2022年8月25日-1 花粉情報
患者の皆さんは、どのような苦痛に悩んでいるかについてですが、「最も辛い訴え、困っている症状、治したいと思う症状」のことを主訴と言います。アレルギー性鼻炎と花粉症では、この主訴が若干異なります。しかも、来院される時期は、好発期とは限りません。既に症状が消失しているケースも少なくありません。そのような場合には、医師は患者さんに記憶を遡って辿っていただく必要があります。その際、要領よく、問診しなければなりません。アレルギー性鼻炎に特徴的な症状は「反復するくしゃみ」ですが、患者の皆さんの主訴は、「はなみず」が7割、「鼻づまり」が5割、「くしゃみ」は2割に過ぎません。しかも、これらの症状以外の方が2割にも上ります。スギ花粉症の方はさらに異なります、「はなみず」は5割、「鼻づまり」も5割、「くしゃみ」はやはり僅か2割、その他が3割もおられます。アレルギー性鼻炎と花粉症の患者の皆さんが最もお困りな症状は、非常に多彩です。それゆえ患者さんの訴えは注意深く聞く必要があります。