2025年4月28日(月)-8 花粉情報
4月も20日を過ぎますと、当地ではスギ、ヒノキ花粉共に、飛散終了が間近です。佐橋 紀男先生の富里、兼子 順男先生の保谷市、当地共に、スギ、ヒノキの飛散終了が近いようです。今後は、室内塵(ホコリ特にダニ)に注意が必要です。また花粉は、カバノキ科、ブナ科、マンサク科、ミズキ科などが、飛散しますので、これらにも気を配る必要があります。もし、これらの花粉による花粉症の可能性があるならば、ぜひ専門医をお訪ねください。原因は、皮膚テストや血液検査で、検出可能です。






4月も20日を過ぎますと、当地ではスギ、ヒノキ花粉共に、飛散終了が間近です。佐橋 紀男先生の富里、兼子 順男先生の保谷市、当地共に、スギ、ヒノキの飛散終了が近いようです。今後は、室内塵(ホコリ特にダニ)に注意が必要です。また花粉は、カバノキ科、ブナ科、マンサク科、ミズキ科などが、飛散しますので、これらにも気を配る必要があります。もし、これらの花粉による花粉症の可能性があるならば、ぜひ専門医をお訪ねください。原因は、皮膚テストや血液検査で、検出可能です。
遅ればせながら、今回は花粉症の治療に触れておきたいと思います。花粉症は、花粉(含有する蛋白)が原因(抗原)のアレルギーによって起こります。治療の基本は、アレルギー治療です。
○抗原回避:抗原となる物質(室内塵、花粉、食物など)との接触を断つ。
○症状を抑える治療
治療に用いられる薬剤は、多々あります。 とはいえアレルギーの症状があるときに症状を抑えるための治療です。アレルギー性鼻炎の鼻水やくしゃみ、アトピー性皮膚炎の皮膚のかゆみなどに対しては、抗ヒスタミン薬などが使用されますが、根治にいたることは、ありません。
○手術:アレルギーの症状にかかわる粘膜の切除または、神経(ビデイアン神経)を切除。手術も症状軽減に役立ちますが、アレルギー体質まで変えることは出来ません。
○免疫療法:減感作と呼ばれ、原因となる抗原によって免疫をつけることで改善をはかり、臨床的根治が望めます。ただし、原因となる抗原を特定することが、必要条件です。また、少々長期にわたる(2年ほど)治療が必要です。効果が得られれば、5割の方が薬なしまたは、最小限の薬で、シーズンを乗り越えられます。通院していただくことで十分条件が満たされます。
診断が確定したら、個々にその方に最も適した治療法を選択してお薦めします。
令和07年04月28日(月)の観測花粉
| ヒノキ科
|
スギ
ヒノキ ハイネズ |
|
| カバノキ科 | ハンノキ
シラカンバ オオバヤシャブシ イヌシデ ミヤマハンノキ アカシデ ツノハシバミ |
0.9
0.6 0.6 |
| ブナ科 | コナラ
クヌギ クリ シラカシ スタジイ ブナ カシワ イヌブナ アラカシ ミズナラ |
0.6 5.6 5.6
3.1
0.3 |
| イネ科 | イネ
カモガヤ ガマ |
|
| マツ科 | マツ全体
アカマツ クロマツ トウヒ ヒマラヤスギ カラマツ ツガ コメツガ |
5.6
|
| イチイ科 | ハイイヌガヤ
イヌガヤ キャラボク |
|
| ヤナギ科 | オノエヤナギ
スズメノテッポウ |
1.2 |
| カヤツリグサ科 | スゲ
ヒメカンスゲ ホタルイ |
|
| バラ科
|
シモツケ
ソメイヨシノ カスミザクラ |
|
| アサ科 | カラハナソウ
エノキ |
|
| ヤマモモ(ヤマモモ科) | ||
| エゴノキ(エゴノキ科) | 7.1 | |
| ギンヨウアカシア(マメ科) | ||
| アカザ(ヒユ科) | ||
| カツラ(カツラ科) | 0.9 | |
| マンサク(マンサク科) | 5.5 | |
| シデコブシ(モクレン科) | ||
| ミズキ(ミズキ科) | ||
| ヤマグア(クワ科) | 0.3 | |
| サツキ(ツツジ科) | 0.3 | |
| シナノキ(アオイ科) | ||
| ホタルブクロ(キキョウ科) | ||
| ヘラオオバコ(オオバコ科) | ||
| ヤブツバキ(ツバキ科) | ||
| ホタルブクロ(キキョウ科) | ||
| ラノキ(ウコギ科) | ||
