2025年02月09日-2 花粉情報
スギ花粉飛散開始が間近になりました。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、3年前のシーズンで終了しましたので、リアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。当地の飛散開始は、12〜18日と推測されます。初期療法を開始するなら、そろそろです。ただし、まずは正しく、診断を下してほしいと思います。
スギ花粉飛散開始が間近になりました。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、3年前のシーズンで終了しましたので、リアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。当地の飛散開始は、12〜18日と推測されます。初期療法を開始するなら、そろそろです。ただし、まずは正しく、診断を下してほしいと思います。
当HPは、しばらく(1月28日から2月27日まで)お休みしました。病(前立腺肥大によるに尿閉、血尿)のため、長男(耳鼻咽喉科医)が勤める東京共済病院泌尿器科に入院。2月4日に退院いたしました。この間、花粉観測と本HPの更新を休みました。当HPをご覧の皆様、とりわけ参考にされている皆様には、「ご迷惑をお掛けしたのでは」と危惧しております。心からお詫び申し上げます。今後は、健康に留意して、少しでも長く、本HPを続けられるよう頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。5〜6日の二日間で、急ぎ休んでいた間の花粉の計測を行いました。飛散開始は、なかったようです。
観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測者:遠藤 朝彦)
捕集開始日時 | 天気 | 花粉数(個/㎠」落下法) | ||||
時 分 | スギ | ヒノキ | その他 | |||
1 | (土) | 22:00
: |
晴れ〜曇り〜雨 | 1.2 | 0.0 | 0.3 |
2 | (日) | 雨〜曇り | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |
3 | (月) | 曇り時々曇り | 0.3 | 0.0 | 0.6 | |
4 | (火) | 晴れ〜曇り〜快晴 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | |
5 | (水) | 晴れ一時曇り・小雨 | 0.0 | 0.0 | 0.6 | |
6 | (木) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |
7 | (金) | 晴れ | 0.3 | 0.0 | 0.0 | |
8 | (土) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.3 |
未だ、当地は飛散開始は、していません。飛散開始には、もう少し気温が上がる必要がありそうです。
東京都アレルギー情報navi.によりますと、都内12地点いずれも飛散開始した気配はありません。測定地点大田でも、飛散開始とした1月8日以後2月5日まで、1.0個/cm2を超えた日すら認められません。マスコミによる、あたかも全国の飛散開始したような報道は完全に、「勇み足」のように思われます。1月8日は、あくまで大田の飛散開始と考えるべきです。もう一つ大事なことは、飛散開始の判定基準に、加えるべき条件があるように思われます。例えば「飛散開始日から少なくとも3日以上花粉が観測される」など。
2014年から2023年までの10年間について24の都道府県を対象に調査した結果では、1月の飛散開始は、静岡1月30日、山口県1月29日、福岡県1月30日しかも1月が飛散開始であったのは全て2014年でした。こうしてみると1月8日の大田の飛散は「狂い咲き」というべきではないでしょうか?
スギ花粉飛散開始日(積算400℃到達日)の予測
元旦からの一日の最高気温を積算した積算値で、スギ花粉飛散開始の目安に用いられます。飛散花粉量を推定する指標とは、異なります。スギは11〜12月になると休眠(動物でいう冬眠)に入ります。そして、本格的に寒くなると休眠から覚め、次いで、開花して花粉を放出します。当地では、平均440〜480℃位が飛散開始の目安です。飛散開始日の予測は、あくまで予測ですから、予測日に必ず飛散開始となるわけではなく、目安です。従いまして、初期療法は、予測される飛散開始日の3〜7日前に開始すれば、患者様が苦しむことなく実施できます。また、飛散開始日から全ての患者様を苦しめるほどの花粉が飛散することは、ほとんどありません。つまり、飛散開始したら、しばらく様子を見てから投薬しても間に合わないことはありません。
