日: 2024年10月12日

2024年10月12日-8 花粉情報

40年ほど前ですが、某薬剤の臨床試験を依頼され、治験に際して、大きな疑問が生じました。その疑問とは、この薬を開発した某国製薬会社の説明文の全てに「本剤は予防的効果が望める」と記載されていました。しかし、日本はおろか諸外国の論文を調べてもアレルギーにこの薬を予め投与して効果を確認したと記載された論文は発見できませんでした。疑問を残したまま10年が経ち、その後同じような効果を謳う薬剤が次々に開発されました。そこで、どうしても予防的効果を臨床的に確かめたくなり、有症期が明確でしかも増加が著しいスギ花粉症を対象疾患として試験を試みれば、効果を確認できるであろうと考えました。効果を的確に確認するには花粉の飛散状況を定量的に明らかにする必要がありますので、昭和59年(1984)から飛散花粉(主にスギ花粉)の観測を初め、観測が的確にでき、観測結果に自身が得られた翌年から作用機序の異なる3剤の臨床試験に着手しました。すなわち、DSCG点鼻薬(耳鼻展望30、補2、1987)、ヒスタグロビン(耳鼻展望29、補6:1986)、ヒスタグロビンネビュライザー(耳鼻展望29、補6:1986)、ケトチフェン(耳鼻展望30、補2:1987)でした。それぞれ効果を確認できました。さらに塩酸エピナスチン(耳鼻展望38、6:1995)においても同様の効果を認めました。これらが、初期療法を考える契機となり、第6回日本鼻科学会ランチョンセミナー(1997)において「スギ花粉症の初期療法―計画立案から実践まで」を発表する機会を得て、今日実践している初期療法が完成しました。初期療法は、単なる早期介入とは、全く異なる治療です。

秋は春ほどではありませんが、春に次いで寒暖差の大きな季節であることは、前項で述べました。温度差はアレルギーの原因にはなりませんが、アレルギー症状を悪化させます。衣類、冷暖房を適切に用いるなど温度調節が大切です。これから冬に向かって気温が下がりますが、気温の低下とともに大気の乾燥が進みます。東京は国内のみならず北半球の主だった都市の中で一番冬に乾燥が激しい都市です。暖房によっても室内の乾燥が進みます。乾燥はそれだけでも粘膜にダメージを与えます。住居内が過剰に乾燥しないようにご注意ください。

 

 

 


2024年10月12日-7 花粉情報

秋は春ほどではありませんが、春に次いで寒暖差の大きな季節です。温度差はアレルギーの原因にはなりませんが、アレルギー症状を悪化させます。衣類、冷暖房を適切に用いるなど温度調節が大切です。これから冬に向かって気温が下がりますが、気温の低下とともに大気の乾燥が進みます。東京は国内で一番冬に乾燥が激しい都市です。暖房によっても室内の乾燥が進みます。乾燥はそれだけでも粘膜にダメージを与えます。住居内が過剰に乾燥しないようにご注意ください。


2024年10月12日-6 花粉情報

秋の花粉は、カナムグラを除いて、1.0個/cm2以下になり、早くも終わりそうです。これからは、室内塵(ダニ)アレルギーの季節です。衣替え、大掃除の際には、室内塵を吸い込まない様に注意してください。

令和2年から観測数が1.0個/cm2以下になった時期を比較しますと以下の様になり、令和4年の終息が特に早いのが目立ちます。(表は全て10月)

年 イネ科 ブタクサ属 ヨモギ属 カナムグラ
令和2年 4〜10 24〜 4〜10 18〜24
令和3年 ― ― ― ―
令和4年 10〜16 3〜9 3〜9 3〜9
令和5年 23〜29 30〜 23〜29 16〜22
令和6年        

2024年10月12日-5 花粉情報

9月3日から5日の3日間は日差しも短く(16.1時間)、気温が低く(平均25.7℃)、比較的過ごしやすい日々でした。6日以後、晴れて再び暑くなり、平均気温は28.0℃を超え、最高気温は33℃を超える暑さが続きました。9月としては、記録的高温で、9月18日は歴史上最も遅い夏日でしたす。

 

月

 

気温(2023年) 気温(2024年)
平均 平均
日平均 日最高 日最低 日平均 日最高 日最低
6 23.2 27.6 19.6 23.1 27.7 19.3
7 28.7 33.9 24.7 28.7 33.5 25.0
8 29.2 34.3 26.1 29.0 33.6 25.7
9 26.7 31.2 23.6 26.6 30.9 23.5
10 18.9 23.7 14.7      

