日: 2024年10月15日

2024年10月15日-6 花粉情報

初期療法において行わなければならない事項は13日に提示しました。項目順に、具体策をご説明しています。

飛散予測

ご存知のように、日本では毎年のように春になるとスギ、ヒノキ花粉症で多くの人が悩まされます。スギ(ヒノキ科スギ属)は北海道の南部以南の日本全土に分布しています。世界的には日本と中国に分布しています。ヒノキ(ヒノキ科ヒノキ属)  は日本では福島以南九州に分布し、世界的には日本と台湾にしか生息していません。日本におけるスギ、ヒノキの飛散予測は日本でしか入手できません。予測は前年夏の気象、11月のスギ花粉飛散数、元旦からの毎日の最高気温の積算値、花芽の目視調査などの結果を基に飛散開始日や飛散数を予測します。飛散予測の結果は日本花粉学会、日本気象協会、環境庁を始め関係省庁、東京都を始めとする地方自治体、研究機関、製薬会社などから発信されています。アドレスは当HPの「リンク」をご覧ください。ちなみに来春の日本気象協会の予測から換算した当地の予測値は

品川の2025年のスギ+ヒノキ花粉の飛散予測値は5359個となっています。

昨年の85%、10年平均の106%に相当します。 平年並みと言うことになります。

シーズン飛散量、例年とは過去10年(2015~2024年)の平均

 


2024年10月15日-5 花粉情報

秋の花粉は、カナムグラを除いて、1.0個/cm2以下になり、早くも終わりそうです。これからは、室内塵(ダニ)アレルギーの季節です。衣替え、大掃除の際には、室内塵を吸い込まない様に注意してください。

令和2年から観測数が1.0個/cm2以下になった時期を比較しますと以下の様になり、令和4年の終息が特に早いのが目立ちます。(表は全て10月)

イネ科 ブタクサ属 ヨモギ属 カナムグラ
令和2年 4〜10 24〜 4〜10 18〜24
令和3年
令和4年 10〜16 3〜9 3〜9 3〜9
令和5年 23〜29 30〜 23〜29 16〜22
令和6年        

2024年10月15日-4 花粉情報

9月3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)、比較的過ごしやすい日々でした。6日以後、晴れて再び暑くなり、平均気温は28.0℃を超え、最高気温は33℃を超える暑さが続きました。9月としては、記録的高温で、9月18日は歴史上最も遅い夏日でした。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6 26.6 30.9 23.5
10 18.9 23.7 14.7      

また、今年の9月は「観測史上最も暑い9月」だったようです(TVのニュース)。しかし、東京は「6〜9月で比較すると昨年の方が暑く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」とも考えられます。また、この夏の気象条件が来春のスギ、ヒノキ花粉の飛散量に、どのような影響があるのか、未経験の暑さで、定かではありません。

  2022年 2023年 2024年
日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量
6 167.6 17.4 137.5 16.3 158.1 17.4
7 176.4 17.3 250.4 21.6 199.6 18.5
8 150.4 15.4 222.3 19.0 198.8 17.4
9 143.7 13.9 143.7 13.9 160.8 13.9

日照時間、日射量は上の表のとおりです。今後の花芽調査の結果が待たれますし、ご注目下さい。


2024年10月15日-3 花粉情報

天候が昨年までと大きく変化しています。

  気温
天気 平均 最高 最低
1 曇り〜雨〜晴れ 23.3 26.6 20.1
2 曇り〜晴れ一時雨 26.5 31.9 22.0
3 曇り時々雨 23.1 25.4 21.6
4 曇り一時雨 25.9 30.4 22.3
5 雨一時曇り 21.3 24.5 18.9
6 曇り一時雨〜晴 21.3 22.9 19.1
7 晴れ〜曇り一時雨 25.0 29.9 20.7
8 18.8 25.3 15.1
9 雨一時曇り〜晴れ 16.0 17.7 14.9
10 曇り〜晴れ 17.8 22.1 15.2
11 曇り〜晴れ 19.0 24.3 14.3
12 晴れ 20.6 25.8 16.4
13 晴れ 20.9 26.6 16.9
14 晴れ時々曇り 20.8 26.4 16.8

「9月は観測史上最も暑い9月」だったようです(TVニュース)。10月2日は9月22日以来の30.0℃超えでした。本日は急激に気温が下がり、11月中旬の気温とのことでした(TVニュース)。8日は、平均気温が、20.0℃以下でした。これは、6月4日以来の20.0℃以下の日でした。9日はさらに寒く、最高気温が17.7℃で20℃以下でした.20℃以下は、5月9日(18.9℃)以来です。


2024年10月15日-2 花粉情報

当HPは、2017年12月1日に開設しました。それ以来、昨日まで874415件のアクセスをいただきました。花粉観測は、観測を開始した昭和59年(1984)以来、今年で41年目になりますが、令和2年から年間を通じて観測を試み、一昨年から年間を通じて速報を提供しています。観測を続けていますと、毎回新たな情報に回り会えます。順次、ご報告申し上げておりますが、お役に立っていますでしょうか?皆様のお役に立つと考えられる限り、観測を続けたいと思っております。今後とも、ご活用下さいます様、よろしくお願い申し上げます。

今年は例年になく異常な気候が続いています。スギ花粉の生育にも少なからず影響して、飛散予測が極めて難しいと考えられます。それだけに速報が重要となると思われますので、ご注視下さい。


2024年10月15日-1 花粉情報

昨年の10月11日(水)に、当HPで、以下のご報告をいたしました。

「日本気象協会は9月28日に、2024年春の花粉飛散予測を発表しました。全国的には、「今夏の猛暑は影響し例年(過去10年の平均)、比は1.2〜2.3倍に 前シーズンよりは減少傾向」としています。東京は例年比110〜150%、前シーズン比80%で、昨年よりやや少ないと予想されています」。

「昨シーズン当地では、1/1から4/30までに、スギ花粉6636.5個/cm2、ヒノキ花粉1227.0個/cm2観測され、合計は7863.5個/cm2でした。つまり、2024年春は6290個/cm2前後の飛散があると推測しています。また、例年(3566個/cm2)比では、4280〜8200個/cm2と予測されます。」と、当地の私の予測を発表しました。」

今年の実測値は、「スギ花粉5272.0個/cm2、ヒノキ花粉1028.2個/cm2、合計6300.2個/cm2desita.」予測は6290個/cm2前後でしたので、適中したと言えます。最近は、かなり的確な予測が可能となっています。今後の報告にご注目下さい。