2025年02月02日-6 花粉情報
昨年暮れから、スギ花粉の飛散は、過去に見られないほど多くの花粉が観測されました。
では、患者様の症状は、どうだったのでしょうか?実は、11〜12月に症状を訴える方は、ほとんどいませんでした。ところが1月になると症状を訴える方が、徐々に出始め、次第に増えだしたのです。この点については、故奥田 稔(日本医科大学耳鼻咽喉科教授)先生のグループが、2005年に「季節前スギ花粉症の高率発症への疑問」と称する論文をアレルギー誌54巻(636-640)に投稿しています。私共慈恵医大耳鼻科のグループもこの点に、以前から疑問を持ち、1997年には、これを疫学的に示し、その後動物を用いた実験で、乾燥冷気による呼吸粘膜の障害が一因であると指摘しました。気象庁のデータによりますと、当地の湿度は、11月、12月に比較しますと1、2月は1年で最も乾燥が進むと予測されています。