2025年02月16日-13 花粉情報
東京大田のスギ花粉飛散について
1月の7日から9日にかけて神奈川県自然環境保全センターのスギ林から大量のスギ花粉が放出されたようです。 7日2.5個/cm2、8日2.8個/cm2、9日11.7個/cm2特に9日に多くの飛散がありました。東京都大田では,8日1.2個/cm2、9日1.9個/cm2でした。つまり、神奈川県自然環境保全センター及び周辺のスギ林からの飛散と考えられます。やはり、局地的な飛散と考えるべきではないでしょうか?
東京大田のスギ花粉飛散について
1月の7日から9日にかけて神奈川県自然環境保全センターのスギ林から大量のスギ花粉が放出されたようです。 7日2.5個/cm2、8日2.8個/cm2、9日11.7個/cm2特に9日に多くの飛散がありました。東京都大田では,8日1.2個/cm2、9日1.9個/cm2でした。つまり、神奈川県自然環境保全センター及び周辺のスギ林からの飛散と考えられます。やはり、局地的な飛散と考えるべきではないでしょうか?
日本気象協会の品川区の予報
日付 | 16日
(日) |
17日
(月) |
18日
(火) |
19日
(水) |
20日
(木) |
21日
(金) |
22日
(土) |
予測 |
少ない
|
少ない |
少ない |
少ない |
少ない |
少ない |
少ない |
この予報については、故日本医大名誉教授 奥田 稔先生から的中率が「ほぼ50%」と、低いとの指摘があります。しかも、この予測は飛散開始時や飛散最盛期のように的中して当たり前のデータを含む上に 恐らく天気予報を、根拠にしていると思われるので、この的中率は、天気予報の的中率を超えることもない、とすると臨床現場にいる私も大いに不満です。患者の皆さんは、この情報に従って予防、治療行動をとると考えるならば、さらに不満が残ります。この情報に携わる皆様は、機械的でなく、十分吟味した上で、予報してほしいと思います。
つまり、実測による速報が望ましく、予報が的中したか否かは、当HPで確認していただきたい。今後、多くの情報が公開されることを望みます。
このHPは、1997年2月1日に『慈恵医大耳鼻科花粉症のページ(PH担当:故今井 透先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)』として、開設され、2014年1月7日までに561万件のアクセスがありました。その後、遠藤、今井両医師が慈恵医大を定年退職したため、HPを「東京都の耳鼻科医による花粉症のページ」と改称(HP担当:永倉仁史先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)として継続、2017年12月1日から当院の「花粉症のページ」として継続(HP担当:遠藤 朝彦、花粉観測担当:遠藤 朝彦)と受け継がれています。当HPは昨年末までで、41年になります。本年は42シーズン目となります。ご担当の皆様、よろしくお願い申し上げます。
2017年12月1日から2024年末までのアクエス数は、計886562件でした。
このHPのアクセス数は、昨日397件、元旦からの累積数は20075件でした。
東京都内でスギ、ヒノキ花粉を観測しているのは、公共機関では、東京都(東京都健康安全研究センター)の12地点のみ、民間では、当院(遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック:品川区西五反田)と兼子耳鼻咽喉科医院(西東京市東伏見)の僅か2ヶ所のみ、HPで公表しているのは、東京都の12ヶ所の他には、当院のみです。また、結果を通知している機関は、当院が19ヶ所、兼子耳鼻咽喉科医院が11ヶ所、計30ヶ所にすぎません。今後、観測地点が増えることを期待します。
飛散開始日、本格飛散開始日(20個/cm2以上になった日)
年 | 飛散開始日 | 積算400℃到達日 | 本格飛散開始日 | 同年飛散総数 |
H13(2001) | 2月20日 | 2月14日 | 2月21日 | 4876.7 |
H14(2002) | 2月07日 | 2月05日 | 2月07日 | 5644.9 |
H15(2003) | 2月12日 | 2月12日 | 2月13日 | 3964.9 |
H16(2004) | 2月20日 | 2月09日 | 2月26日 | 460.7 |
H17(2005) | 2月22日 | 2月10日 | 2月23日 | 13948.7 |
H18(2006) | 2月13日 | 2月14日 | 2月15日 | 1132.7 |
H19(2007) | 2月06日 | 2月06日 | 2月13日 | 1775.7 |
H20(2008) | 2月20日 | 2月14日 | 2月23日 | 3599.9 |
H21(2009) | 2月06日 | 2月08日 | 2月12日 | 5785.2 |
H22(2010) | 2月09日 | 2月08日 | 2月21日 | 1557.7 |
H23(2011) | 2月22日 | 2月12日 | 2月25日 | 11549.1 |
H24(2012) | 2月26日 | 2月17日 | 3月04日 | 2127.6 |
H25(2013) | 2月14日 | 2月09日 | 2月22日 | 7661.8 |
H26(2014) | 2月03日 | 2月07日 | 3月04日 | 1993.4 |
H27(2015) | 2月11日 | 2月10日 | 2月23日 | 2938.1 |
H28(2016) | 2月14日 | 2月08日 | 2月21日 | 4184.6 |
H29(2017) | 2月16日 | 2月06日 | 2月17日 | 2570.7 |