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月1日 | 12.2 | 12.2 |
2日 | 13.9 | 26.1 |
3日 | 7.6 | 33.7 |
4日 | 9.6 | 43.3 |
5日 | 10.0 | 53.3 |
6日 | 8.1 | 61.4 |
7日 | 12.9 | 74.3 |
8日 | 12.3 | 86.6 |
9日 | 12.7 | 99.3 |
10日 | 9.4 | 108.7 |
11日 | 11.3 | 120.0 |
12日 | 9.0 | 129.0 |
13日 | 13.4 | 142.4 |
14日 | 12.8 | 155.2 |
15日 | 15.6 | 170.8 |
16日 | 7.7 | 178.5 |
17日 | 9.7 | 188.2 |
18日 | 9.7 | 197.9 |
19日 | 9.2 | 207.1 |
20日 | 13.9 | 221.0 |
21日 | 13.8 | 234.8 |
22日 | 13.4 | 248.2 |
23日 | 13.9 | 262.1 |
24日 | 14.6 | 276.7 |
25日 | 9.2 | 285.9 |
26日 | 12.5 | 298.4 |
27日 | 10.2 | 306.6 |
28日 | 13.6 | 320.2 |
29日 | 12.8 | 333.0 |
30日 | 12.2 | 345.2 |
31日 | 13.2 | 358.4 |
合計 | 358.4 | |
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月合計 | 358.4 | |
2月1日 | 12.2 | 370.6 |
2日 | 8.8 | 379.6 |
3日 | 9.6 | 389.2 |
4日 | 11.2 | 400.4 |
5日 | 9.0 | 409.4 |
6日 | 9.2 | 418.6 |
7日 | 10.6 | 428.8 |
7日までの積算値から予測すると、10〜12日の飛散開始が考えられます。勿論、気温が上昇(開花には15.0℃位の気温が必要です)すれば、ですが。
1月の測定数とシーズンの総数の関係(2011年以後)は下表の通りです
年 度 | ス ギ | ヒ ノ キ | そ の 他 | スギ+ヒノキ
総飛散数 |
2011年 | 1.5 | 0 | 1.2 | 11549.1 |
2012年 | 0.3 | 0 | 1.8 | 2127.6 |
2013年 | 1.8 | 0 | 6.6 | 7661.8 |
2014年 | 0.6 | 0 | 9.5 | 1993.4 |
2015年 | 1.2 | 0 | 10.4 | 2938.1 |
2016年 | 1.2 | 0 | 2.1 | 4184.6 |
2017年 | 2.7 | 0 | 8.9 | 2570.7 |
2018年 | 4.2 | 0 | 11 | 8057.4 |
2019年 | 3 | 0 | 8.7 | 6199.4 |
2020年 | 3.4 | 0 | 16.2 | 2841.6 |
2021年 | 2.4 | 0 | 6.0 | 4567.3 |
2022年 | 1.8 | 0 | 6.7 | 5172.0 |
2023年 | 2.7 | 0 | 4.5 | 7862.7 |
2024年 | 5.1 | 0 | 5.4 | 6300.2 |
2025年 | 9.1 | 0 | 10.6 | ? |
1月のスギ花粉飛散数とその年のスギ、ヒノキ総飛散数の間には、相関はなさそうですが、11月、12月に
続いて1月は、観測史上最も多数でした。なぜ、多くのスギ花粉が観測されるのでしょうか?「豊作だから」では、ないでしょうか。
もし、豊作なら、これまでより多くの花粉が飛散する可能性があります。
1月は1年で最も乾燥が進むと言われていますが、今年の1月は平均53%、最小14%で、12月以上に乾燥したようです。極度の乾燥は、鼻粘膜を壊し、鼻アレルギー(花粉症)の悪化を招くことが、知られています。
年末から、新年にかけて、思いの外多くのスギ花粉が観測されました。
例えば、11月27日は5.9個/cm2、28日は9.6個/cm2でした。12月には12月6日に2.5個/cm2、7日に2.2個/cm2、1月は7日に1.5個/cm2、9日に2.8個/cm2観測されました。しかし、患者様はほとんど来院していません。短期なので、見過ごしてしまった可能性があります。
2月は当地のスギ花粉の飛散が開始する月です。備えを固めなければなりません。今年は、昨年暮れからこれまでになかったスギ花粉の飛散(患者様に症状はみとめられません)が見られています。
11・12月の飛散花粉数と翌年のスギ花粉の総飛散数
年 | スギ12月 | スギ11月 | 翌年のスギ飛散数 |
令和6年 | 14.0 | 21.2 | ? |
令和5年 | 9.5 | 8.5 | 5271.0 |
令和 4年 | 1.8 | 4.5 | 6636.5 |
