日: 2025年4月28日

2025年4月28日(月)-4 花粉情報

兼子 順男先生から保谷市(東伏見)の観測データをいただきました。

令和7年4月スギ・ヒノキ花粉

18 0.3 0.6
19 0.0 0.0
20 0.0 0.6
21 0.0 0.0
22 0.0 0.0
23    
24      
25      
26      
27      
28      
29      
30      
4月合計     45.4 145.6
3月合計     4774.6 752.00
2月合計     330.7 0
2・3・4月合計     5150.7 897.6

当地より2割ほど多いようです。


2025年4月28日(月)-3 花粉情報

ギ、ヒノキ花粉の飛散は、終わりを告げようとしています。しかし、気温の上昇とともに、他の数々の花粉が検出されます。検出される花粉の中には、花粉症のみならず、口腔アレルギー症候群を引き起こす花粉も含まれます。

口腔アレルギー症候群(PFAS)とは、以下のような疾病です。

口腔アレルギー症候群の代表的な抗原として、ここでは、シラカンバ/カバノキ科花粉の主要抗原であるBet v 1を紹介します。Bet v 1は、分子量が17 kDaで、その一次構造の相同性や生理活性(リボヌクレアーゼ活性)から感染特異的蛋白質(植物が病原体に感染した際に、植物体内で生成されるタンパク質の総称;Pathogenesis-related protein、PR protein)-10ファミリーに属します。このグループにはMal d 1(りんご)、Pra a 1(さくらんぼ)、Pyr c 1(洋ナシ)、Api g 1(セロリ)、Dau c 1(人参)、Gly m 4(大豆、主に豆乳)が属し、Bet v 1 に反応するIgE が果実由来のPR-10 蛋白にも反応するため、シラカンバ/カバノキ科花粉症の患者さんは、これらの果物や野菜を摂取すると口腔内過敏反応などが誘発されます。野菜や果物に含まれる蛋白質は多くの場合、加熱処理や酵素処理などにより消化されるため、PFASの症状は口腔内に限局することになります。

続きは、来週掲載します。


2025年4月28日(月)-2 花粉情報

4月の飛散状況

年 度 ス  ギ ヒ ノ キ そ の 他
2011年 577.8 1709.9 5813.4
2012年 146.6 132.3 803
2013年 31.7 257.2 1574.4
2014年 39.8 410.3 1964
2015年 34.1 96.3 1248.7
2016年 73.3 437.6 2185.3
2017年 209.5 262.3 1655
2018年 88.8 1534.4 5242.4
2019年 156.2 880.9 1961.2
2020年 14.4 144.6 1305.3
2021年 52.2 144.1 196.3
2022年 286.8 833.6 1533.8
2023年 99.9 455.8 1853.5
2024年 119.6 537.0 1389.9
2025年

4月スギ花粉の飛散が終盤を迎え、ヒノキ花粉も4月半すぎには、飛散の最盛期が過ぎました。スギ、ヒノキは昨年4月よりも多くなりそうです。今年の4月上旬は、ヒノキ花粉が思いの外多く観測されました。4月中旬以後は、カバノキ科やブナ科、マンサク科、ミズキ科が比較的多く観測されます。4月後半も症状が続く方は主治医とご相談下さい。


2025年4月28日(月)-1 花粉情報

27日に観測された花粉

  天気 スギ ヒノキ その他
4月27日(日) 晴れ 0.6 0.9 53.1

本日は、日中ほぼ1日晴れが続きました。花粉の飛散も昨日より少ないものの、多くの花粉が観測されました。多種多様な花粉が観測され、計測に時間がかかり、ご報告が遅くなりました。結果は、以下の通りです。

ハンノキ0.3個/cm2、マツ5.2個/cm2、マンサク4.0個/cm2、イヌシデ0.3個/cm2、シラカシ0.3個/cm2、エゴノキ0.6個/cm2、エノキ1.9個/cm2、オオバコ1.5個/cm2、スズカケノキ0.6個/cm2、カラマツ0.9個/cm2、カモガヤ0.9個/cm2、オノエヤナギ0.6個/cm2、ヒサカキ2.2個/cm2、ホトケノザ0.9個/cm2、スズメノテッポウ0.6個/cm2、クリ4.3個/cm2、ヒメオドリコソウ2.5個/cm2、イヌブナ0.6個/cm2、ハンショウヅル1.5個/cm2、シラカンバ0.9個/cm2、カラマツ0.9個/cm2、ヤエムグラ0.3個/cm2、コナラ4.9個/cm2、コメツガ0.3個/cm2、チガヤ1.2個/cm2、ミヤマハンノキ0.3個/cm2、ミツバアケビ0.6個/cm2、イチイ0.3個/cm2、ブナ0.6個/cm2、キャラボク1.2個/cm2、カツラ1.5個/cm2、タツナミソウ2.5個/cm2、エノキ0.9個/cm2、イタドリ2.4個/cm2、その他(不明)3.1個/cm2でした。

判別困難な花粉が多く(私の経験不足のため)、判別が不適格な場合があると思います。