H30(2018) | 2月10日 | 2月12日 | 2月24日 | 8057.4 |
H31(2019) | 2月12日 | 2月07日 | 2月20日 | 6199.4 |
R2(2020) | 2月05日 | 2月05日 | 2月13日 | 2841.6 |
R3(2021) | 2月11日 | 2月06日 | 2月14日 | 4567.3 |
R4(2022) | 2月26日 | 2月12日 | 2月27日 | 5172 |
R5(2023) | 2月12日 | 2月08日 | 2月18日 | 7862.7 |
R6(2024) | 2月13日 | 2月11日 | 2月15日 | 6300.2 |
R7(2025) | 2月04日 |
観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測者:遠藤 朝彦)
捕集開始日時 | 天気 | 花粉数(個/㎠」落下法) | ||||
時 分 | スギ | ヒノキ | その他 | |||
1 | (土) | 22:00
: |
晴れ〜曇り〜雨 | 1.2 | 0.0 | 0.3 |
2 | (日) | 雨〜曇り | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |
3 | (月) | 曇り時々曇り | 0.3 | 0.0 | 0.6 | |
4 | (火) | 晴れ〜曇り〜快晴 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | |
5 | (水) | 晴れ一時曇り・小雨 | 0.0 | 0.0 | 0.6 | |
6 | (木) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |
7 | (金) | 晴れ | 0.3 | 0.0 | 0.0 | |
8 | (土) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.3 | |
9 | (日) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |
10 | (月) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.9 | |
11 | (火) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.6 | |
12 | (水) | 晴れ〜曇り | 0.0 | 0.0 | 0.0 | |
13 | (木) | 小雨〜晴れ | 0.0 | 0.0 | 1.5 | |
14 | (金) | 晴れ | 0.9 | 0.0 | 0.6 | |
15 | (土) | 晴れ | 0.0 | 0.0 | 0.9 | |
16 | (日) | 曇り〜小雨〜晴 | 2.2 | 0.0 | 0.6 |
今後、1週間で、最高気温が15℃以上の予想は、15日(土)、16日(日)です。この2日で飛気温が上がれば散開始となる可能性があります。昨年の10日頃には、カバノキ科花粉が、観測されました。この傾向は、一昨年も同じでした。今年は、ここまで花粉の気配すらありませんでしたが、13日は、その他の花粉が1.5個/cm2観測され、その全てがシラカンバ(カバノキ科カバノキ属)でした。
15日は、未明から晴れ、気温も午後3時に13.9℃まで上がりましたので、スギ花粉が飛散する可能性がありましたが、結果は、スギ花粉0.0個/cm2、その他の花粉はシラカンバ0.9個/cm2でした。
16日は、スギ花粉2.2個/cm2でしたので、明日1.0個/cm2以上なら16日が飛散開始日となります。その他は、不明が0.6個/cm2でした。
本日、全国26地点のダダーラム法によるスギ花粉測定値がNPO花粉情報協会のHP及び環境省のHPに掲載されました。全国26地点中飛散開始した地点は、宮崎県宮崎市(2月3日)、横浜市(2月12日)、静岡市(2月12日)のみです。
兼子 順男先生(保谷市東伏見)からも観測値をいただきました。
ダーラム型(個/cm2)
2月 | 天気 | スギ花粉 | ヒノキ花粉 | ||
1 | 土 | 晴 | 0.0 | 0.0 | |
2 | 日 | 雨曇 | 0.0 | 0.0 | |
3 | 月 | 曇 | 0.0 | 0.0 | |
4 | 火 | 晴曇 | 0.0 | 0.0 | |
5 | 水 | 晴 | 0.0 | 0.0 | |
6 | 木 | 晴 | 0.3 | 0.0 | |
7 | 金 | 晴 | 0.3 | 0.0 | |
8 | 土 | 晴 | 0.6 | 0.0 | |
9 | 日 | 晴 | 0.0 | 0.0 | |
10 | 月 | 晴 | 0.0 | 0.0 | |
11 | 火 | 晴 | 0.3 | 0.0 | |
12 | 水 | 晴 | 0.3 | 0.0 | |
13 | 木 | 晴 | 0.0 | 0.0 | 風強い |
佐橋 紀男先生から富里市と習志野市の観測値をいただきました。
富里市:ダーラム型(個/cm2)
2月 | スギ1) | ヒノキ2) | イチイ属 | ハンノキ属 | イネ科 | ブナ科 | マツ属 | その他 |
1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 |
2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
4 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 2.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
