2024年11月23日-1 花粉情報

コナヒョウダニとヤケヒョダニの比較

コナヒョウダニ        ヤケヒョウダ二

臨界平衡湿度    65%RH                     73%RH

増殖開始時湿度   47〜50%RH             55〜60%RH

優先家庭の湿度   51.5%RH                  63.5%RH

ピーク時の湿度   60〜70%RH              80〜90%RH

発育好適湿度    60〜70%RH               75〜80%RH

発育休止若虫    出現する      一般的でない

地理的分布     北アメリカ、韓国  西ヨウロッパ、沖縄

内陸地方、山岳部  海岸地方、平野部

気候的分布     比較的乾燥した地方 比較的湿潤な地方

個体数季節変動   夏季と冬季の差は大 夏季と冬季の差は小

比較的規則的    不規則、環境の影響大

集団構造の変動   冬季に若虫率増加  季節変動は小さい

チリダニ類は体表面から水分を吸収放散している。湿度が低いと水分の吸収よりも放散が高まり、体重が減少する(臨界平衡湿度)。
臨界平衡湿度、増殖開始時の湿度、優占している家庭の湿度、個体数ピーク時の湿度、発育好適湿度などを比較すると、コナヒョウヒダニはヤケヒョウヒダニよりも約10%低い。
このような湿度要求性の相違により、コナヒョウヒダニは乾燥した地方で、ヤケヒョウヒダニは湿潤な地方で優占している。

ニ、住環境、気象要因とアレルギー疾患(その1)ダニ環境をどのようにみるか

   環境の影響をどのように解析するか(中部大学応用生物学部 環境生物科学科
環境動物 須藤千春より)