2025年03月06日- 花粉情報

○3月6日(木):2月の測定数とシーズンの総数の関係(2001年以後)

2月の測定数とシーズンの総数の関係(2001年以後)は下表の通りです。

年 度 ス  ギ ヒ ノ キ そ の 他 スギ・ヒノキ

総飛散数

2009年 2025.5 7.4 40.4 5785.2
2010年 199.9 0.0 13.2 1557.7
2011年 1404.7 0.0 25.5 11549.1
2012年 15.8 0.0 13.7 2127.6
2013年 194.7 0 25.4 7661.8
2014年 68.5 0.0 10.5 1993.4
2015年 450.8 0.0 14.1 2938.1
2016年 473.8 2.1 21.6 4184.6
2017年 389.7 0.3 22.9 2570.7
2018年 341.3 3.3 12.8 8057.4
2019年 811.2 0.0 20.6 6199.4
2020年 1412.0 0.0 23.4 2841.6
2021年 445.7 3.0 27.5 4567.3
2022年 57.3 0.0 10.0 5172.0
2023年 1129.3 16.5 27.7 7862.7
2024年 900.6 5.6 33.9 6300.2
2025年 65.4 0.0 14.8

2月は、主にスギ花粉が飛散、ヒノキはほとんど観測されず、その他の花粉も少ない傾向にあります。本年は、2012年(15.8個/cm2)、2022年(57.3個/cm2)に次いで少数でした。2月に襲来した強い寒波が影響したようです。2月少数すなわち総数が少ないと言うわけでもありません。3月は要注意です。

○3月6日(木):、スギ、ヒノキ花粉は、主に2〜4月に飛散します。花芽から放出された花粉が飛散する時には、風に乗って、数十キロ〜百キロ運ばれます。当地(品川)には、スギ林が存在しませんので、どこから(発生源)飛来するか、これが問題です。そこで、都心の1〜4月に吹く風の、風向を調べてみました。1〜2月は大半が北寄りの風、3〜4月は、反対に南寄りの風が主に吹くことが判りました。

月毎の風向(東京都:気象庁 過去の気象データ検索)

2024年1〜4月

1月 2月 3月 4月
北西 31 23 19 8
西北西 8 4 6 2
北北西 1 7 7  
北東 2 5 2 5
東北東 1 3    
4   4  
南西 1      
1 5 9 14
南南東 4 2 6 10
南南西 3     2
西南西       2
南東     6 8
1 1   4

1〜2月と3〜4月は風向が変わります。つまり、当地に落下する花粉の発生源が異なることを

意味します。1〜2月は赤城周辺で産生される花粉が、埼玉、多摩を横切って多摩川に沿って

飛来します(人工衛星を用いて確認)。3〜4月は、南東からの風に乗ってきた花粉が東京湾

上空で集まり、反転して、陸地(都心)に向かうと言われています。とはいえ、東京都内の風向

は、上表のように、様々です。いわゆる天気だけで、飛散量の推測が難しいのは、風向き、

風速なども、花粉飛散に大きく影響するためと考えられます。

○3月6日(木):飛散開始日以後のスギ花粉飛散状況

2025年 2024年 2023年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年
飛散開始日 2.2 4.3 1.2 19.1 1.2 6.8 1.2 1.5
1日後 2.5 4.3 4.6 29.1 2.2 1.9 2.2 3.1
    2 0.6 29.0 0.6 4.6 7.1 0.3 0.6 2.5
    3 0.6 36.4 0.0 70.1 24.1 0.6 0.6 0.0
     4 1.2 13.0 1.2 51.9 31.8 1.2 5.2 2.5
     5 0.0 13.6 3.7 25.6 163.9 0.9 1.5 9.9
     6 0.0 16.0 61.1 63.9 105.9 0.6 7.4 2.2
     7 0.6 30.6 140.1 204.6 11.1 17.0 8.6 3.7
     8 0.3 145.1 144.4 199.1 33.3 39.8 37.0 2.5
     9 2.5 0.9 18.2 135.2 60.2 44.8 24.1 1.8
     10 17.6 0.0 4.9 15.7 98.5 32.7 22.2 13.0
11 21.0 41.7 79.6 27.8 277.5 7.4 93.9 12.8
     12 13.3 40.1 21.9 52.2 534.9 299.7 21.6 2.5
     13 98.1 160.8 50.6 160.2 45.4 189.8 143.8 0.0
     14 208.3 254.3 48.1 188.3 17.3 19.8 327.8 55.2

