2024年08月30日-3 花粉情報
前年の飛散量の影響(樹勢)についてですが、私が花粉観測を開始したのは、1984年、昭和59年でした。当時の測定記録をかえりみますと、平成6〜7年頃までは、確かに1年毎に花粉数が増減して見えました。しかし、その後は4〜5年周期で推移している傾向にあり、3〜4年増加しては、減少し、再び3〜4年増加するという傾向をしめしています。最近はむしろその傾向の方が強く感じられる結果です。
さて、圏央道の影響ですが、訝しく思われる方も少なくないと思います。東京都は従前から都内9ヶ所で観測を20年以上続けています。測定地点の中には圏央道の直ぐ内側の地点も含まれます。圏央道がほぼ全線開通したのは、平成26年です。そこで圏央道より都心に近い測定点(小平、府中、立川、町田、多摩、八王子、青梅について圏央道完成前の平成23年と完成後の平成29年の測定数を比較しますと、全ての測定地点で観測数が多はばに減少していました。一方、都心の観測数に変化は認められませんでした。県央度を通る車の排気などの熱によって上昇気流が生じ、花粉が舞い上げられるためと推測しました。この現象については、今後追跡する必要があります。