令和 3年 | 4.2 | 7.0 | 3838.8 |
令和 2年 | 5.8 | 3.0 | 3913.2 |
令和 元年 | 3.0 | 5.8 | 2466.7 |
平成30年 | 6.9 | 9.6 | 4867.8 |
平成29年 | 5.7 | ― | 4162.0 |
平成28年 | 1.5 | ― | 2570.7 |
平成27年 | 2.4 | ― | 4184.6 |
平成26年 | 3.0 | ― | 2938.1 |
平成25年 | 1.5 | ― | 1993.4 |
平成24年 | 2.4 | ― | 1993.4 |
平成23年 | 0.9 | ― | 1971.0 |
平成22年 | 3.0 | ― | 9623.6 |
―印は花粉の観測をしていません。11+12月の花粉数が大きい程、翌春のスギ花
粉観測数が大きい傾向が見られます。また、11、12月の観測数は過去に比較して極めて多数です。1月はどうでしょうか?下表をみて下さい。
花粉症は、花粉が吸入されなければ、起こりません。つまり、木があっても、その木が花粉を作らなければ、花粉は飛散せず、花粉症の発生する余地はありません。これが、農林水産省が開発を進める無花粉スギです。また、農林水産省を始め東京都などは、スギの木の伐採を進めています。伐採の効果は、当院の観測でも、見て取れます。環境省は、花粉症の悪化の原因(例えば、大気汚染など)となる環境を突き止め、これを改善しようとしています。厚生省は、新たな根本的治療を模索しています。対策には多くの省庁が参加、協力をしています。
スギ花粉飛散開始が間近になりました。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、3年前のシーズンで終了しましたので、リアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。
初期療法を開始するなら、そろそろです。まずは、正しく、診断を下してほしいと思います。
しばらく(1月28日から2月27日まで)病(前立腺肥大によるに尿閉、血尿)のため、長男(耳鼻咽喉科医)が務める東京共済病院泌尿器科に入院。一昨日(2月4日)退院いたしました。この間、花粉観測と本HPの更新を休みました。当HPをご覧の皆様、とりわけ参考にされている皆様には、「ご迷惑をお掛けしたのでは」と危惧しております。今後は、健康に留意して、少しでも長く、本HPを続けられるよう頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。この2日で、急ぎ休んでいた間の花粉の計測を行いました。飛散開始は、なかったようで、ほっとしております。
観測花粉数(品川区五反田:観測者 遠藤 朝彦)
捕集開始日時 | 天気 | 花粉数(個/㎠」落下法) | ||||
時 分 | スギ | ヒノキ | その他 | |||
1 | (土) | 22:00 | 晴れ〜曇り〜雨 | 1.2 | 0.0 | 0.3 |
2 | (日) | 22:00 | 雨〜曇り | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
3 | (月) | 22:00 | 曇り時々曇り | 0.3 | 0.0 | 0.6 |
4 | (火) | 22:00 | 晴れ〜曇り〜快晴 | 0.3 | 0.0 | 0.0 |
5 | (水) | 22:00 | 晴れ一時曇り・小雨 | 0.0 | 0.0 | 0.6 |
6 | (木) | 22:00 | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
7 | (金) | 22:00 | 晴れ | 0.3 | 0.0 | 0.0 |
スギ花粉飛散開始日(積算400℃到達日)の予測
元旦からの一日の最高気温を積算した積算値で、スギ花粉飛散開始の目安に用いられます。飛散花粉量を推定する指標とは、異なります。スギは11〜12月になると休眠(動物でいう冬眠)に入ります。そして、本格的に寒くなると休眠から覚め、次いで、開花して花粉を放出します。当地では、平均440〜480℃位が飛散開始の目安です。飛散開始日の予測は、あくまで予測ですから、予測日に必ず飛散開始となるわけではなく、目安です。従いまして、初期療法は、予測される飛散開始日の3〜7日前に開始すれば、患者様が苦しむことなく実施できます。また、飛散開始日から全ての患者様を苦しめるほどの花粉が飛散することは、ほとんどありません。つまり、飛散開始したら、しばらく様子を見てから投薬しても間に合わないことはありません。
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月1日 | 12.2 | 12.2 |
2日 | 13.9 | 26.1 |
3日 | 7.6 | 33.7 |
4日 | 9.6 | 43.3 |
5日 | 10.0 | 53.3 |
6日 | 8.1 | 61.4 |
