2025年3月21日(金)-7 花粉情報

さて、ここまでのお話から、飛散花粉数のみでは、我々医師は局地のことしか判断できません。患者様の行動範範囲は思いの外広く、行き先も千差万別です。これらを全てカバーするには地点毎の情報では、不足です。広範な計測結果を、天気図の様な方法で、作ることは出来ないものか、と思いあぐねます。そこで、日本における観測地点について、大まかですが、調べました。一応、これでほぼ網羅したと考えられる地方別の結果です。

関東地方(落下法20ヶ所、ポーレンロボ:80ヶ所)

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
22埼玉さいたま市 -1 2/16 3神奈川県登戸 po
22同加須市        -2 po 3同相模湖 po
22同寄居 po 3同厚木市 po
22同秩父  Po 3同川崎市 po
22同熊谷 po 3同横浜市 po
22同坂戸 Po 3同横須賀市 po
22同飯能 po 3同湘南 po
22同川越 po 3同秦野 po
22同所沢 po 3同小田原 po
22同久喜 po 3同箱根 po
22同春日部 po 48栃木県黒磯市-10 po
22越谷 po 48同大田原市 po
2東京都葛飾       -3 2/16 48同川治 po
2東京都杉並   -4 2/15 48同奥日光 po
2東京都北 2/24 48同矢板 po
2東京都太田 2/15 48同今市市 po
2東京都青梅 2/13 48同宇都宮市 po
2東京都八王子 2/14 48 同鳥山 po
2東京都多摩 2/14 48同真岡市 po
2東京都町田 2/14 48同足利市 po
2東京都立川 2/14 48同小山市 po
2東京都府中 2/12 49茨城県鹿嶋市-11 po
2 東京都小平市 2/14 49同取手 po
12東京都保谷市  -5 2/16 49同つくば市 po
13東京都品川区  -6 2/16 49同土浦市 po
60.同奥多摩       -7     po 49同古河市 po
60.同青梅 po 49同下館 po
60.同八王子 po 49同笠間 po
60.立川 po 49同水戸市 po
60.町田 po 49同日立市 po
60.練馬  Po 49同北茨城 po
60.同新宿 po 22同飯能 po
60.世田谷 Po 22同川越 po
60.東京 po 22同所沢 po
60.お台場 po 22同久喜 po
20.神奈川県厚木市  -8 1/7 22同春日部 po
21.同横浜市金沢区 2/12 22越谷 po
3同相模原市西区   -9 po 10千葉県銚子市- 12 2/17

 

地点 飛散開始日 地点 飛散開始日
11千葉県習志野 2/15 11同館山 po
11千葉県習志野 2/12 50群馬県水上-14 po
11千葉県富里市   50同草津 po
11千葉県柏市-  13 po 50同沼田 po
11同船橋市 po 50同嬬恋 po
11同成田市 po 50同前橋市 po
11同佐原市 po 50同下仁田 po
11同銚子市 po 50同高崎市 po
11同千葉氏 po 50同伊勢崎市 po
11同木更津市 po 50同桐生 po
11同茂原市 po 50同太田市 po
11同勝浦 po 50同館林 po

22.さいたま市健康科学研究センター  2.3.4.60.48.49。11.50ウエザーニュース

  1. 東京都保険医療局:東京都アレルギー情報navi.
  2. 兼子 順男先生(兼子耳鼻咽喉科医院)
  3. 遠藤 朝彦(遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック)
  4. 神奈川県自然環境保全センター
  5. 神奈川県保険医協会
  6. 銚子市立病院

11佐橋 紀男先生(花粉情報協会)

関東地方では、ネットで簡単に調べただけで、100ヶ所もの測定地点があることがわかりました。これらの情報を合わせて分析すれば、花粉の流れが分析でき、治療に新たな展開が開けるように思われます。花粉観測は花粉症の診療において、担当医師の医療行為の基礎であり、観測値を見れば患者の皆さんの症状をある程度計ることもできます。また、花粉症治療に用いられる薬剤を重複して用いなくともよくなります。つまり、花粉症治療の根幹です。これが実現しますと大幅な医療費削減につながります。私が大まかに計算したところ、削減額は数十億円にのぼります。さて、これだけ多くの方が関わっているのに、またこれほど医療に役立つのに、これほど医療費の削減ができるのに、つまり飛散花粉の観測は、花粉症治療上の根本あるいは治療の命脈とも考えられます。花粉観測に対して、なぜ医療保険の適応はできないのでしょうか?これまで誰もこの点を主張なかったのでしょうか?今後、多くの医師が関わらないといけないのでしょうか?花粉観測は、医師でなくとも、検査技師、看護師あるいは事務担当の方でも、少し訓練と講義を受ければ、どなたにもできると思います。ただし、担当者が安心して仕事ができるように、身分と収入の保証が必要と考えます。現状を見ますと、これらのことは今後の花粉症医療において、急務と考えられます。花粉情報協会さんには、こうした養成プログラム作成と講習会を開催することを強く求めたいと思います。

この調査は、まだ終わっていません。判明次第加筆します。