2023年4月12日-1 花粉情報

4月になり、スギ、ヒノキもさることながら、例年、スギ、ヒノキ以外の多くの花粉が観測されます。

本日午後(4時以後)から明日にかけて、日本に黄砂が飛来すると、盛んにニュースが流れています。都心に黄砂が飛来することは、それほど頻度が高くはありませんが(飛来すると16年振り)、今回は極めて広い地域に飛来する可能性が指摘されています。黄砂そのものに、アレルギーの原因になる物質が含まれています。また、黄砂と共にほこりやダニなどが黄砂に付着して飛来することもあります。しかも、今回はスギ、ヒノキ花粉の飛散期でもあり、黄砂による症状は花粉症の症状と近似しています。さらに、黄砂が花粉と接着すると外皮が破裂(衝突の衝撃ではなく、水分により膨化するため)してより強い症状になる、つまり花粉症を悪化させることもあります。スギ花粉の表面にはオービクルと呼ばれる小粒子が多数存在しますが、この小粒子も抗原性物質を内包しています。オービクルは小さいので吸入すると鼻を通過して喉頭や気管に達する可能性があり、咳の原因になります。黄砂飛来時には外出を避ける、マスクをするなどの対策をして下さい。黄砂によるアレルギーは、ハウスダスト、ダニ、スギ、ヒノキなどのアレルギーの有無を血液検査で調べることによって、黄砂の影響の有無を推測できます。黄砂飛来時に症状の悪化が認められた方は、医療機関で調べることをお勧めします。