日: 2024年10月14日

2024年10月14日-6 花粉情報

初期療法において行わなければならない事項は13日に提示しました。本日から項目順に、具体策をご説明したいと思います。

花粉症とは

花粉が原因(抗原)で起こるアレルギーを花粉症と総称します。原因となる花粉は、季節、国、地域によって異なります。症状は鼻、咽喉(のど)、目、皮膚に出ます。時に喘息症状を引き起こします。これらの症状は原因となる花粉の飛散期に一致して発症します。花粉が空中に飛散して、その花粉が気道に吸入されて起こりますので、原因となるのは大半が風媒花の花粉ですが、虫媒花でも発症したり、職業性に起こることもあります。花粉症の症状の強弱は人の体質(遺伝)、過敏性、病状と花粉の飛散量(吸入量)に左右されます。つまり、原因となる花粉が「いつ、どこで、どのくらい飛散するか?」及び患者の皆さんの「体調といつ、どこで、何をしていたか」は治療上極めて重要です。人体に吸入された花粉の数が発症および重症度に関わります。本HPは花粉の情報を、花粉症やアレルギー性鼻炎でお困りの皆様にいち早くお届けするのを目的としています。

 

 

 

 


2024年10月14日-5 花粉情報

秋の花粉は、カナムグラを除いて、1.0個/cm2以下になり、早くも終わりそうです。これからは、室内塵(ダニ)アレルギーの季節です。衣替え、大掃除の際には、室内塵を吸い込まない様に注意してください。

令和2年から観測数が1.0個/cm2以下になった時期を比較しますと以下の様になり、令和4年の終息が特に早いのが目立ちます。(表は全て10月)

イネ科 ブタクサ属 ヨモギ属 カナムグラ
令和2年 4〜10 24〜 4〜10 18〜24
令和3年
令和4年 10〜16 3〜9 3〜9 3〜9
令和5年 23〜29 30〜 23〜29 16〜22
令和6年        

2024年10月14日-4 花粉情報

9月3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)、比較的過ごしやすい日々でした。6日以後、晴れて再び暑くなり、平均気温は28.0℃を超え、最高気温は33℃を超える暑さが続きました。9月としては、記録的高温で、9月18日は歴史上最も遅い夏日でした。

 

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6 26.6 30.9 23.5
10 18.9 23.7 14.7      

また、今年の9月は「観測史上最も暑い9月」だったようです(TVのニュース)。しかし、東京は

「6〜9月で比較すると昨年の方が暑く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」とも考えられます。また、この夏の気象条件が来春のスギ、ヒノキ花粉の飛散量に、どのような影響があるのか、未経験の暑さで、定かではありません。

  2022年 2023年 2024年
日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量
6 167.6 17.4 137.5 16.3 158.1 17.4
7 176.4 17.3 250.4 21.6 199.6 18.5
8 150.4 15.4 222.3 19.0 198.8 17.4
9 143.7 13.9 143.7 13.9 160.8 13.9

日照時間、日射量は上の表のとおりです。今後の花芽調査の結果が待たれますし、ご注目下さい。


2024年10月14日-3 花粉情報

天候が昨年までと大きく変化しています。

  気温
天気 平均 最高 最低
1 曇り〜雨〜晴れ 23.3 26.6 20.1
2 曇り〜晴れ一時雨 26.5 31.9 22.0
3 曇り時々雨 23.1 25.4 21.6
4 曇り一時雨 25.9 30.4 22.3
5 雨一時曇り 21.3 24.5 18.9
6 曇り一時雨〜晴 21.3 22.9 19.1
7 晴れ〜曇り一時雨 25.0 29.9 20.7
8 18.8 25.3 15.1
9 雨一時曇り〜晴れ 16.0 17.7 14.9
10 曇り〜晴れ 17.8 22.1 15.2
11 曇り〜晴れ 19.0 24.3 14.3
12 晴れ 20.6 25.8 16.4
13 晴れ 20.9 26.6 16.9

「9月は観測史上最も暑い9月」だったようです(TVニュース)。10月2日は9月22日以来の30.0℃超えでした。本日は急激に気温が下がり、11月中旬の気温とのことでした(TVニュース)。8日は、平均気温が、20.0℃以下でした。これは、6月4日以来の20.0℃以下の日でした。9日はさらに寒く、最高気温が17.7℃で20℃以下でした.20℃以下は、5月9日(18.9℃)以来です。


2024年10月14日-2 花粉情報

当HPは、2017年12月1日に開設しました。それ以来本日まで874415件のアクセスをいただきました。花粉観測は、観測を開始した昭和59年(1984)以来、今年で41年目になりますが、令和2年から年間を通じて観測を試み、一昨年から年間を通じて速報を提供しています。観測を続けていますと、毎回新たな情報に回り会えます。順次、ご報告申し上げておりますが、お役に立っていますでしょうか?皆様のお役に立つと考えられる限り、観測を続けたいと思っております。今後とも、ご活用下さいます様、よろしくお願い申し上げます。今年は例年になく異常な気候が続いています。スギ花粉の生育にも少なからず影響して、飛散予測が極めて難しいと考えられます。それだけに速報が重要となると思われますので、ご注視下さい。


2024年10月14日-1 花粉情報

昨年の10月11日(水)に、当HPで、以下のご報告をいたしました。

「日本気象協会は9月28日に、2024年春の花粉飛散予測を発表しました。全国的には、「今夏の猛暑は影響し例年(過去10年の平均)、比は1.2〜2.3倍に 前シーズンよりは減少傾向」としています。東京は例年比110〜150%、前シーズン比80%で、昨年よりやや少ないと予想されています」。

「昨シーズン当地では、1/1から4/30までに、スギ花粉6636.5個/cm2、ヒノキ花粉1227.0個/cm2観測され、合計は7863.5個/cm2でした。つまり、2024年春は6290個/cm2前後の飛散があると推測しています。また、例年(3566個/cm2)比では、4280〜8200個/cm2と予測されます。」と、当地の私の予測を発表しました。」

今年の実測値は、「スギ花粉5272.0個/cm2、ヒノキ花粉1028.2個/cm2、合計6300.2個/cm2desita.」予測は6290個/cm2前後でしたので、適中したと言えます。最近は、かなり的確な予測が可能となっています。今後の報告にご注目下さい。