多くの場合、飛散開始から10日以内に、飛散数100個/cm2に達しますが、本年は飛散開始後14日目に飛散数100個/cm2を超えました。2018年以来の100個/cm2以上を記録しない年にはなりませんでした。小雨が降り続いていましたが、破裂花粉(半数以上)も含めて208.3個/cm2観測されました。スギ花粉は、水分を含むと破裂すると言われますが、3日の天気は、花粉に水分を与えるに最適な天気だったようです。

○3月6日(木):佐橋 紀男先生から富里市と習志野市の観測値をいただきました。富里市は最新のデータです。25日から「極めて多く」のスギ花粉が観測されています。爆発的飛散ですので、ご注意下さい。

富里市:ダーラム型(個/cm2)

2月 スギ1) ヒノキ2) イチイ属 ハンノキ属 イネ科 ブナ科 マツ属 その他
19 7.4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
20 1.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
21 1.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
22 14.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
23 13.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
24 13.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
25 179.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
26 265.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

 

富里市:ロータリー型

2月 スギ1) ヒノキ2) イチイ属 ハンノキ属 シデ属 マツ属3) イネ科 スゲ属 その他
19 28.0 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
20 2.9 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
21 5.1 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
22 43.5 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
23 40.4 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
24 19.8 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
25 414.8 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
26 528.7 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

 

習志野市:ダーラム型(個/cm2)

2月 スギ1) ヒノキ2) イチイ属 ハンノキ属 シデ属 マツ属3) イネ科 スゲ属 その他
10 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
11 0.0 0.0 0.0 1.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
12 1.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
13 0.6 0.0 0.0 1.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
14 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
15 6.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
16 11.7 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
17 10.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
18 1.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
19 1.5 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
20 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

 

ロータリー型の方が感度が良く、富里市は、ロータリー型では、ダーラム型の2倍近く補集しています。富里市では、25日から極めて多くの飛散を記録しています。都心でも多くのスギ花粉が観測されています(東京都の花粉情報)。当地との比較はダーラム型でお願いします。習志野市は15日が飛散開始日だったようです。

○3月6日(木):兼子 順男先生(保谷市東伏見)からも観測値をいただきました。

ダーラム型(個/cm2)

2   天気 スギ花粉 ヒノキ花粉
11 0.3 0.0
12 0.3 0.0
13 0.0 0.0
14 0.0 0.0
15 0.3 0.0
16 3.0 0.0
17 晴曇 9.6 0.0
18 晴曇 0.6 0.0
19 2.3 0.0
20 1.0 0.0
21 0.6 0.0
22 0.0 0.0
23 4.3 0.0
24 4.3 0.0
25 6.6 0.0
26 120.0 0.0
27 51.3 0.0
28 125.0 0.0
1 86.6 0.0
2 221.3 0.0
3 雨雪 138.3 0.0
4 曇雨雪 38.3 0.0

16日飛散開始。飛散開始後、大小はありますが、多くの飛散が続いています。

○3月6日(木):飛散開始日、本格飛散開始日(20個/cm2以上になった日)