5 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.6 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
6 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
7 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 3.2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
8 | 0.9 | 0.0 | 0.0 | 0.9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
9 | 0.9 | 0.0 | 0.0 | 1.2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
10 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
11 | 0.9 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
12 | 2.8 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
富里市:ロータリー型
2月 | スギ1) | ヒノキ2) | イチイ属 | ハンノキ属 | シデ属 | マツ属3) | イネ科 | スゲ属 | その他 |
1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.6 |
2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 |
3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
4 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 3.1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
5 | 2.8 | 0.0 | 0.0 | 0.6 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
6 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
7 | 1.5 | 0.0 | 0.0 | 1.9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.9 |
8 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 |
9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
10 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
11 | 1.5 | 0.0 | 0.0 | 2.2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 1.9 |
12 | 11.4 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 |
習志野市:ダーラム型(個/cm2)
2月 | スギ1) | ヒノキ2) | イチイ属 | ハンノキ属 | シデ属 | マツ属3) | イネ科 | スゲ属 | その他 |
1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
4 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.6 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
5 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
6 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
7 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
8 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.3 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
10 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
11 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 1.9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
ロータリー型の方が感度が良く、富里市は、ロータリー型では、11日が飛散開始日となりました。当地との比較はダーラム型でお願いします。
昨年の2月11日のコメントは、「昨年の2月7日には、ハンノキ0.3個/cm2とオオバヤシャブシ03個/cm2が初観測されました。ちなみに一昨年の初観測は、ハンノキ1月23日、シラカンバ2月11日、オオバヤシャブシ2月13日でした。今年は2月早々にシラカンバ(1月23日初観測)、ハンノキが観測され、昨日はシラカンバが0.3個/cm2観測されましたが、オオバヤシャブシ(1月25日初観測)は2月にはまだ観測されません。」とあります。いずれにしましても、少なからずカバノキ科花粉が観測されています。スギ花粉の飛散開始日も2023年は2月12日、2024年は2月13日でした。ところが今年は、ここまでスギのみならずその他の花粉もほとんど観測されません。この違いは、気温にありそうです。
