2024年09月07日-7 花粉情報
東京都保険医療局 東京都アレルギー情報navi.によりますと、千代田、杉並、八王子でブタクサが、八王子でカナムグラが観測されました。
さて、そろそろダニアレルギーの季節です。ダニアレルギーの原因(抗原)は、もちろんダニですが、 ダニの仲間は地球上に1万種とも3万種ともいわれ、現在も種が見つかっています。これらの中で、ダニアレルギーの抗原(原因)となるのは、主にチリダニ(ヒョウヒダニ)で、チリダニにはヤケヒョウヒダニやコナヒョウヒダニなどがいます。これらのダニは20〜30日で卵から成虫になり、高温の場合はより早く育ちます。
チリダニの寿命は至適条件下では3ヵ月~1年で、雄よりも雌の方が寿命が長いといわれています。雌は通常、1日1~3個、多いときでは7個の卵を産み、一生の産卵数は約80個と推定されています。
チリダニの至適温度は25~30℃ですが、至適湿度はヤケヒョウヒダニでは75%前後、コナヒョウヒダニでは65%前後と考えられています。そのため、チリダニの除去には部屋の湿度を45%以下、室温を20~25℃に保つよう努めることが望ましいとされています。
日本の夏は温度・湿度ともに年々上昇傾向にあり、最近の住居は気密性も高いので、換気や除湿はこまめに行いましょう。
高岡正敏:ダニ病学 暮らしのなかのダニ問題, 2013, pp. 27-28, 東海大学出版会, 神奈川
日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会 鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会:鼻アレルギー診療ガイドライン ―通年性鼻炎と花粉症― 2020年版(改訂第9版), 2020, p. 42, ライフ・サイエンス, 東京