飛散開始日 積算400℃

到達日

本格飛散

開始日

最大飛散日 同年飛散総
H13(2001) 2月20日 2月14日 2月21日 3月07日 4876.7
H14(2002) 2月07日 2月05日 2月07日 3月01日 5644.9
H15(2003) 2月12日 2月12日 2月13日 3月28日 3964.9
H16(2004) 2月20日 2月09日 2月26日 2月26日 460.7
H17(2005) 2月22日 2月10日 2月23日 3月18日 13948.7
H18(2006) 2月13日 2月14日 2月15日 2月23日 1132.7
H19(2007) 2月06日 2月06日 2月13日 3月06日 1775.7
H20(2008) 2月20日 2月14日 2月23日 3月12日 3599.9
H21(2009) 2月06日 2月08日 2月12日 2月16日 5785.2
H22(2010) 2月09日 2月08日 2月21日 3月11日 1557.7
H23(2011) 2月22日 2月12日 2月25日 3月16日 11549.1
H24(2012) 2月26日 2月17日 3月04日 3月07日 2127.6
H25(2013) 2月14日 2月09日 2月22日 3月10日 7661.8
H26(2014) 2月03日 2月07日 3月04日 3月21日 1993.4
H27(2015) 2月11日 2月10日 2月23日 3月10日 2938.1
H28(2016) 2月14日 2月08日 2月21日 3月09日 4184.6
H29(2017) 2月16日 2月06日 2月17日 3月07日 2570.7
H30(2018) 2月10日 2月12日 2月24日 3月04日 8057.4
H31(2019) 2月12日 2月07日 2月20日 3月22日 6199.4
R2(2020) 2月05日 2月05日 2月13日 2月23日 2841.6
R3(2021) 2月11日 2月06日 2月14日 2月23日 4567.3
R4(2022) 2月26日 2月12日 2月27日 3月16日 5172
R5(2023) 2月12日 2月08日 2月18日 3月02日 7862.7
R6(2024) 2月13日 2月11日 2月15日 3月02日 6300.2
R7(2025) 2月16日 2月04日 2月27日    

今年は、積算温度400℃に達したのは、2月4日で、2001年以来最も早く到達しました。ところが、その後

寒波の影響で気温が下がり、しかも寒波は結構ながく止まり、飛散開始は比較的遅い16日になりました。

○3月6日(木):現時点で判明している飛散開始日

地点 飛散

開始日

地点 飛散

開始日

地点 飛散

開始日

1北海道札幌市   4山口県宇部市 2/14    
1青森県弘前市   4山口県長門市 2/11    
1山形県山形市 2/27 5大阪府高槻市      
1栃木県壬生町 2/26 5大阪府枚方市      
1埼玉県さいたま 2/25 5大阪府守口市      
1.2東京都千代田 2/15 5大阪府寝屋川      
1神奈川県横浜市 2/13 6長崎県長崎市 〜2/21    
1石川県小松市 2/27 6長崎県佐世保 〜2/21    
1山梨県甲府市 2/15 6長崎県諫早市 ~2/21    
1岐阜県大垣市 2/16 7福井県福井市 2/28    
1静岡県静岡市 2/12 7福井県堺市 2/17    
1三重県津市 2/17 7福井県鯖江市 2/28    
1京都府京都市 2/27 7福井県敦賀市 2/26    
1大阪府泉佐野市 2/25 8青森県青森市      
1兵庫県西宮市 2/26 8青森県八戸市 2/17    
1奈良県奈良市   9兵庫県洲本 2/25    
1和歌山県橋本市 2/25 9兵庫県加古川 2/25    
1鳥取県米子市 2/25 10千葉県銚子市 2/17    
1広島県尾道市 2/25 11千葉県富里市 2/12    
1山口県山口市 2/16 11千葉県習志野 2/15    
1香川県三木町   12東京都保谷市 2/16    
1愛媛県松山市 2/25 13東京都品川区 2/16    
1福岡県福岡市 2/14 14静岡県富士 2/12    
1熊本県八代市 2/17 14静岡県清水 2/12    
1宮崎県宮崎市 2/3 14同静岡駿河区 2/3    
2東京都葛飾 2/16 14同葵区 2/12    
2東京都杉並 2/15 14同浜松市 2/10    
2東京都北          
2東京都太田 2/15        
2東京都青梅 2/13        
2東京都八王子 2/14        
2東京都多摩 2/14        
2東京都町田 2/14        
2東京都立川 2/14        
2東京都府中 2/12        
2 東京都小平 2/14        
3神奈川県厚木市 1/7        
4山口県山口市 1/27        
4山口県岩国市 2/16        
  1. NPO花粉情報協会HP:花粉いんふぉ
  2. 東京都保険医療局:東京都アレルギー情報
  3. 神奈川県自然環境保全センター
  4. 山口県医師会:県内20ヶ所で測定(山口大学、周東総合病院、済生会山口総合病院など)
  5. 大阪医科薬科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科HP:4ヶ所
  6. 長崎県医師会:8ヶ所
  7. 福井県衛生環境研究センター:4ヶ所
  8. 青森県花粉情報研究会:5ヶ所
  9. 兵庫県立健康科学研究所 保険医療部:5ヶ所
  10. 調子市立病院
  11. 佐橋 紀男先生担当
  12. 兼子 順男先生担当
  13. 遠藤 朝彦担当
  14. 耳鼻咽喉科静岡県地方部会会員有志:5ヶ所