2月 日 | 2025年 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
1 | 12.2 | 16.3 | 13.1 | 11.2 | 14.0 | 13.4 |
2 | 8.8 | 7.6 | 9.2 | 11.1 | 15.6 | 13.8 |
3 | 9.6 | 11.7 | 6.2 | 11.8 | 11.8 | 15.2 |
4 | 11.2 | 6.9 | 11.2 | 8.5 | 12.6 | 11.4 |
5 | 9.0 | 6.2 | 12.0 | 9.2 | 12.4 | 15.2 |
6 | 9.2 | 5.4 | 13.6 | 8.2 | 15.0 | 6.9 |
7 | 10.6 | 9.6 | 15.4 | 9.7 | 16.3 | 6.9 |
8 | 9.7 | 11.3 | 11.7 | 9.1 | 11.0 | 12.7 |
9 | 11.5 | 11.3 | 10.6 | 10.8 | 9.6 | 8.3 |
10 | 11.4 | 12.4 | 3.5 | 6.1 | 12.1 | 10.1 |
11 | 10.5 | 12.8 | 14.1 | 9.2 | 14.1 | 11.7 |
12 | 12.7 | 12.7 | 16.9 | 9.9 | 11.7 | 16.0 |
13 | 13.1 | 17.3 | 10.3 | 5.0 | 16.2 | 18.2 |
14 | 14.5 | 18.5 | 10.7 | 8.0 | 18.2 | 16.0 |
15 | 12.6 | 21.1 | 7.8 | 11.6 | 14.1 | 16.2 |
16 | 16.2 |
25 | 5.8 | 12.7 | 13.4 | |
26 | 13.3 | 10.7 | 14.7 | |
27 | 11.4 | 15.0 | 18.5 |
太字は飛散開始日、飛散開始には、少なくとも15℃前後の気温が必要と考えられます。今シーズンは過去5年と比較して気温が低く推移していますので、飛散開始は、この後と思われます。
なお、飛散開始以後は、大小はあれど、連日落下花粉が観測されます。飛散開始日がポツンと1日だけ観測されたことは過去にありません。
スギ花粉飛散開始日(積算400℃到達日)の予測
元旦からの一日の最高気温を積算した積算値で、スギ花粉飛散開始の目安に用いられます。飛散花粉量を推定する指標とは、異なります。スギは11〜12月になると休眠(動物でいう冬眠)に入ります。そして、本格的に寒くなると休眠から覚め、次いで、開花して花粉を放出します。当地では、平均440〜480℃位が飛散開始の目安です。飛散開始日の予測は、あくまで予測ですから、予測日に必ず飛散開始となるわけではなく、目安です。従いまして、初期療法は、予測される飛散開始日の3〜7日前に開始すれば、患者様が苦しむことなく実施できます。また、飛散開始日から全ての患者様を苦しめるほどの花粉が飛散することは、ほとんどありません。つまり、飛散開始したら、しばらく様子を見てから投薬しても間に合わないことはありません。
日付 | 1日の最高気温 | 最高気温の積算値 |
1月合計 | 358.4 | |
2月1日 | 12.2 | 370.6 |
2日 | 8.8 | 379.6 |
3日 | 9.6 | 389.2 |
4日 | 11.2 | 400.4 |
5日 | 9.0 | 409.4 |
6日 | 9.2 | 418.6 |
7日 | 10.6 | 429.2 |
8日 | 9.7 | 438.9 |
9日 | 11.5 | 450.8 |
10日 | 11.4 | 461.7 |
11日 | 10.5 | 472.2 |
12日 | 12.7 | 484.9 |
13日 | 13.1 | 498.0 |
14日 | 14.5 | 512.5 |
15日 | 14.0 | 526.3 |
15日までの積算値から予測すると、すでに飛散開始しても良い状況にあります。勿論、気温が上昇すれば(大体、当地で再高気温15.0℃が目安)、ですが。都心、都下、近県を含め、気温は久しぶりに・15.0℃以上のようです。ここまで気温が低く推移しましたので、スギ花粉の飛散が見られていません。
都心 16.2
青梅 15.9
海老名 15.8
三浦 14.3
所沢 14.9
秩父 16.1 積算温度は、いつ飛散開始してもおかしくない状況にありますが、 都下を含めて最高気温が15℃以上になるのは、16日になりました。15℃あれば、スギ花粉が飛散すると思われます。
1月の測定数とシーズンの総数の関係(2011年以後)は下表の通りです
年 度 | ス ギ | ヒ ノ キ | そ の 他 | スギ+ヒノキ
総飛散数 |
2011年 | 1.5 | 0 | 1.2 | 11549.1 |
2012年 | 0.3 | 0 | 1.8 | 2127.6 |
2013年 | 1.8 | 0 | 6.6 | 7661.8 |
2014年 | 0.6 | 0 | 9.5 | 1993.4 |
2015年 | 1.2 | 0 | 10.4 | 2938.1 |
2016年 | 1.2 | 0 | 2.1 | 4184.6 |
2017年 | 2.7 | 0 | 8.9 | 2570.7 |
2018年 | 4.2 | 0 | 11 | 8057.4 |
