日: 2024年10月19日

2024年10月19日-7 花粉情報

初期療法において行わなければならない事項、知っておかなければならない事項を提示しています。

感染症(上気道炎、インフルエンザ等)の予防と治療

冬季の対策でも申し上げましたが、過去にスギ・ヒノキ花粉症の皆様の協力を得て、インフルエンザや上気道炎と花粉症の関係を検討しました。その結果、インフルエンザや上気道炎は花粉症に大きな影響を与えていました。ここ数年はこれらにコロナウィルス感染症が加わり、これらの予防と医療は極めて重要になっています。そこで私どもは、マスク、温湿度調節、ソーシャルディスタンスなどの指導を通じて対策を実施した所、その効果が確認できました。結果は、冬の乾燥冷気と上気道炎、インフルエンザ等の感染症に対する対策を適切に行うとスギ・ヒノキ花粉症の症状が総じて軽く済むことを突き止めました。これらの対策に免疫療法を加える(初期療法)と70%以上の方がシーズンを通じて軽症で済み、半数以上の方が、薬を用いずにシーズンを過ごすことができることも確認しました。来シーズンに向けて是非実行して下さい。新型コロナ対策も勿論並行して行って下さい。 開始するなら、直ぐに精査、実行されると良いと考えます。

 


2024年10月19日-6 花粉情報

先週、「秋の花粉は、カナムグラを除いて、1.0個/cm2以下になり、早くも終わりそうです。これからは、室内塵(ダニ)アレルギーの季節です。衣替え、大掃除の際には、室内塵を吸い込まない様に注意してください。」と指摘しました。

令和2年から観測数が1.0個/cm2以下になった時期を比較しますと以下の様になり、令和4年の終息が特に早く、令和5年が遅いのが目立ちます。今年はカナムグラを除いて、令和2年以来最も早い収束となりそうです。(表は全て10月、数字は日)

イネ科 ブタクサ属 ヨモギ属 カナムグラ
令和2年 4〜10 24〜 4〜10 18〜24
令和3年
令和4年 10〜16 3〜9 3〜9 3〜9
令和5年 23〜29 30〜 23〜29 16〜22
令和6年 〜6 〜6 〜6  

2024年10月19日-5 花粉情報

例年に比べて気温の高い日々が続いています。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6 26.6 30.9 23.5
10 18.9 23.7 14.7 21.5 25.8 18.1

また、今年の9月は「観測史上最も暑い9月」だったようです(TVのニュース)。しかし、東京は

「6〜9月で比較すると昨年の方が暑く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」とも考えられます。また、10月も昨年と比較しますと、明らかに気温が高く、夏日が続いています。この夏の気象条件が来春のスギ、ヒノキ花粉の飛散量に、どのような影響があるのか、未経験の暑さで、定かではありません。

  2022年 2023年 2024年
日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量
6 167.6 17.4 137.5 16.3 158.1 17.4
7 176.4 17.3 250.4 21.6 199.6 18.5
8 150.4 15.4 222.3 19.0 198.8 17.4
9 143.7 13.9 143.7 13.9 160.8 13.9
10 119.4 9.9 200.6 13.5    

日照時間、日射量は上の表のとおりです。今後の花芽調査の結果が待たれますし、ご注目下さい。


2024年10月19日-4 花粉情報

天候が昨年までと大きく変化しています。

  気温
天気 平均 最高 最低
1 曇り〜雨〜晴れ 23.3 26.6 20.1
2 曇り〜晴れ一時雨 26.5 31.9 22.0
3 曇り時々雨 23.1 25.4 21.6
4 曇り一時雨 25.9 30.4 22.3
5 雨一時曇り 21.3 24.5 18.9
6 曇り一時雨〜晴 21.3 22.9 19.1
7 晴れ〜曇り一時雨 25.0 29.9 20.7
8 18.8 25.3 15.1
9 雨一時曇り〜晴れ 16.0 17.7 14.9
10 曇り〜晴れ 17.8 22.1 15.2
11 曇り〜晴れ 19.0 24.3 14.3
12 晴れ 20.6 25.8 16.4
13 晴れ 20.9 26.6 16.9
14 晴れ時々曇り 20.8 26.4 16.8
15 晴れ一時曇り 22.1 26.6 17.9
16 曇り 22.6 26.4 19.0
17 曇り一時雨 22.8 26.0 20.7
18 曇り時々雨 21.6 22.9 20.5