○3月6日(木):3月です。前項でも述べましたように、1〜2月とは風向きをはじめ天候が変わります。今週の品川区の気象予報によりますと、以下のような予報となっています。

日付 最高気温 最低気温 天気 花粉飛散予測 実測値(品川)
   25日 11.0 3.0 晴れ 少ない 2.5
   26 16.0 5.0 晴れ一時曇り やや多い 17.6
   27日 15.0 4.0 晴れ 多い 21.0
   28日 16.0 5.0 晴れ 多い 13.3
3月 1日 17.0 8.0 晴れ 非常に多い 52.8
   2日 19.0 9.0 晴れ時々曇り 極めて多い 100.6
   3日 6.0 6.0 雨一時雪 少ない 208.3
   4日 8.0 2.0 曇りのち雨 少ない 16.4
   5日 8.0 2.0 雪のち雨 少ない 0.0
   6日 14.0 8.0 曇り 多い 84.3
   7日 11.0 3.0 晴時々曇り 多い  
   8日 8.0 2.0 曇り時々晴 多い  

天気はNHK、花粉飛散予測は、日本気象協会から。

3日は、「未明から小雨が続き、夕方には霙」の予報でした。飛散する花粉は、「少ない」と思われましたが、思いの外多く、雨が降り出す前に上空に舞い上がった花粉が、降り始めには落下してきたようです。つまり、降雨、立ち所に花粉0.0個/cm2とは、なりません。降り始めは、かえって落下してくることがあります。降り始めは、その点にご注意ください。湿度が上がる(90%以上)とスギの花芽は、閉じて花粉の放出が止まります。雨が続くか、10mm以上の雨が降ると落下花粉は、一時0.0個/cm2になります。本日は、すでに上空にあった花粉が多数落下したと考えられます。

○花粉数(1平方cmあたり)のランク(基準)について

少ない       :10個未満

やや多い      :10個〜30個未満

多い         :30個〜50個未満

非常に多い    :50個〜100個未満

極めて多い    :100個以上

○3月6日(木):観測花粉数(測定地点:品川区五反田 観測者:遠藤 朝彦)

  捕集開始日時 天気   花粉数(個/㎠」落下法)
    時 分   スギ ヒノキ その他
1 (土) 22:00

 

晴れ 52.8 0.0 0.9
2 (日) 晴時々曇り 98.1 2.5 2.2
3 (月)   曇り〜小雨 208.3 0.0 0.3
4 (火)   曇り〜小雨〜霙 16.4 0.0 1.5
5 (水)   霙〜小雨〜曇り 0.0 0.0 0.0
6 (木)   曇り一時小雨 84.3 0.00.6  