| トチノキ(ムクロジ科) | ||
| トウダイグサ(トウダイグサ科) | ||
| ヒサカキ(モッコク科) | ||
| アブラナ(アブラナ科) | ||
| レンギョウ(モクセイ科) | ||
| ノグルミ(クルミ科) | ||
| コウヤマキ(コウヤマキ科) | ||
| ホトケノザ(シソ科) | ||
| ミチヤナギ(タデ科) | 1.5 | |
| マツバギク(ハマミズナ科) | ||
| ヤエムグラ(アカネ科) | ||
| ケヤキ(ニレ科) | ||
| コウヤマキ(コウヤマキ科) | ||
| ホトケノザ(シソ科) | ||
| オノエヤナギ(タデ科) | ||
| マオウ(マオウ科) | ||
| ヤマボウシ(ミズキ科) | ||
| アカシデ(カバノキ科) | ||
| テウチグルミ(クルミ科) | 2.5 | |
| ヤエムグラ(アカネ科) | ||
| ハンショウヅル(キンポウゲ科) | ||
| フサザクラ(フサザクラ科) | ||
| シロモジ(クスノキ科) | ||
| ケヤキ(ニレ科) | 0.9 | |
| イチョウ(イチョウ科) | ||
| クルミ(クルミ科) | ||
| ギンヨウアカシア(マメ科) | ||
| エゴノキ(エゴノキ科) | ||
| ヤマモモ(ヤマモモ科) | ||
| アカザ(ヒユ科) | ||
| カツラ(カツラ科) | ||
| マンサク(マンサク科) | ||
| シデコブシ(モクレン科) | ||
| エノキ(アサ科) | ||
| チドリノキ(ムクロジ科) | ||
| ヤマグア(クワ科) | ||
| サツキ(ツツジ科) | ||
| ワスレナグサ(ムラサキ科) | ||
| シナノキ(アオイ科) | ||
| ホタルブクロ(キキョウ科) | ||
| オオバコ(オオバコ科) | ||
| タラノキ(ウコギ科) | ||
| トチノキ(ムクロジ科) | ||
| トウダイグサ(トウダイグサ科) | ||
| ヒサカキ(モッコク科) | ||
| アブラナ(アブラナ科) | ||
| レンギョウ(モクセイ科) | ||
| フサザクラ(フサザクラ科) | ||
| タツナミソウ(シソ科) | ||
| ナンテン(メギ科) | ||
| イチイ(イチイ科) | ||
| イネ(イネ科) | ||
| ハゼノキ(ウルシ科) | ||
| ウラジロノキ(バラ科) | ||
| ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科) | ||
| ナギ(マキ科) | ||
| スズカケノキ | ||
| チガヤ | ||
| シモツケ | 1.2 | |
| チドリノキ | 0.3 | |
| サンゴジュ | ||
| マツバギク | ||
| シナノキ | 2.5 | |
| ハンショウヅル | ||
| ナツメ | 0.3 | |
| スズカケノキ | ||
| オナモミ | 0.6 | |
| マオウ | 1.9 | |
| ミヤマハンノキ | 0.6 | |
| ノグルミ | 1.9 | |
| その他
|
4.0 | |
| 計
|
57.7 | |
28日に観測された花粉
| 天気 | スギ | ヒノキ | その他 | |
| 4月28日(月) | 晴れ | 0.0 | 0.9 | 56.8 |
本日は、日中ほぼ1日晴れが続きました。花粉の飛散も昨日より少ないものの、多くの花粉が観測されました。多種多様な花粉が観測され、計測に時間がかかり、ご報告が遅くなりました。結果は、以下の通りです。
ハンノキ0.9個/cm2、マツ5.6個/cm2、マンサク1.2個/cm2、イヌシデ0.6個/cm2、シラカシ5.6個/cm2、マオウ1.9個/cm2、オナモミ0.6個/cm2、スズメノテッポウ1.2個/cm2、クリ5.6個/cm2、ミズナラ0.3個/cm2、サツキ0.3個/cm2、ノグルミ1.9個/cm2、ミヤマハンノキ0.6個/cm2、シモツケ1.2個/cm2、マオウ1.9個/cm2、オナモミ0.6個/cm2、カツラ0.9個/cm2、オオバヤシャブシ0.6個/cm2、イヌブナ3.1個/cm2、マンサク4.3個/cm2、ナツメ0.3個/cm2、シナノキ2.5個/cm2、クヌギ0.6個/cm2、テウチグルミ2.8個/cm2、ミチヤナギ1.5個/cm2、チドリノキ0.3個/cm2、ケヤキ0.9個/cm2、ヤマグア0.3個/cm2、その他(不明)4.0個/cm2でした。
