2025年3月20日(木)-7 花粉情報
さて、ここまでのお話から、飛散花粉数のみでは、我々医師は局地のことしか判断できません。患者様の行動範範囲は思いの外広く、行き先も千差万別です。これらを全てカバーするには地点毎の情報では、不足です。広範な計測結果を、天気図の様な方法で、作ることは出来ないものか、と思いあぐねます。そこで、日本における観測地点について、大まかですが、調べました。一応、これでほぼ網羅したと考えられる地方別の結果です。
関東地方(落下法20ヶ所、ポーレンロボ:80ヶ所)
地点 | 飛散開始日 | 地点 | 飛散開始日 |
22埼玉さいたま市 -1 | 2/16 | 3神奈川県登戸 | po |
22同加須市 -2 | po | 3同相模湖 | po |
22同寄居 | po | 3同厚木市 | po |
22同秩父 | Po | 3同川崎市 | po |
22同熊谷 | po | 3同横浜市 | po |
22同坂戸 | Po | 3同横須賀市 | po |
22同飯能 | po | 3同湘南 | po |
22同川越 | po | 3同秦野 | po |
22同所沢 | po | 3同小田原 | po |
22同久喜 | po | 3同箱根 | po |
22同春日部 | po | 48栃木県黒磯市-10 | po |
22越谷 | po | 48同大田原市 | po |
2東京都葛飾 -3 | 2/16 | 48同川治 | po |
2東京都杉並 -4 | 2/15 | 48同奥日光 | po |
2東京都北 | 2/24 | 48同矢板 | po |
2東京都太田 | 2/15 | 48同今市市 | po |
2東京都青梅 | 2/13 | 48同宇都宮市 | po |
2東京都八王子 | 2/14 | 48 同鳥山 | po |
2東京都多摩 | 2/14 | 48同真岡市 | po |
2東京都町田 | 2/14 | 48同足利市 | po |
2東京都立川 | 2/14 | 48同小山市 | po |
2東京都府中 | 2/12 | 49茨城県鹿嶋市-11 | po |
2 東京都小平市 | 2/14 | 49同取手 | po |
12東京都保谷市 -5 | 2/16 | 49同つくば市 | po |
13東京都品川区 -6 | 2/16 | 49同土浦市 | po |
60.同奥多摩 -7 | po | 49同古河市 | po |
60.同青梅 | po | 49同下館 | po |
60.同八王子 | po | 49同笠間 | po |
60.立川 | po | 49同水戸市 | po |
60.町田 | po | 49同日立市 | po |
60.練馬 | Po | 49同北茨城 | po |
60.同新宿 | po | 22同飯能 | po |
60.世田谷 | Po | 22同川越 | po |
60.東京 | po | 22同所沢 | po |
60.お台場 | po | 22同久喜 | po |
20.神奈川県厚木市 -8 | 1/7 | 22同春日部 | po |
21.同横浜市金沢区 | 2/12 | 22越谷 | po |
3同相模原市西区 -9 | po | 10千葉県銚子市- 12 | 2/17 |
地点 | 飛散開始日 | 地点 | 飛散開始日 |
11千葉県習志野 | 2/15 | 11同館山 | po |
11千葉県習志野 | 2/12 | 50群馬県水上-14 | po |
11千葉県富里市 | 50同草津 | po | |
11千葉県柏市- 13 | po | 50同沼田 | po |
11同船橋市 | po | 50同嬬恋 | po |
11同成田市 | po | 50同前橋市 | po |
11同佐原市 | po | 50同下仁田 | po |
11同銚子市 | po | 50同高崎市 | po |
11同千葉氏 | po | 50同伊勢崎市 | po |
11同木更津市 | po | 50同桐生 | po |
11同茂原市 | po | 50同太田市 | po |
11同勝浦 | po | 50同館林 | po |
22.さいたま市健康科学研究センター 2.3.4.60.48.49。11.50ウエザーニュース
- 東京都保険医療局:東京都アレルギー情報navi.
- 兼子 順男先生(兼子耳鼻咽喉科医院)
- 遠藤 朝彦(遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック)
- 神奈川県自然環境保全センター
- 神奈川県保険医協会
- 銚子市立病院
11佐橋 紀男先生(花粉情報協会)
関東地方では、ネットで簡単に調べただけで、100ヶ所もの測定地点があることがわかりました。これらの情報を合わせて分析すれば、花粉の流れが解明でき、治療に新たな展開が開けるように思われます。花粉観測は花粉症の診療において、担当医師の医療行為の基礎であり、観測値を見れば患者の皆さんの症状をある程度計ることもできます。また、花粉症治療に用いられる薬剤を重複して用いなくともよくなります。つまり、花粉症治療の根幹です。これが実現しますと大幅な医療費削減につながります。私が大まかに計算したところ、削減額は数十億円にのぼります。さて、これだけ多くの方が関わっているのに、またこれほど医療に役立つのに、これほど医療費の削減ができるのに、つまり飛散花粉の観測は、花粉症治療上の根本あるいは治療の命脈とも考えられます。花粉観測に対して、なぜ医療保険の適応はできないのでしょうか?これまで誰もこの点を主張なかったのでしょうか?今後、多くの医師が関わらないといけないのでしょうか?花粉観測は、医師でなくとも、検査技師、看護師あるいは事務担当の方でも、少し訓練と講義を受ければ、どなたにもできると思います。ただし、担当者が安心して仕事ができるように、身分と収入の保証が必要と考えます。現状を見ますと、出来ていません。これらのことは今後の花粉症医療において、急務と考えられます。花粉情報協会さんには、こうした養成プログラム作成と講習会を開催することを強く求めたいと思います。
この調査は、まだ終わっていません。判明次第加筆します。