スギ花粉数が急激に増加しました。その他の花粉は、全て種別不明でした。当地は27日に本格飛散開始日となりました。2日は、ヒノキと思われる花粉が2.5個/cm2、初観測でした。その他は、ハンノキ1.5個/cm2、不明0.6個/cm2でした。3日は、小雨が降っているにも関わらず、大飛散でした。4日は、曇り〜小雨一時霙と変わりやすく、気温も大変低い1日でした。本日、観測されたスギ花粉は全く破裂しておらず、昨日の多くの花粉の破裂は、地上に落下した後に雨が降り注いだ可能性があります。その他の花粉は、ハンノキが0.6個/cm2、不明が0.9個/cm2でした。

○3月6日(木): このHPは、1997年2月1日に『慈恵医大耳鼻科花粉症のページ(PH担当:故今井 透先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)』として、開設され、2014年1月7日までに561万件のアクセスがありました。その後、遠藤、今井両医師が慈恵医大を定年退職したため、HPを「東京都の耳鼻科医による花粉症のページ」と改称(HP担当:永倉仁史先生、花粉観測担当:遠藤 朝彦)として継続、2017年12月1日から当院の「花粉症のページ」として継続(HP担当:遠藤 朝彦、花粉観測担当:遠藤 朝彦)と受け継がれています。当HPは昨年末までで、41年になります。本年は42シーズン目となります。ご担当の皆様、よろしくお願い申し上げます。

2017年12月1日から2024年末までのアクエス数は、計886562件でした。

本HPのアクセス数は、昨日482件、元旦からの累積数は27855件でした。

3日、TV(フジTV)にて、スギ花粉症に関する報道があり、当院での花粉観測の様子が放映されました。結果、当院のHPは、891件ものアクセスをいただきました。花粉症の皆様のお役に立つと嬉しいです。

東京都内でスギ、ヒノキ花粉を観測しているのは、公共機関では、東京都(東京都健康安全研究センター)の12地点のみ、民間では、当院(遠藤耳鼻咽喉科アレルギークリニック:品川区西五反田)と兼子耳鼻咽喉科医院(西東京市東伏見)の僅か2ヶ所のみ、HPで公表しているのは、東京都の12ヶ所の他には、当院のみです。また、結果を通知している機関は、当院が19ヶ所、兼子耳鼻咽喉科医院が11ヶ所、計30ヶ所にすぎません。今後、観測地点が増えることを期待します。

○3月6日(木):

飛散花粉数には、日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」が令和5年12月に改訂、定めた表示ランクがあります。以下のとおりです。

花粉数(1平方cmあたり)のランク(基準)

 

少ない      :10個未満

やや多い     :10個〜30個未満

多い        :30個〜50個未満

非常に多い    :50個〜100個未満

極めて多い    :100個以上

 

私が経験上おおよその目安にしている治療基準がありますので、以下にお示しします。

治療の目安

薬が効果を発揮できるレベル:「多い」ならほぼ有効

「非常に多い」では、マスクの併用が必要

「極めて多い」では、薬の効果が出にくい

減感作療法は       :「非常に多い」までは、ほぼ100%効果的

101〜300個では、効果的の方が明らかに多い

300個以上では、薬の併用が必要かつ効果的。

 

さて、それでは1日に100個/cm2を超える日は、どのくらいあるでしょうか。当地で調べた結果が以下のとおりです。

過去の飛散状況

年度 100個/cm2

以上の日数

300個/cm2

以上の日数

シーズン

花粉総数

R6 16 4 6300.2
R5 16 7 7862.7
R4 18 2 5172.0
R3 14 3 4567.3
R2 6 1 2841.6
H31 22 4 6199.4
H30 22 8 8057.4
H29 7 0 2573.4
H28 10 2 4147.8
H27 7 2 2938.1

年に数日、治療が効果を発揮できないほど、多くの花粉が飛散する時があります。

そのような日々の最も有効な対策は、外出を避ける、または短時間に止めることです。