)  
モチノキ 0.6
オトコヨモギ 0.3
イタドリ 0.3
その他

 

 

 

5.6

 

27.2

 


2025年4月29日(火)-6 花粉情報

観測結果(個/cm2/日: 2024年                                                                          

観測期間 スギ ヒノキ その他 自動
4/29 0.0 0.0 27.2 ――
1月計 9.1 0.0 10.6  
2月計 336.1 0.6 14.9  
3月計 3492.4 944.7 341.1  
4月計 128.2 545.9 1929.2 ――
1〜4月計 3955.8 1489.6 2278.0  

29日までのスギ、ヒノキ合計は5443.0個/cm2となります。

昨年の86.4%に相当します。もう少しで、飛散終了となりそうですが、もう1週間ほどと思われます。スギ、ヒノキ以外の数多くの花粉が飛散しています。中には、花粉症の原因となる花粉も少なくありません。もし、症状が続く方は、専門医にご相談下さい。

 


2025年4月29日(火)-5 花粉情報

29日に観測された花粉

  天気 スギ ヒノキ その他
4月29日(火) 晴れ〜曇り 0.0 0.0 27.2

本日は、日中ほぼ1日晴れたり曇ったりの天気が続きました。花粉の飛散は、昨日の雨で多くの花粉が飛散する可能性がありました。多種多様な花粉が観測され、計測に時間がかかり、ご報告が遅くなりました。結果は、以下の通りです。

ハンノキ0.9個/cm2、マツ1.5個/cm2、マンサク2.8個/cm2、ケヤキ0.6個/cm2、イヌシデ0.6個/cm2、モチノキ0.6個/cm2、クリ1.9個/cm2、スズメノテッポウ0.6個/cm2、エノキ0.6個/cm2、シラカシ2.8個/cm2 、イヌブナ1.5個/cm2 ・エゴノキ4.3個/cm2、カラマツ0.3個/cm2、カラマツ0.3個/cm2、コナラ0.9個/cm2、ミズキ0.3個/cm2 、カツラ1.2個/cm2、マツバギク0.3個/cm2 、オトコヨモギ0.3個/cm2、オオバコ0.6個/cm2。イタドリ0.3個/cm2、その他(不明)3.1個/cm2でした。


2025年4月29日(火)-4 花粉情報

兼子 順男先生から保谷市(東伏見)の観測データをいただきました。

令和7年4月スギ・ヒノキ花粉

18 0.3 0.6
19 0.0 0.0
20 0.0 0.6
21 0.0 0.0
22 0.0 0.0
23    
24      
25      
26      
27      
28      
29      
30      
4月合計     45.4 145.6
3月合計     4774.6 752.00
2月合計     330.7 0
2・3・4月合計     5150.7 897.6

当地より2割ほど多いようです。スギ、ヒノキともに、飛散終了したようです。


2025年4月29日(火)-3 花粉情報

スギ、ヒノキ花粉の飛散は、終わりを告げようとしています。しかし、気温の上昇とともに、他の数々の花粉が検出されます。検出される花粉の中には、花粉症のみならず、口腔アレルギー症候群を引き起こす花粉も含まれます。

口腔アレルギー症候群(PFAS)とは、以下のような疾病です。

口腔アレルギー症候群の代表的な抗原として、ここでは、シラカンバ/カバノキ科花粉の主要抗原であるBet v 1を紹介します。Bet v 1は、分子量が17 kDaで、その一次構造の相同性や生理活性(リボヌクレアーゼ活性)から感染特異的蛋白質(植物が病原体に感染した際に、植物体内で生成されるタンパク質の総称; Pathogenesis-related protein、PR protein)-10ファミリーに属します。このグループにはMal d 1(りんご)、Pra a 1(さくらんぼ)、Pyr c 1(洋ナシ)、Api g 1(セロリ)、Dau c 1(人参)、Gly m 4(大豆、主に豆乳)が属し、Bet v 1 に反応するIgE が果実由来のPR-10 蛋白にも反応するため、シラカンバ/カバノキ科花粉症の患者さんは、これらの果物や野菜を摂取すると口腔内過敏反応などが誘発されます。野菜や果物に含まれる蛋白質は多くの場合、加熱処理や酵素処理などにより消化されるため、PFASの症状は口腔内に限局することになります。

続きは、来週掲載します。


2025年4月29日(火)-2 花粉情報

4月の飛散状況

年 度 ス  ギ ヒ ノ キ そ の 他
2011年 577.8 1709.9 5813.4
2012年 146.6 132.3 803
2013年 31.7 257.2 1574.4
2014年 39.8 410.3 1964
2015年 34.1 96.3 1248.7
2016年 73.3 437.6 2185.3
2017年 209.5 262.3 1655
2018年 88.8 1534.4 5242.4
2019年 156.2 880.9 1961.2
2020年 14.4 144.6 1305.3
2021年 52.2 144.1 196.3
2022年 286.8 833.6 1533.8
2023年 99.9 455.8 1853.5
2024年 119.6 537.0 1389.9
2025年

4月スギ花粉の飛散が終盤を迎え、ヒノキ花粉も4月半すぎには、飛散の最盛期が過ぎました。今年の4月上旬は、ヒノキ花粉が思いの外多く観測されました。4月中旬以後は、カバノキ科やブナ科、マンサク科、ミズキ科が比較的多く観測されます。4月後半も症状が続く方は主治医とご相談下さい。


2025年4月29日(火)-1 花粉情報

4月29日(火):28日に観測された花粉

  天気 スギ ヒノキ その他
4月28日(月) 晴れ 0.0 0.9 56.8

本日は、日中ほぼ1日晴れが続きました。花粉の飛散も昨日より少ないものの、多くの花粉が観測されました。多種多様な花粉が観測され、計測に時間がかかり、ご報告が遅くなりました。結果は、以下の通りです。

ハンノキ0.9個/cm2、マツ5.6個/cm2、マンサク1.2個/cm2、イヌシデ0.6個/cm2、シラカシ5.6個/cm2、マオウ1.9個/cm2、オナモミ0.6個/cm2、スズメノテッポウ1.2個/cm2、クリ5.6個/cm2、ミズナラ0.3個/cm2、サツキ0.3個/cm2、ノグルミ1.9個/cm2、ミヤマハンノキ0.6個/cm2、シモツケ1.2個/cm2、マオウ1.9個/cm2、オナモミ0.6個/cm2、カツラ0.9個/cm2、オオバヤシャブシ0.6個/cm2、イヌブナ3.1個/cm2、マンサク4.3個/cm2、ナツメ0.3個/cm2、シナノキ2.5個/cm2、クヌギ0.6個/cm2、テウチグルミ2.8個/cm2、ミチヤナギ1.5個/cm2、チドリノキ0.3個/cm2、ケヤキ0.9個/cm2、ヤマグア0.3個/cm2、その他(不明)4.0個/cm2でした。