2019年 | 3 | 0 | 8.7 | 6199.4 |
2020年 | 3.4 | 0 | 16.2 | 2841.6 |
2021年 | 2.4 | 0 | 6.0 | 4567.3 |
2022年 | 1.8 | 0 | 6.7 | 5172.0 |
2023年 | 2.7 | 0 | 4.5 | 7862.7 |
2024年 | 5.1 | 0 | 5.4 | 6300.2 |
2025年 | 9.1 | 0 | 10.6 | ? |
1月のスギ花粉飛散数とその年のスギ、ヒノキ総飛散数の間には、相関はなさそうですが、11月、12月に
続いて1月は、観測史上最も多くのスギ花粉が観測されました。なぜ、多くのスギ花粉が観測されるのでしょうか?「豊作だから」では、ないでしょうか。もし、豊作なら、今シーズンは、これまでより多くの花粉が飛散する可能性があります。
1月は1年で最も乾燥が進むと言われていますが、今年の1月は平均53%、最小14%で、12月以上に乾燥したようです。極度の乾燥は、鼻粘膜を壊し、鼻アレルギー(花粉症)の悪化を招くことが、知られています。
年末から、新年にかけて、思いの外多くのスギ花粉が観測されました。
例えば、11月27日は5.9個/cm2、28日は9.6個/cm2でした。12月には12月6日に2.5個/cm2、7日に2.2個/cm2、1月は7日に1.5個/cm2、9日に2.8個/cm2観測されました。しかし、患者様はほとんど来院していません。短期なので、見過ごしてしまった可能性があります。もし、この日に症状が出ているならば、花粉症が重い(重症)可能性があります。是非、専門医の診察を受けて下さい。
2月は当地のスギ花粉の飛散が開始する月(平成元年以来、飛散開始が2月を外れたことはありません。)です。備えを固めなければなりません。今シーズンは、昨年暮れに、これまでになかったスギ花粉の多くの飛散(患者様に症状はみとめられません)が見られています。
11・12月の飛散花粉数と翌年のスギ花粉の総飛散数
年 | スギ12月 | スギ11月 | 翌年のスギ飛散数 |
令和6年 | 14.0 | 21.2 | ? |
令和5年 | 9.5 | 8.5 | 5271.0 |
令和 4年 | 1.8 | 4.5 | 6636.5 |
令和 3年 | 4.2 | 7.0 | 3838.8 |
令和 2年 | 5.8 | 3.0 | 3913.2 |
令和 元年 | 3.0 | 5.8 | 2466.7 |
平成30年 | 6.9 | 9.6 | 4867.8 |
平成29年 | 5.7 | ― | 4162.0 |
平成28年 | 1.5 | ― | 2570.7 |
平成27年 | 2.4 | ― | 4184.6 |
平成26年 | 3.0 | ― | 2938.1 |
平成25年 | 1.5 | ― | 1993.4 |
平成24年 | 2.4 | ― | 1993.4 |
平成23年 | 0.9 | ― | 1971.0 |
平成22年 | 3.0 | ― | 9623.6 |
―印は花粉の観測をしていません。
11+12月の花粉数が大きい程、翌春のスギ粉観測数が大きい傾向が見られます。また、昨年11、12月の観測数は過去に比較して極めて多数です。1月はどうでしょうか?下表をみて下さい。
スギ花粉飛散開始が間近になりました。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、2021年のシーズンで終了(消滅)しましたので、都内でのリアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。当地の飛散開始は15〜18日と推測されます。初期療法を開始して下さい。ただし、まずは正しく、診断を下して下さい。
昨日まで10日晴れが、しかもほぼ快晴が続きました。この間の日照時間は、平均8.1時間/日、最小湿度の平均は21.3%、つまり極端に乾燥していました。乾燥による鼻や皮膚の病気にご注意ください。確かに、ダーラム法で捉えられない少量の飛散花粉で、刺激を受ける方がいるとは思いますが、発症に至ることは、ほとんどないと思われます。むしろ、寒暖差や乾燥、細菌やビールスの感染による合併症をいち早く発見して、これらを治療しておくことが、悪化予防にもなり、この時期は極めて大切です。本日、未明と朝に小雨が降りました。久しぶりの雨でした。
発熱や咳などの風邪症状で受診される場合は、ご来院いただく前にお電話(03-3491-2822)でお問い合わせ下さいますようお願い申し上げます。
当院では、東京都内(品川区 五反田)で顕微鏡下で計測した花粉飛散数、および花粉情報など試験的に提供しています。1984年から観測は開始しており、例年2月〜4月のスギ・ヒノキ花粉数を計測しています。
2024年10月9日 インフルエンザワクチンの接種開始しました。ご希望の方は、お電話でのお問い合わせ、あるいは診察時にご相談下さい。
2021年10月29日 予約制を導入しました。ご予約は、窓口または電話03-3491-2822(月〜金曜日の午後2 時から午後7 時)でお願いします。
ご予約を優先とさせていただき、より待ち時間の無い診療を心掛けて感染対策をして参りますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。病状に応じて、前後する場合があります。
2024年3月25日 日本経済新聞社に、花粉観測に関して情報提供をさせていただきました。
2024年6月1日 保険医療機関のおける掲示
2020年4月29日 「オンライン診療ついて」まとめました。LINEによる診療を当院再診患者様に対して開始しました。
2018.1.18 東京都花粉症患者実態調査について