7日 | 12.9 | 74.3 |
8日 | 12.3 | 86.6 |
9日 | 12.7 | 99.3 |
10日 | 9.4 | 108.7 |
11日 | 11.3 | 120.0 |
12日 | 9.0 | 129.0 |
13日 | 13.4 | 142.4 |
14日 | 12.8 | 155.2 |
15日 | 15.6 | 170.8 |
16日 | 7.7 | 178.5 |
17日 | 9.7 | 188.2 |
18日 | 9.7 | 197.9 |
19日 | 9.2 | 207.1 |
20日 | 13.9 | 221.0 |
21日 | 13.8 | 234.8 |
22日 | 13.4 | 248.2 |
23日 | 13.9 | 262.1 |
24日 | 14.6 | 276.7 |
25日 | 9.2 | 285.9 |
26日 | 12.5 | 298.4 |
27日 | 10.2 | 306.6 |
28日 | 13.6 | 320.2 |
29日 | 12.8 | 333.0 |
30日 | 12.2 | 345.2 |
31日 | 13.2 | 358.4 |
合計 | 358.4 | |
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月合計 | 358.4 | |
2月1日 | 12.2 | 370.6 |
2日 | 8.8 | 379.6 |
3日 | 9.6 | 389.2 |
4日 | 11.2 | 400.4 |
5日 | 9.0 | 409.4 |
6日 | 9.2 | 418.6 |
7日 | ? | ? |
6日までの積算値から予測すると、10〜12日の飛散開始が考えられます。勿論、気温が上昇すれば、ですが。
1月の測定数とシーズンの総数の関係(2011年以後)は下表の通りです
年 度 | ス ギ | ヒ ノ キ | そ の 他 | スギ+ヒノキ
総飛散数 |
2011年 | 1.5 | 0 | 1.2 | 11549.1 |
2012年 | 0.3 | 0 | 1.8 | 2127.6 |
2013年 | 1.8 | 0 | 6.6 | 7661.8 |
2014年 | 0.6 | 0 | 9.5 | 1993.4 |
2015年 | 1.2 | 0 | 10.4 | 2938.1 |
2016年 | 1.2 | 0 | 2.1 | 4184.6 |
2017年 | 2.7 | 0 | 8.9 | 2570.7 |
2018年 | 4.2 | 0 | 11 | 8057.4 |
2019年 | 3 | 0 | 8.7 | 6199.4 |
2020年 | 3.4 | 0 | 16.2 | 2841.6 |
2021年 | 2.4 | 0 | 6.0 | 4567.3 |
2022年 | 1.8 | 0 | 6.7 | 5172.0 |
2023年 | 2.7 | 0 | 4.5 | 7862.7 |
2024年 | 5.1 | 0 | 5.4 | 6300.2 |
2025年 | 9.1 | 0 | 10.6 | ? |
1月のスギ花粉飛散数とその年のスギ、ヒノキ総飛散数の間には、相関はなさそうですが、11月、12月に
続いて1月は、観測史上最も多数でした。なぜ、多くのスギ花粉が観測されるのでしょうか?「豊作だから」では、ないでしょうか。
もし、豊作なら、これまでより多くの花粉が飛散する可能性があります。
1月は1年で最も乾燥が進むと言われていますが、今年の1月は平均53%、最小14%で、12月以上に乾燥したようです。極度の乾燥は、鼻粘膜を壊し、鼻アレルギー(花粉症)の悪化を招くことが、知られています。年末から、新年にかけて、思いの外多くのスギ花粉が観測されました。 例えば、11月27日は5.9個/cm2、28日は9.6個/cm2でした。12月には12月6日に2.5個/cm2、7日に2.2個/cm2、1月は7日に1.5個/cm2、9日に2.8個/cm2観測されました。しかし、患者様はほとんど来院していません。短期なので、見過ごしてしまった可能性があります。
花粉症は、吸入されなければ、起こりません。つまり、木があっても、その木が花粉を作らなければ、花粉は飛散せず、花粉症の発生する余地はありません。これが、農林水産省が開発を進める無花粉スギです。また、農林水産省を始め東京都などは、スギの木の伐採を進めています。伐採の効果は、当院の観測でも、見て取れます。環境省は、花粉症の悪化の原因(例えば、大気汚染など)となる環境を突き止め、これを改善しようとしています。厚生省は、新たな根本的治療を模索しています。対策には多くの省庁が参加、協力をしています。
スギ花粉飛散開始が間近になりました。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、3年前のシーズンで終了しましたので、リアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。
