2025年3月19日(火)-1 花粉情報
保谷市東伏見は、スギ花粉が大量に飛散しているようです。13日から3日続けて極めて多くの花粉が記録されています。3日間合計で、スギ花粉1615.1個/cm2、ヒノキ花粉271.6個/cm2、合計1886.7個/cm2にもなりました。当地のスギ花粉観測数の推移が、今シーズンは、例年とやや傾向が違っていることは、既に3月2日に皆様にお伝えしました。当地では、この3日間に観測されたスギ、ヒノキ花粉は149.4個/cm2でしたので、保谷市の僅か7.9%でした。
この結果が何故もたらされたか、疑問に思って以後私なりに分析してみました。3月上旬の風向が昨年とは異なることが原因ではないかと考えました。前回の検討では、保谷市は北風、当地では南風でした。当地の南は東京湾ですから、スギ花粉の飛散は少ない計算になります。今回、当地は149.4個/cm2でしたが、保谷市の兼子耳鼻科ではなんと1615.1個/cm2、さらにヒノキ花粉が149.4個/cm2も観測されました。早速気象データを調べました。すると、前回2日から3日は、当地は南南東から北北西の風(2.2m/s)でした。一方、保谷市に近い練馬では1日中北北西の風2.3m/sでした。やはり、風それも風向きの影響のようでした。
さて、今回当地は、北西〜北北西の風が2.2〜3.3m/sでした。一方、保谷に近い練馬では、北風2.6〜3.3m/sでしたので、保谷市の方がより北風の影響を受けたものと推測されます。
もう一つ、気になる点があり、昨日検討しました。つまり、今シーズンはある方の要望で、花粉の染色を、カルベラ液からグリセリンゼリーに変えました。ところが、当地の観測数が保谷市や習志野市と比較して余りに少ないので、昨日カルベラ液による染色でカウントして見ました。するとスギ花粉の観測数は、20.1個/cm2、グリセリンゼリーによる染色では、5.6個/cm2でしたので、なんと3.6倍でした。これは無視できる数値ではありません。そこで、本日から検証を始めました。日毎にカウントする場所を交互に変えて観測、結果を比較しました。
カルベラ液とグリセリンゼリーの相違
日付 | カルベラ液 | グリセリンゼリー | 差異 |
3-19 | 21.0 | 9.6 | 2.2 |
3-18 | 20.1 | 5.6 | 3.6 |
3-17 | 193.5 | 40.7 | 4.8 |
3-16 | 16.7 | 20.4 | 0.8 |
3-15 | 164.8 | 55.9 | 2.9 |
平均3.0倍 今後プレパラート上の測定位置を変えて比較
なんと平均約3倍の測定値に差が認められました。カルベラ液による染色、測定ですと、例年通り兼子 順男先生の保谷市の結果とほぼ一致し、例年通りです。私のミスです。心からお詫びして訂正いたします。
こうした分析も詳細な測定結果があって、はじめて可能になります。自動計測機にはそれなりの精度が求められます。今後、さらに検証結果をご報告いたします。