観測結果(個/cm2/日: 2024年
| 観測期間 | スギ | ヒノキ | その他 | 自動 |
| 4/28 | 0.0 | 0.9 | 56.8 | ―― |
| 1月計 | 9.1 | 0.0 | 10.6 | |
| 2月計 | 336.1 | 0.6 | 14.9 | |
| 3月計 | 3492.4 | 944.7 | 341.1 | |
| 4月計 | 128.2 | 545.9 | 1929.2 | ―― |
| 1〜4月計 | 3955.8 | 1489.6 | 2278.0 |
¥25日までのスギ、ヒノキ合計は5443.0個/cm2となります。
昨年の86.4%に相当します。もう少しで、飛散終了となりそうですが、もう1週間ほどと思われます。スギ、ヒノキ以外の数多くの花粉が飛散しています。中には、花粉症の原因となる花粉も少なくありません。もし、症状が続く方は、専門医にご相談下さい。
兼子 順男先生から保谷市(東伏見)の観測データをいただきました。
令和7年4月スギ・ヒノキ花粉
| 18 | 金 | 晴 | 0.3 | 0.6 |
| 19 | 土 | 晴 | 0.0 | 0.0 |
| 20 | 日 | 曇 | 0.0 | 0.6 |
| 21 | 月 | 晴 | 0.0 | 0.0 |
| 22 | 火 | 晴 | 0.0 | 0.0 |
| 23 | 水 | 雨 | ||
| 24 | 木 | |||
| 25 | 金 | |||
| 26 | 土 | |||
| 27 | 日 | |||
| 28 | 月 | |||
| 29 | 火 | |||
| 30 | 水 | |||
| 4月合計 | 45.4 | 145.6 | ||
| 3月合計 | 4774.6 | 752.00 | ||
| 2月合計 | 330.7 | 0 | ||
| 2・3・4月合計 | 5150.7 | 897.6 |
当地より2割ほど多いようです。
ギ、ヒノキ花粉の飛散は、終わりを告げようとしています。しかし、気温の上昇とともに、他の数々の花粉が検出されます。検出される花粉の中には、花粉症のみならず、口腔アレルギー症候群を引き起こす花粉も含まれます。
口腔アレルギー症候群(PFAS)とは、以下のような疾病です。
口腔アレルギー症候群の代表的な抗原として、ここでは、シラカンバ/カバノキ科花粉の主要抗原であるBet v 1を紹介します。Bet v 1は、分子量が17 kDaで、その一次構造の相同性や生理活性(リボヌクレアーゼ活性)から感染特異的蛋白質(植物が病原体に感染した際に、植物体内で生成されるタンパク質の総称;Pathogenesis-related protein、PR protein)-10ファミリーに属します。このグループにはMal d 1(りんご)、Pra a 1(さくらんぼ)、Pyr c 1(洋ナシ)、Api g 1(セロリ)、Dau c 1(人参)、Gly m 4(大豆、主に豆乳)が属し、Bet v 1 に反応するIgE が果実由来のPR-10 蛋白にも反応するため、シラカンバ/カバノキ科花粉症の患者さんは、これらの果物や野菜を摂取すると口腔内過敏反応などが誘発されます。野菜や果物に含まれる蛋白質は多くの場合、加熱処理や酵素処理などにより消化されるため、PFASの症状は口腔内に限局することになります。
続きは、来週掲載します。
4月の飛散状況
| 年 度 | ス ギ | ヒ ノ キ | そ の 他 |
| 2011年 | 577.8 | 1709.9 | 5813.4 |
| 2012年 | 146.6 | 132.3 | 803 |
| 2013年 | 31.7 | 257.2 | 1574.4 |
| 2014年 | 39.8 | 410.3 | 1964 |
| 2015年 | 34.1 | 96.3 | 1248.7 |