当HPは、しばらく(1月28日から2月27日まで)病(前立腺肥大によるに尿閉、血尿)のため、長男(耳鼻咽喉科医)が務める東京共済病院泌尿器科に入院。一昨日(2月4日)退院いたしました。この間、花粉観測と本HPの更新を休みました。当HPをご覧の皆様、とりわけ参考にされている皆様には、「ご迷惑をお掛けしたのでは」と危惧しております。今後は、健康に留意して、少しでも長く、本HPを続けられるよう頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。この2日で、急ぎ休んでいた間の花粉の計測を行いました。飛散開始は、なかったようです。
時 分 | スギ | ヒノキ | その他 | |||
1 | (土) | 22:00 | 晴れ〜曇り〜雨 | 1.2 | 0.0 | 0.3 |
2 | (日) | 22:00 | 雨〜曇り | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
3 | (月) | 22:00 | 曇り時々曇り | 0.3 | 0.0 | 0.6 |
4 | (火) | 22:00 | 晴れ〜曇り〜快晴 | 0.3 | 0.0 | 0.0 |
5 | (水) | 22:00 | 晴れ一時曇り・小雨 | 0.0 | 0.0 | 0.6 |
6 | (木) | 22:00 | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
スギ花粉飛散開始日(積算400℃到達日)の予測
元旦からの一日の最高気温を積算した積算値で、スギ花粉飛散開始の目安に用いられます。飛散花粉量を推定する指標とは、異なります。スギは11〜12月になると休眠(動物でいう冬眠)に入ります。そして、本格的に寒くなると休眠から覚め、次いで、開花して花粉を放出します。当地では、平均440〜480℃位が飛散開始の目安です。飛散開始日の予測は、あくまで予測ですから、予測日に必ず飛散開始となるわけではなく、目安です。従いまして、初期療法は、予測される飛散開始日の3〜7日前に開始すれば、患者様が苦しむことなく実施できます。また、飛散開始日から全ての患者様を苦しめるほどの花粉が飛散することは、ほとんどありません。つまり、飛散開始したら、しばらく様子を見てから投薬しても間に合わないことはありません。
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月1日 | 12.2 | 12.2 |
2日 | 13.9 | 26.1 |
3日 | 7.6 | 33.7 |
4日 | 9.6 | 43.3 |
5日 | 10.0 | 53.3 |
6日 | 8.1 | 61.4 |
7日 | 12.9 | 74.3 |
8日 | 12.3 | 86.6 |
9日 | 12.7 | 99.3 |
10日 | 9.4 | 108.7 |
11日 | 11.3 | 120.0 |
12日 | 9.0 | 129.0 |
13日 | 13.4 | 142.4 |
14日 | 12.8 | 155.2 |
15日 | 15.6 | 170.8 |
16日 | 7.7 | 178.5 |
17日 | 9.7 | 188.2 |
18日 | 9.7 | 197.9 |
19日 | 9.2 | 207.1 |
20日 | 13.9 | 221.0 |
21日 | 13.8 | 234.8 |
22日 | 13.4 | 248.2 |
23日 | 13.9 | 262.1 |
24日 | 14.6 | 276.7 |
25日 | 9.2 | 285.9 |
26日 | 12.5 | 298.4 |
27日 | 10.2 | 306.6 |
28日 | 13.6 | 320.2 |
29日 | 12.8 | 333.0 |
30日 | 12.2 | 345.2 |
31日 | 13.2 | 358.4 |
合計 | 358.4 |
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月合計 | 358.4 | |
2月1日 | 12.2 | 370.6 |
2日 | 8.8 | 379.6 |
3日 | 9.6 | 389.2 |
4日 | 11.2 | 400.4 |
5日 | 9.0 | 409.4 |
4日までの積算値から予測すると、8〜12日の飛散開始が考えられます。勿論、気温が上昇すれば、ですが。
1月の測定数とシーズンの総数の関係(2011年以後)は下表の通りです
年 度 | ス ギ | ヒ ノ キ | そ の 他 | スギ+ヒノキ
総飛散数 |
2011年 | 1.5 | 0 | 1.2 | 11549.1 |
2012年 | 0.3 | 0 | 1.8 | 2127.6 |
2013年 | 1.8 | 0 | 6.6 | 7661.8 |
2014年 | 0.6 | 0 | 9.5 | 1993.4 |