「9月は観測史上最も暑い9月」だったようです(TVニュース)。10月2日は9月22日以来の30.0℃超えでした。一方、9日は急激に気温が下がり、11月中旬の気温とのことでした(TVニュース)。今月の8日は、平均気温が、20.0℃以下でした。これは、6月4日以来の20.0℃以下の日でした。9日はさらに寒く、最高気温が17.7℃で20℃以下でした.20℃以下は、5月9日(18.9℃)以来でした10月は1〜10日は連日雨が降り(一時的で降水量0.5mmに満たない小雨も含む)、11日からは概ね晴れが続きましたが、17日からやや荒れた天気となり、9日以来の雨となりました。。


2024年10月19日-3 花粉情報

当HPは、2017年12月1日に開設しました。それ以来、14日まで874415件のアクセスをいただきました。花粉観測は、観測を開始した昭和59年(1984)以来、今年で41年目になりますが、令和2年から年間を通じて観測を試み、一昨年から年間を通じて速報を提供しています。観測を続けていますと、毎回新たな情報に回り会えます。順次、ご報告申し上げておりますが、お役に立っていますでしょうか?皆様のお役に立つと考えられる限り、観測を続けたいと思っております。今後とも、ご活用下さいます様、よろしくお願い申し上げます。

今年は例年になく異常な気候が続いています。スギ花粉の生育にも少なからず影響して、飛散予測が極めて難しいと考えられます。佐橋 紀男先生から、「やはり夏の高い気温が雄花の成長を阻害している可能性もあります。キンモクセイも今年はよく見ないとわからないくらいしか開花しませんでした。ヒガンバナも1週間以上遅れて開花です。」

との情報が寄せられています。それだけに速報が重要となると思われますので、ご注視下さい。


2024年10月19日-2 花粉情報

昨年の10月11日(水)に、当HPで、以下のご報告をいたしました。

「日本気象協会は9月28日に、2024年春の花粉飛散予測を発表しました。全国的には、「今夏の猛暑は影響し例年(過去10年の平均)、比は1.2〜2.3倍に 前シーズンよりは減少傾向」としています。東京は例年比110〜150%、前シーズン比80%で、昨年よりやや少ないと予想されています」。

昨シーズン当地では、1/1から4/30までに、スギ花粉6636.5個/cm2、ヒノキ花粉1227.0個/cm2観測され、合計は7863.5個/cm2でした。つまり、「2024年春は6290個/cm2前後の飛散があると推測しています。また、例年(3566個/cm2)比では、4280〜8200個/cm2と予測されます。」と、当地の私の予測を発表しました。

今年の実測値は、「スギ花粉5272.0個/cm2、ヒノキ花粉1028.2個/cm2、合計6300.2個/cm2」でした。.予測は6290個/cm2前後でしたので、適中したと言えます。最近は、かなり的確な予測が可能となっています。今後の報告にご注目下さい。


2024年10月19日-1 花粉情報

佐橋 紀男先生から以下の情報をいただきました。

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2):富里
10 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
1 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
2 0.0 0.0 0.5 0.0 0.2 3.1 0.0
3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 3.1 0.0
4 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 1.2 0.0
5 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.3
6 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0
7 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 12.0 0.0
8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
10 0.0 0.0 1.4 0.0 0.0 1.5 0.6
11 0.3 0.0 0.9 0.0 0.0 0.8 0.0
12 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
13 0.0 0.0 2.2 0.0 0.0 0.0 0.3
14              
15              

「昨日は一日秋晴れでしたので、イネ科花粉が9月26日以来2,2個/cm2  観測できしたが、その他の花粉は姿を見せてくれませんでした。 これからセイタカアワダチソウ(セイタカアキノキリンソウ)の開花シーズン到来ですが、虫媒花でも少ないながら捕集できると思います。データ表に次回から加えます。

先週近くのスギ雄花定点観測木を見てきましたが、なんと9月下旬と殆ど大きさは変わらないのです。やはり夏の高い気温が雄花の成長を阻害している可能性もあります。キンモクセイも今年はよく見ないとわからないくらいしか開花しませんでした。ヒガンバナも1週間以上遅れて開花です。」とお知らせいただきました。