| 2016年 | 73.3 | 437.6 | 2185.3 |
| 2017年 | 209.5 | 262.3 | 1655 |
| 2018年 | 88.8 | 1534.4 | 5242.4 |
| 2019年 | 156.2 | 880.9 | 1961.2 |
| 2020年 | 14.4 | 144.6 | 1305.3 |
| 2021年 | 52.2 | 144.1 | 196.3 |
| 2022年 | 286.8 | 833.6 | 1533.8 |
| 2023年 | 99.9 | 455.8 | 1853.5 |
| 2024年 | 119.6 | 537.0 | 1389.9 |
| 2025年 | ? | ? | ? |
4月スギ花粉の飛散が終盤を迎え、ヒノキ花粉も4月半すぎには、飛散の最盛期が過ぎました。スギ、ヒノキは昨年4月よりも多くなりそうです。今年の4月上旬は、ヒノキ花粉が思いの外多く観測されました。4月中旬以後は、カバノキ科やブナ科、マンサク科、ミズキ科が比較的多く観測されます。4月後半も症状が続く方は主治医とご相談下さい。
27日に観測された花粉
| 天気 | スギ | ヒノキ | その他 | |
| 4月27日(日) | 晴れ | 0.6 | 0.9 | 53.1 |
本日は、日中ほぼ1日晴れが続きました。花粉の飛散も昨日より少ないものの、多くの花粉が観測されました。多種多様な花粉が観測され、計測に時間がかかり、ご報告が遅くなりました。結果は、以下の通りです。
ハンノキ0.3個/cm2、マツ5.2個/cm2、マンサク4.0個/cm2、イヌシデ0.3個/cm2、シラカシ0.3個/cm2、エゴノキ0.6個/cm2、エノキ1.9個/cm2、オオバコ1.5個/cm2、スズカケノキ0.6個/cm2、カラマツ0.9個/cm2、カモガヤ0.9個/cm2、オノエヤナギ0.6個/cm2、ヒサカキ2.2個/cm2、ホトケノザ0.9個/cm2、スズメノテッポウ0.6個/cm2、クリ4.3個/cm2、ヒメオドリコソウ2.5個/cm2、イヌブナ0.6個/cm2、ハンショウヅル1.5個/cm2、シラカンバ0.9個/cm2、カラマツ0.9個/cm2、ヤエムグラ0.3個/cm2、コナラ4.9個/cm2、コメツガ0.3個/cm2、チガヤ1.2個/cm2、ミヤマハンノキ0.3個/cm2、ミツバアケビ0.6個/cm2、イチイ0.3個/cm2、ブナ0.6個/cm2、キャラボク1.2個/cm2、カツラ1.5個/cm2、タツナミソウ2.5個/cm2、エノキ0.9個/cm2、イタドリ2.4個/cm2、その他(不明)3.1個/cm2でした。
判別困難な花粉が多く(私の経験不足のため)、判別が不適格な場合があると思います。
発熱や咳などの風邪症状で受診される場合は、ご来院いただく前にお電話(03-3491-2822)でお問い合わせ下さいますようお願い申し上げます。
当院では、東京都内(品川区 五反田)で顕微鏡下で計測した花粉飛散数、および花粉情報など試験的に提供しています。1984年から観測は開始しており、例年2月〜4月のスギ・ヒノキ花粉数を計測しています。
2025年11月25日 インフルエンザワクチンまだわずかですがの在庫あります。ご希望の方は、お電話でのお問い合わせ、あるいは診察時にご相談下さい。
2021年10月29日 予約制を導入しました。ご予約は、窓口または電話03-3491-2822(月〜金曜日の午後2 時から午後7 時)でお願いします。
ご予約を優先とさせていただき、より待ち時間の無い診療を心掛けて感染対策をして参りますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。病状に応じて、前後する場合があります。
2024年3月25日 日本経済新聞社に、花粉観測に関して情報提供をさせていただきました。
2024年6月1日 保険医療機関のおける掲示
2020年4月29日 「オンライン診療ついて」まとめました。LINEによる診療を当院再診患者様に対して開始しました。
2018.1.18 東京都花粉症患者実態調査について