日: 2025年2月8日

2025年02月08日-8 花粉情報

観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測者:遠藤 朝彦)

  捕集開始日時 天気   花粉数(個/㎠」落下法)
    時 分   スギ ヒノキ その他
1 (土) 22:00

 

:

晴れ〜曇り〜雨 1.2 0.0 0.3
2 (日) 雨〜曇り 0.0 0.0 0.0
3 (月) 曇り時々曇り 0.3 0.0 0.6
4 (火) 晴れ〜曇り〜快晴 0.3 0.0 0.0
5 (水) 晴れ一時曇り・小雨 0.0 0.0 0.6
6 (木) 晴れ 0.0 0.0 0.0
7 (金)   晴れ 0.3 0.0 0.0
8 (土)   晴れ 0.0 0.0 0.3

未だ、当地は飛散開始は、していません。飛散開始には、もう少し気温が上がる必要がありそうです。


2025年02月08日-7 花粉情報

東京都アレルギー情報navi.によりますと、都内12地点いずれも飛散開始した気配はありません。測定地点大田でも、飛散開始とした1月8日以後2月5日まで、1.0個/cm2を超えた日すら認められません。マスコミによる、あたかも全国の飛散開始したような報道は完全に、「勇み足」のように思われます。1月8日は、あくまで大田の飛散開始と考えるべきです。もう一つ大事なことは、飛散開始の判定基準に、加えるべき条件があるように思われます。例えば「飛散開始日から少なくとも3日以上花粉が観測される」など。

2014年から2023年までの10年間について24の都道府県を対象に調査した結果では、1月の飛散開始は、静岡1月30日、山口県1月29日、福岡県1月30日しかも1月が飛散開始であったのは全て2014年でした。こうしてみると1月8日の大田の飛散は「狂い咲き」というべきではないでしょうか?

 


2025年02月08日-6 花粉情報

スギ花粉飛散開始日(積算400到達日)の予測

元旦からの一日の最高気温を積算した積算値で、スギ花粉飛散開始の目安に用いられます。飛散花粉量を推定する指標とは、異なります。スギは11〜12月になると休眠(動物でいう冬眠)に入ります。そして、本格的に寒くなると休眠から覚め、次いで、開花して花粉を放出します。当地では、平均440〜480位が飛散開始の目安です。飛散開始日の予測は、あくまで予測ですから、予測日に必ず飛散開始となるわけではなく、目安です。従いまして、初期療法は、予測される飛散開始日の3〜7日前に開始すれば、患者様が苦しむことなく実施できます。また、飛散開始日から全ての患者様を苦しめるほどの花粉が飛散することは、ほとんどありません。つまり、飛散開始したら、しばらく様子を見てから投薬しても間に合わないことはありません。

日付 1日の最高気温 最高気温の積算値
1月1日 12.2 12.2
2日 13.9 26.1
3日 7.6 33.7
4日 9.6 43.3
5日 10.0 53.3
6日                        8.1 61.4
7日 12.9 74.3
8日 12.3 86.6
9日 12.7 99.3
10日 9.4 108.7
11日 11.3 120.0
12日 9.0 129.0
13日 13.4 142.4
14日 12.8 155.2
15日 15.6 170.8
16日 7.7 178.5
17日 9.7 188.2
18日 9.7 197.9
19日 9.2 207.1
20日 13.9 221.0
21日 13.8 234.8
22日 13.4 248.2
23日 13.9 262.1
24日 14.6 276.7
25日 9.2 285.9
26日 12.5 298.4
27日 10.2 306.6
28日 13.6 320.2
29日 12.8 333.0
30日 12.2 345.2
31日 13.2 358.4
合計 358.4
 

 

 

 

 

 

日付 1日の最高気温 最高気温の積算値
1月合計   358.4
2月1日 12.2 370.6
2日 8.8 379.6
3日 9.6 389.2
4日 11.2 400.4
5日 9.0 409.4
6日 9.2 418.6
7日 10.6 428.8

7日までの積算値から予測すると、10〜12日の飛散開始が考えられます。勿論、気温が上昇(開花には15.0℃位の気温が必要です)すれば、ですが。

 