また、今年の9月は「観測史上最も暑い9月」だったようです(TVのニュース)。しかし、東京は

「6〜9月で比較すると昨年の方が暑く、花粉の成長は昨年の方が良かったのではないか」とも考えられます。また、この夏の気象条件が来春のスギ、ヒノキ花粉の飛散量に、どのような影響があるのか、未経験の暑さで、定かではありません。

  2022年 2023年 2024年
月 日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量 日照時間 全天日射量
6 167.6 17.4 137.5 16.3 158.1 17.4
7 176.4 17.3 250.4 21.6 199.6 18.5
8 150.4 15.4 222.3 19.0 198.8 17.4
9 143.7 13.9 143.7 13.9 160.8 13.9

日照時間、日射量は上の表のとおりです。今後の花芽調査の結果が待たれますし、ご注目下さい。


2024年10月12日-4 花粉情報

  気温
日 天気 平均 最高 最低
30 曇り時々雨のち晴 22.7 25.3 20.5
1 曇り〜雨〜晴れ 23.3 26.6 20.1
2 曇り〜晴れ一時雨 26.5 31.9 22.0
3 曇り時々雨 23.1 25.4 21.6
4 曇り一時雨 25.9 30.4 22.3
5 雨一時曇り 21.3 24.5 18.9
6 曇り一時雨〜晴 21.3 22.9 19.1
7 晴れ〜曇り一時雨 25.0 29.9 20.7
8 雨 18.8 25.3 15.1
9 雨一時曇り〜晴れ 16.0 17.7 14.9
10 曇り〜晴れ 17.8 22.1 15.2
11 曇り〜晴れ 19.0 24.3 14.3

「9月は観測史上最も暑い9月」だったようです(TVニュース)。10月2日は9月22日以来の30.0℃超えでした。本日は急激に気温が下がり、11月中旬の気温とのことでした(TVニュース)。昨日は、平均気温が、20.0℃以下でした。これは、6月4日以来の20.0℃以下の日でした。9日はさらに寒く、最高気温が17.7℃で20℃以下でした.20℃以下は、5月9日(18.9℃)以来です。


2024年10月12日-3 花粉情報

佐橋 紀男先生から新たなデータをいただきました。

2024年             ダーラム型(3.24cm2→1cm2):富里市
9月 スギ ヒノキ イネ型 ブタクサ ヨモギ カナムグラ その他
29 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.6 0.0
30 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3
10月1 0.0 0.0 0.9 0.0 0.0 0.0 0.0
2 0.0 0.0 0.5 0.0 0.2 3.1 0.0
3 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 3.1 0.0
4 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 1.2 0.0
5 0.0 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.3
6 0.0 0.0 0.3 0.0 0.0 0.0 0.0

前回のご報告でデータを船橋市の観測値とお知らせいたしましたが、これらは富里市の観測データでした。私のミスでした。訂正して、お詫び申し上げます。


2024年10月12日-2 花粉情報

当HPは、2017年12月1日に開設しました。それ以来本日まで874415件のアクセスをいただきました。花粉観測は、観測を開始した昭和59年(1984)以来、今年で41年目になりますが、令和2年から年間を通じて観測を試み、一昨年から年間を通じて速報を提供しています。観測を続けていますと、毎回新たな情報に回り会えます。順次、ご報告申し上げておりますが、お役に立っていますでしょうか?皆様のお役に立つと考えられる限り、観測を続けたいと思っております。今後とも、ご活用下さいます様、よろしくお願い申し上げます。

今年は例年になく異常な気候が続いています。スギ花粉の生育にも少なからず影響して、飛散予測が極めて難しいと考えられます。それだけに速報が重要となると思われますので、ご注視下さい。


2024年10月12日-1 花粉情報

昨年の10月11日(水)に、当HPで、以下のご報告をいたしました。

「日本気象協会は9月28日に、2024年春の花粉飛散予測を発表しました。全国的には、「今夏の猛暑は影響し例年(過去10年の平均)、比は1.2〜2.3倍に 前シーズンよりは減少傾向」としています。東京は例年比110〜150%、前シーズン比80%で、昨年よりやや少ないと予想されています」。

「昨シーズン当地では、1/1から4/30までに、スギ花粉6636.5個/cm2、ヒノキ花粉1227.0個/cm2観測され、合計は7863.5個/cm2でした。つまり、2024年春は6290個/cm2前後の飛散があると推測しています。また、例年(3566個/cm2)比では、4280〜8200個/cm2と予測されます。」と、当地の私の予測を発表しました。」

今年の実測値は、「スギ花粉5272.0個/cm2、ヒノキ花粉1028.2個/cm2、合計6300.2個/cm2desita.」予測は6290個/cm2前後でしたので、適中したと言えます。最近は、かなり的確な予測が可能となっています。今後の報告にご注目下さい。