2015年 | 1.2 | 0 | 10.4 | 2938.1 |
2016年 | 1.2 | 0 | 2.1 | 4184.6 |
2017年 | 2.7 | 0 | 8.9 | 2570.7 |
2018年 | 4.2 | 0 | 11 | 8057.4 |
2019年 | 3 | 0 | 8.7 | 6199.4 |
2020年 | 3.4 | 0 | 16.2 | 2841.6 |
2021年 | 2.4 | 0 | 6.0 | 4567.3 |
2022年 | 1.8 | 0 | 6.7 | 5172.0 |
2023年 | 2.7 | 0 | 4.5 | 7862.7 |
2024年 | 5.1 | 0 | 5.4 | 6300.2 |
2025年 | 9.1 | 0 | 10.6 | ? |
1月のスギ花粉飛散数とその年のスギ、ヒノキそう飛散数の間には、相関はなさそうですが、11月、12月に
続いて観測史上最も多数でした。なぜ、多くのスギ花粉が観測されるのでしょうか?「豊作だから」では、ないでしょうか。
もし、豊作なら、これまでより多くの花粉が飛散する可能性があります。
1月は1年で最も乾燥が進むと言われていますが、平均53%、最小14%で、12月以上に乾燥したようです。
2月、当地ではスギ花粉の飛散が開始する月です。備えを固めなければなりません。今年は、昨年暮れからこれまでになかったスギ花粉の飛散(患者様に症状はみとめられません)が見られています。
11・12月の飛散花粉数と翌年のスギ花粉の総飛散数
年 | スギ12月 | スギ11月 | 翌年のスギ飛散数 |
令和6年 | 14.0 | 21.2 | ? |
令和5年 | 9.5 | 8.5 | 5271.0 |
令和 4年 | 1.8 | 4.5 | 6636.5 |
令和 3年 | 4.2 | 7.0 | 3838.8 |
令和 2年 | 5.8 | 3.0 | 3913.2 |
令和 元年 | 3.0 | 5.8 | 2466.7 |
平成30年 | 6.9 | 9.6 | 4867.8 |
平成29年 | 5.7 | ― | 4162.0 |
平成28年 | 1.5 | ― | 2570.7 |
平成27年 | 2.4 | ― | 4184.6 |
平成26年 | 3.0 | ― | 2938.1 |
平成25年 | 1.5 | ― | 1993.4 |
平成24年 | 2.4 | ― | 1993.4 |
平成23年 | 0.9 | ― | 1971.0 |
平成22年 | 3.0 | ― | 9623.6 |
―印は花粉の観測をしていません。11+12月の花粉数が大きい程、翌春のスギ花
粉観測数が大きい傾向が見られます。また、11、12月の観測数は過去に比較して極めて多数です。1月はどうでしょうか?前表をみて下さい。
1日は、雨が降ってしまい、2日が飛散開始日とは、なりませんでした。ちなみに、2日の雨は12時間近くに及び、雨量は6.5mmでした。雨はおよそ10mm降ると花粉の飛散が止まると思われますが、2日は雨量こそ6.0mmですが、10時間以上も降りましたので、飛散が抑えられたものと思われます。
花粉症は、吸入されなければ、起こりません。つまり、木があっても、その木が花粉を作らなければ、花粉は飛散せず、花粉症の発生する余地はありません。これが、農林水産省が開発を進める無花粉スギです。また、農林水産省を始め東京都などは、スギの木の伐採を進めています。伐採の効果は、当院の観測でも、見て取れます。環境省は、花粉症の悪化の原因となる環境を突き止め、これを改善しようとしています。このように、対策には多くの省庁が参加、協力をしています。
2月になりました。スギ花粉飛散開始まで間近になります。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、3年前のシーズンで終了しましたので、リアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。いくつかの企業で自動計測機器の開発が行われていると聞きます。期待して待ちたいと思います。
病(前立腺肥大によるに尿閉、血尿)のため、1月28日から休診、29日から長男が務める東京共済病院泌尿器科に入院。昨日(2月4日)退院いたしました。この間、花粉観測と本HPの更新を休みました。当HPをご覧の皆様、とりわけ参考にされている皆様には、「ご迷惑をお掛けしたのでは」と危惧しております。今後は、健康に留意して、少しでも長く、本HPを続けられるよう頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。
3日から昨日までのデータです。
スギ花粉飛散開始日(積算400℃到達日)の予測
