日: 2023年8月12日

2023年8月11日-3 花粉情報

この時期は例年花粉の飛散はほとんどありませんので、鼻の話に戻ります。

病気を治療する時に、最も大切なことは、原因が明らかにできるか否かです。原因が明確であれば、的確に、かつ迅速に治療できます。しかし、原因が不明な場合は、確実でなくとも可能性の高い病気を想定した治療を試みざるを得ません。治癒する確率は当然のことながら低下します。鼻の病気も例外ではありません。花粉症やアレルギー性鼻炎の治療で最も大切なことは、アレルギーか否か、原因は花粉か室内塵か、抗原は何か?原因となる花粉はどのくらい飛散しているのか、治療を妨げる病気を合併していないかなどを的確に判断して、これらを十分考慮して治療することです。また、鼻の病気はこれまで、治りにくい病気が多く、手術をしないと治らず、しかも痛くて大変な手術と思われていました。しかし、近年、医学だけでなく、光学、薬学などが長足の進歩を遂げ、診断精度が上がり、手術以外の方法で治る可能性が高くなり、かつ手術は全身麻酔下に内視鏡を用いた手術が可能となりました。その結果、患者様の負担も非常に少なく、高い確率で治療できるようになりました。鼻の病気でお悩みの方は、あらためて耳鼻科医にご相談くださいますようお勧め致します。


2023年8月11日-2 花粉情報

7月後半から8月前半の総日照時間と翌年のスギ花粉飛散数は相関があると言われています。昨年の7月後半は猛暑で始まりました。今年も猛暑が続いていますので、引き続き7月16日から気象庁過去の気象データから東京都東京の日照時間の観測値を抜粋して、日々加算した数値を本HPで報告致します。

8月11日の日照時間は8.1時間でした。7月16日から8月11日までの日照時間の加算値は255.8時間でした。

 8月1日から8月11日までの日照時間の加算値は 87.9時間でした。

昨年の7月16日から8月11日までの日照時間の総計は191.0時間でした。今年は11日まで日照期間が昨年の1.33倍長い結果でした。今年は日照時間がながく、かつ記録的猛暑が続いています。7月後半から8月前半の総日照時間は昭和61年以後、最も日照時間がながかったのは、平成31年の221.8時間でした。今年は、8月6日に既に222.6時間に達していて、今後記録の更新が続きそうです。来年のスギ花粉飛散数にどのように影響するか、興味深いところです。


2023年8月11日-1 花粉情報

8月です。「夏は落下花粉数が少ない」ので、落下法による観察は引き続き1週間毎に行い、当地の観測結果を報告いたします。都内の状況は「東京都アレルギー情報navi(東京都福祉保健局):東京都の花粉情報」にて報告されていますので、ご確認下さい。8月以後は、秋に向けて観測される花粉の種類が変わります。また、6月以後秋までは室内塵アレルギーのシーズンです。季節が変わると多くの皆様が衣替えを行うと思います。衣替えは転居、大掃除と並んで室内塵アレルギー悪化の契機となります。今後、秋に向けてますます注意が必要です。