日: 2022年1月30日

2022年1月30日-2 花粉情報

○観測結果(個/cm2/日:2022年)

観測期間 スギ ヒノキ その他 自動
1/30 0.0 0.0 0.9 2.8

○1月も、過去の測定結果からスギ、ヒノキ以外の花粉が観測される可能性はほとんどありません。そこで、スギ、ヒノキ、その他、KH3000の測定値をご報告いたします。KH3000の測定値は、1時間平均値 個/m3/時を表記します。 本日の測定結果、落下法では、スギ花粉が0.0個/cm2、ヒノキ花粉0.0個/cm2、その他の花粉は0.9個/cm2でした。KH3000は、2.8個/m3/時でした。その他の花粉の内訳はハンノキが0.9個/cm2、不明0.0個/cm2でした。 昨年の1月は、スギ花粉の飛散が上旬は0.9個/cm2、下旬が1.5個/cm2でした。今年の下旬は今日まで、0.9個/cm2です。

○1月30日(日):午前中は晴れが続き、乾燥していましたが、午後は曇り、夕方には小雨に続いて、やや強い風が吹き、体感温度が下がり、寒さが続きました。

○元旦からの一日の最高気温を積算した積算値が、スギ花粉飛散開始の目安に用いられます。ちなみに当地では、平均440〜480℃位が飛散開始の目安です。当地(東京)の29日までの積算温度は274.5℃です。昨年の元旦から29日までの1日の最高気温の積算値は297.4℃でした(気象庁:東京:日ごとの値から)。今年の方が20℃以上低く(スギ花粉の飛散開始が2日程度遅くなる可能性があります)推移しています。


2022年1月30日-1 花粉情報

第77回関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会(ハイブリッド開催)日本教育会館「平安の間およびオンラインで開催され、この席で「2022年春のスギ・ヒノキ花粉予測」について、

1.佐橋 紀男先生(NPO花粉情報協会)は

1)スギ・ヒノキ花粉の総飛散数と前年夏の気象条件及びスギ雄花の着花量からの予測について

今回は特に前年夏の最高気温平均値(7/11〜8/10)の過去10年及び15年のデータと同両機関のそう飛散数データを基に2022年の総飛散数の予測を行い、以下の結果を得た。

10年データによる予測 15年データによる予測 2021年実測数
船橋市 6465 7700 3814
富里市 10520 10360 9683
旭市 4500 5690 4460
木更津市 4920 4660 2912

尚、富里市と旭市は予測数にスギ雄花の着花量により補正。雄花の着花量は昨年より多めのため、昨年の実測値より多くなると判断したため。

2)飛散開始日の予測について:千葉県内4 都市(船橋、富里、旭、木更津)では1986 年からの飛散開始日のータが全国のスギ花粉前線作成に活用されてきている。現在まての35年間のデータを5 年平均で飛散開始日の推移をみると、35 年間の平均飛散開始日は富里と木更津両市が2 月9日、船橋市か2 月13日、旭市か最も遅く2 月15 日となった。4 都市の平均飛散開始日は2 月12 日であり、今年(2022)の飛散開始日も大雪が無い限りこの日前後になるものと思われる。

2.村山 貢司先生(気象業務瀬円センター)は2022年のスギ花粉予測について

スギやヒノキの花粉数は前年夏の気象条件、特に6月から7月の日照時間に大きな影響を受けている。2021年の6月の日照時間は関東を含めほぼ平年並みであり、2020年の6月と同程度であった。一方、7月の日照時間も関東周辺はほぼ平年並みてあったが、関東は2020 年の7月が記録的な日照不足で東京 は50時間に満たなかった。2021年の東京の日照時間は160.2時間で2020年に比較して112.5時間も長くなっている。気象条件からはスギ雄花か多く生産される条件になっている。また、スギ花粉は前年の花粉数が少ないと翌年に増加する傾向があり、これも2022年に花粉数が増加することを示唆している。 実際に関東地方で10年以上スギ雄花を観測している都県のデータを見ると、2021年初冬に観測された雄花数は神奈川県で前年の79%であったが、茨城、千葉、埼玉、東京ではいずれも前年より多くなっている。 ちなみに東海から西の地方では雄花数は前年の20%から122%と非常にバラツキが大きくなっていた。これらの状況から関東地方では2022年春の花粉数は、2021 年春よりも多く、過去10年平均よりもやや多くなる見込みである。 スギ花粉の飛散開始時期は、11月から12月の休眠時期の気温と休眠覚醒後の気温の推移で決まってくる。2021 年の11月から12月にかけての気温はほぼ平年並みであり、休眠覚醒も例年と同じ時期になったと推定される。一方、1 月の気温は中旬までは平年よりやや低くなったが、下旬以降はほほ平年並みてあるか、1 月末から2 月上旬にかけて平年より高くなる見込みで、スキ花粉の飛散開始はほぼ例年並みの2月15日前後になると予想された。 なお、2022 年春はヒノキ花粉もやや多くなるので、花粉の飛散期間が前年よりも長くなる可能性が高いだろう。

以上のように予測しています(抄録より)。