元旦からの一日の最高気温を積算した積算値で、スギ花粉飛散開始の目安に用いられます。飛散花粉量を推定する指標とは、異なります。スギは11〜12月になると休眠(動物でいう冬眠)に入ります。そして、本格的に寒くなると休眠から覚め、次いで、開花して花粉を放出します。当地では、平均440〜480℃位が飛散開始の目安です。飛散開始日の予測は、あくまで予測ですから、予測日に必ず飛散開始となるわけではなく、目安です。従いまして、初期療法は、予測される飛散開始日の3〜7日前に開始すれば、患者様が苦しむことなく実施できます。また、飛散開始日から全ての患者様を苦しめるほどの花粉が飛散することは、ほとんどありません。つまり、飛散開始したら、しばらく様子を見てから投薬しても間に合わないことはありません。
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月1日 | 12.2 | 12.2 |
2日 | 13.9 | 26.1 |
3日 | 7.6 | 33.7 |
4日 | 9.6 | 43.3 |
5日 | 10.0 | 53.3 |
6日 | 8.1 | 61.4 |
7日 | 12.9 | 74.3 |
8日 | 12.3 | 86.6 |
9日 | 12.7 | 99.3 |
10日 | 9.4 | 108.7 |
11日 | 11.3 | 120.0 |
12日 | 9.0 | 129.0 |
13日 | 13.4 | 142.4 |
14日 | 12.8 | 155.2 |
15日 | 15.6 | 170.8 |
16日 | 7.7 | 178.5 |
17日 | 9.7 | 188.2 |
18日 | 9.7 | 197.9 |
19日 | 9.2 | 207.1 |
20日 | 13.9 | 221.0 |
21日 | 13.8 | 234.8 |
22日 | 13.4 | 248.2 |
23日 | 13.9 | 262.1 |
24日 | 14.6 | 276.7 |
25日 | 9.2 | 285.9 |
26日 | 12.5 | 298.4 |
27日 | 10.2 | 306.6 |
28日 | 13.6 | 320.2 |
29日 | 12.8 | 333.0 |
30日 | 12.2 | 345.2 |
31日 | 13.2 | 358.4 |
合計 | 358.4 |
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月合計 | 358.4 | |
2月1日 | 12.2 | 370.6 |
2日 | 8.8 | 379.6 |
3日 | 9.6 | 389.2 |
4日 | 11.2 | 400.4 |
4日までの積算値から予測すると、8〜12日の飛散開始が考えられます。勿論、気温が上昇すれば、ですが。
昨年暮れから、スギ花粉の飛散は、過去に見られないほど多くの花粉が観測されました。
では、患者様の症状は、どうだったのでしょうか?実は、11〜12月に症状を訴える方は、ほとんどいませんでした。ところが1月になると症状を訴える方が、徐々に出始め、次第に増えだしたのです。この点については、故奥田 稔(日本医科大学耳鼻咽喉科教授)先生のグループが、2005年に「季節前スギ花粉症の高率発症への疑問」と称する論文をアレルギー誌54巻(636-640)に投稿しています。私共慈恵医大耳鼻科のグループもこの点に、以前から疑問を持ち、1997年には、これを疫学的に示し、その後動物を用いた実験で、乾燥冷気による呼吸粘膜の障害が一因であると指摘しました。気象庁のデータによりますと、当地の湿度は、11月、12月に比較しますと1、2月は1年で最も乾燥が進むと予測されています。
1月の測定数とシーズンの総数の関係(2011年以後)は下表の通りです
年 度 | ス ギ | ヒ ノ キ | そ の 他 | スギ+ヒノキ
総飛散数 |
2011年 | 1.5 | 0 | 1.2 | 11549.1 |
2012年 | 0.3 | 0 | 1.8 | 2127.6 |
2013年 | 1.8 | 0 | 6.6 | 7661.8 |
2014年 | 0.6 | 0 | 9.5 | 1993.4 |
2015年 | 1.2 | 0 | 10.4 | 2938.1 |
2016年 | 1.2 | 0 | 2.1 | 4184.6 |
2017年 | 2.7 | 0 | 8.9 | 2570.7 |
2018年 | 4.2 | 0 | 11 | 8057.4 |
2019年 | 3 | 0 | 8.7 | 6199.4 |
2020年 | 3.4 | 0 | 16.2 | 2841.6 |
2021年 | 2.4 | 0 | 6.0 | 4567.3 |
2022年 | 1.8 | 0 | 6.7 | 5172.0 |
2023年 | 2.7 | 0 | 4.5 | 7862.7 |
2024年 | 5.1 | 0 | 5.4 | 6300.2 |
2025年 | 9.1 | 0 | 10.6 | ? |
1月のスギ花粉飛散数とその年のスギ、ヒノキそう飛散数の間には、相関はなさそうですが、1月は11月、12月に続いて観測史上最も多数でした。シーズンのスギ花粉飛散が極めて多くなる、と言う前兆ではないでしょうか?
