2022年7月19日-2 花粉情報
春の花粉シーズン終了後、鼻アレルギーの多くの皆さんの症状は軽い日々が続いていると思われます。以前、私は、「症状が軽くなる理由を気候の影響」と考えていました。しかし、この3年間夏も花粉観測を続け、下表の結果を得ました。お示しした結果によりますと「当地では5月末以後急激に飛散花粉が減少して7月には週に数個の飛散しか観測されません。」、つまり飛散する花粉が少ないことも軽症の理由であることが判明しました。
総観測花粉数(個/cm2/週)
時期 | 6月1週 | 2週 | 3週 | 4週 | 7月1週 | 2週 | 3週 | 4週 | |
年
度 |
‘20 | 79.8 | 58.6 | 16.9 | 3.7 | 5.3 | 3.1 | 0.9 | 1.5 |
‘21 | 46.2 | 39.2 | 9.2 | 9.2 | 1.5 | 3.7 | 2.1 | 4.9 | |
‘22 | 65.7 | 11.1 | 13.0 | 10.2 | 12.7 | 5.2 | 0.9 |
一方、症状が続く方は気候、花粉以外の原因を考える必要があります。この季節にアレルギー性鼻炎症状を訴える患者様が皆無でもありません。鼻の過敏症状を訴えて来院される方は少数ながら絶えることはありません。しかもこれらの皆さまの原因は多彩(室内塵アレルギーの他に温度差、湿度差、睡眠不足などによる刺激)です。夏季は、こうした過敏症状の原因究明が重要になります。