2025年02月08日-5 花粉情報

1月の測定数とシーズンの総数の関係(2011年以後)は下表の通りです

年 度 ス  ギ ヒ ノ キ そ の 他 スギ+ヒノキ

総飛散数

2011年 1.5 0 1.2 11549.1
2012年 0.3 0 1.8 2127.6
2013年 1.8 0 6.6 7661.8
2014年 0.6 0 9.5 1993.4
2015年 1.2 0 10.4 2938.1
2016年 1.2 0 2.1 4184.6
2017年 2.7 0 8.9 2570.7
2018年 4.2 0 11 8057.4
2019年 3 0 8.7 6199.4
2020年 3.4 0 16.2 2841.6
2021年 2.4 0 6.0 4567.3
2022年 1.8 0 6.7 5172.0
2023年 2.7 0 4.5 7862.7
2024年 5.1 0 5.4 6300.2
2025年 9.1 0 10.6

1月のスギ花粉飛散数とその年のスギ、ヒノキ総飛散数の間には、相関はなさそうですが、11月、12月に

続いて1月は、観測史上最も多数でした。なぜ、多くのスギ花粉が観測されるのでしょうか?「豊作だから」では、ないでしょうか。

もし、豊作なら、これまでより多くの花粉が飛散する可能性があります。

1月は1年で最も乾燥が進むと言われていますが、今年の1月は平均53%、最小14%で、12月以上に乾燥したようです。極度の乾燥は、鼻粘膜を壊し、鼻アレルギー(花粉症)の悪化を招くことが、知られています。

年末から、新年にかけて、思いの外多くのスギ花粉が観測されました。

例えば、11月27日は5.9個/cm2、28日は9.6個/cm2でした。12月には12月6日に2.5個/cm2、7日に2.2個/cm2、1月は7日に1.5個/cm2、9日に2.8個/cm2観測されました。しかし、患者様はほとんど来院していません。短期なので、見過ごしてしまった可能性があります。


2025年02月08日-4 花粉情報

2月は当地のスギ花粉の飛散が開始する月です。備えを固めなければなりません。今年は、昨年暮れからこれまでになかったスギ花粉の飛散(患者様に症状はみとめられません)が見られています。

11・12月の飛散花粉数と翌年のスギ花粉の総飛散数

スギ12月 スギ11月 翌年のスギ飛散数
令和6年 14.0 21.2
令和5年 9.5 8.5 5271.0
令和 4年 1.8 4.5 6636.5
令和 3年 4.2 7.0 3838.8
令和 2年 5.8 3.0 3913.2
令和 元年 3.0 5.8 2466.7
平成30年 6.9 9.6 4867.8
平成29年 5.7 4162.0
平成28年 1.5 2570.7
平成27年 2.4 4184.6
平成26年 3.0 2938.1
平成25年 1.5 1993.4
平成24年 2.4 1993.4
平成23年 0.9 1971.0
平成22年 3.0 9623.6

―印は花粉の観測をしていません。11+12月の花粉数が大きい程、翌春のスギ花

粉観測数が大きい傾向が見られます。また、11、12月の観測数は過去に比較して極めて多数です。1月はどうでしょうか?下表をみて下さい。


2025年02月08日-3 花粉情報

花粉症は、花粉が吸入されなければ、起こりません。つまり、木があっても、その木が花粉を作らなければ、花粉は飛散せず、花粉症の発生する余地はありません。これが、農林水産省が開発を進める無花粉スギです。また、農林水産省を始め東京都などは、スギの木の伐採を進めています。伐採の効果は、当院の観測でも、見て取れます。環境省は、花粉症の悪化の原因(例えば、大気汚染など)となる環境を突き止め、これを改善しようとしています。厚生省は、新たな根本的治療を模索しています。対策には多くの省庁が参加、協力をしています。


2025年02月08日-2 花粉情報

スギ花粉飛散開始が間近になりました。環境省花粉観測システム(はなこさん)は、3年前のシーズンで終了しましたので、リアルタイムの花粉情報は当院の情報のみになってしまいました。そこで、今シーズンも頑張って、観測ならびに情報提供を続けたいと思います。

初期療法を開始するなら、そろそろです。まずは、正しく、診断を下してほしいと思います。


2025年02月08日-1 花粉情報

しばらく(1月28日から2月27日まで)病(前立腺肥大によるに尿閉、血尿)のため、長男(耳鼻咽喉科医)が務める東京共済病院泌尿器科に入院。一昨日(2月4日)退院いたしました。この間、花粉観測と本HPの更新を休みました。当HPをご覧の皆様、とりわけ参考にされている皆様には、「ご迷惑をお掛けしたのでは」と危惧しております。今後は、健康に留意して、少しでも長く、本HPを続けられるよう頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。この2日で、急ぎ休んでいた間の花粉の計測を行いました。飛散開始は、なかったようで、ほっとしております。