昨日から2月、当地ではスギ花粉の飛散が開始する月です。備えを固めなければなりません。今年は、昨年暮れからこれまでになかったスギ花粉の飛散(患者様に症状はみとめられません)が認められています。
11・12月の飛散花粉数と翌年のスギ花粉の総飛散数
年 | スギ12月 | スギ11月 | 翌年のスギ飛散数 |
令和6年 | 14.0 | 21.2 | ? |
令和5年 | 9.5 | 8.5 | 5271.0 |
令和 4年 | 1.8 | 4.5 | 6636.5 |
令和 3年 | 4.2 | 7.0 | 3838.8 |
令和 2年 | 5.8 | 3.0 | 3913.2 |
令和 元年 | 3.0 | 5.8 | 2466.7 |
平成30年 | 6.9 | 9.6 | 4867.8 |
平成29年 | 5.7 | ― | 4162.0 |
平成28年 | 1.5 | ― | 2570.7 |
平成27年 | 2.4 | ― | 4184.6 |
平成26年 | 3.0 | ― | 2938.1 |
平成25年 | 1.5 | ― | 1993.4 |
平成24年 | 2.4 | ― | 1993.4 |
平成23年 | 0.9 | ― | 1971.0 |
平成22年 | 3.0 | ― | 9623.6 |
―印は花粉の観測をしていません。11+12月の花粉数が大きい程、翌春のスギ花
粉観測数が大きい傾向が見られます。また、11、12月の観測数は過去に比較して
極めて多数です。1月はどうでしょうか?下表をみて下さい。
日は、スギ花粉が4日振りに1.0個/cm2を超えました。もう1日1.0個/cm2を越えると、その前日、すなわち
2月になりました。スギ花粉飛散開始まで間近になります。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、3年前のシーズンで終了しましたので、リアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。飛散花粉数を参考に、治療、服薬しますと、大幅に薬剤使用量が減ります。つまり、大幅な医療費削減につながります。患者様にとっても、服薬量が減り、安全性が高まり、負担も減少します。
病(前立腺肥大によるに尿閉、血尿)のため、1月28日から休診、29日から長男が務める東京共済病院泌尿器科に入院。昨日(2月4日)退院いたしました。この間、花粉観測と本HPの更新を休みました。当HPをご覧の皆様、とりわけ参考にされている皆様には、「ご迷惑をお掛けしたのでは」と危惧しております。「継続は金なり」と言われます、今後は健康に留意して、少しでも長く、本HPを続けられるよう頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。
発熱や咳などの風邪症状で受診される場合は、ご来院いただく前にお電話(03-3491-2822)でお問い合わせ下さいますようお願い申し上げます。
当院では、東京都内(品川区 五反田)で顕微鏡下で計測した花粉飛散数、および花粉情報など試験的に提供しています。1984年から観測は開始しており、例年2月〜4月のスギ・ヒノキ花粉数を計測しています。
2024年10月9日 インフルエンザワクチンの接種開始しました。ご希望の方は、お電話でのお問い合わせ、あるいは診察時にご相談下さい。
2021年10月29日 予約制を導入しました。ご予約は、窓口または電話03-3491-2822(月〜金曜日の午後2 時から午後7 時)でお願いします。
ご予約を優先とさせていただき、より待ち時間の無い診療を心掛けて感染対策をして参りますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。病状に応じて、前後する場合があります。
2024年3月25日 日本経済新聞社に、花粉観測に関して情報提供をさせていただきました。
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